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NHK朝ドラ「舞い上がれ」に見る経営者の仕事を探る

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家庭の主婦から経営者に。

朝ドラ「舞い上がれ」(第16週)は、そんな話です。

この成長過程から、経営者の仕事とは何なのかを探ります。

ドラマなので、「そうは問屋はおろさないでしょ」と、ツッコみたくなりますが、

そこは、グッと堪えて、経営者の成功条件とは何か、探っていきます。
なにかヒントがありそうです。

東京上空に1基の旅客機。経営者は時として孤独です。

目次

人の心を掴む

朝ドラのヒロインは、夢を追う若き女性。

飛行機のパイロットを夢見て、航空学校へ。頑張って卒業し、地元の航空会社への内定をもらったが、経済危機の煽りで入社が延期に。実家の工場も煽りを受け、資金繰りが逼迫。
ヒロインは、そんな中、実家の工場を手伝うことに。
経営者であるヒロインの父は、心労がたたり突然亡くなる。その後を引き継いだのが、
経営が素人である社長の奥さんであるヒロインの母。もちろん、最初は社員からも、取引先からも、借入先の銀行からも信用されず……。

ヒロインは、そんなマイナススタートの工場を、本格的に支えることを決意し、営業の仕事を頑張っていきます。

実際の、リアルな経営者の方々からしたら、胃の痛む状況です。

ドラマですから、うまく解決する方へストーリが進んでいきます。

ここは、ご都合主義に目を瞑って、随所に参考になるキーワードを取り上げてみます。

営業・製造・バックオフィスの3本柱

主人公と同世代の、女子がもう二人います。

主人公は、営業職。一人は製造部門。そして、もう一人が総務経理のバックオフィスの要。

この3人娘が、今後の会社を牽引していくことでしょう。

つまり、同世代、同期、なんでもいいです。同じ時代を生きた人材を、要所要所に配置しておくということです。

同年代がいれば、うまくいくというわけではありません。何か問題が起きた時、切磋琢磨した同世代の同僚がいれば、価値観を寄せることができるという話です。

つまり、共通のゴールがあれば、互いの決断を尊重できる関係だということなのです。

退職勧奨といえど、感謝されるためには

銀行からの再建計画を求められ、3人の従業員に退職勧奨を行います。

リストラです。

社長になった、元社長の奥さんとその娘(ヒロイン)が、従業員と向かい合って話します。

「お嬢さん、手伝いだというのに、こんなのに立ち会わせられて、大変だな」

従業員に言われたヒロインは、返す言葉もありません。

ここで、思ったのが、従業員が前社長に恩義を感じていたこと。そして、奥さんである現社長が、再就職先を懸命に探し続けたこと。

ここまで、従業員に対して、最後まで誠意を見せ続けられるかどうか、困った時こそ人間力が試されるのがトップなのだと思いました。

ナンバー2の存在

突然の社長交代。それも、社長夫人だった人が、工場経営を担います。

経営に長年携わった人でも、社員の人生、そして家族を守ることは、本当に大変で、かつ、孤独になるのです。

そのような時、絶対的に敵にならないNo.2の存在は、大きいです。

ドラマでは、娘が母親である社長を支える覚悟を持ちます。そして、母は社長として、それを受け入れます。

正直、「パイロットになる夢は何処に行った?」と思います。さっさと実家を離れ、会社を畳むことを勧める長男に、残務処理をやってもらうことも有りえます。

しかし、何が何でも食らいついて、会社を残すことを決断しました。

それは、そばにNo.2である娘の存在がいたからこそです。

ビジネスとは、ある種冷酷であること

社長になった元社長夫人は、最初は決断するのも躊躇します。

そこを、娘であるヒロインが、懸命に励ますのです。

しかし、現実はどんどん悪い方へ転がり、元社長夫人は、追い詰められていきます。

 

つまり、現実を見ないため、対処できないのです。

でも、現実を受け入れることで、腹を決めることが増えていきました。

人やモノ、環境に対しての感情にこだわることをやめ、冷酷な判断をするようになったのです。

これが、ビジネスです。

そして、社長の腹が座ったことで、従業員たちに立ち直る気力を、再度取り戻すことができました。

トップの肝が座れば、従業員も腹が据わるのです。

 

でも、現実の世界で、会社の経理や会計事務所で働いてきた私からみて、ツッコミどころが満載でした。

  • 一旦退職した人を、秘密事項の契約を結ばずに、製品の機密情報を見せる。
  • そもそも、一旦退職した人を働かすには、無給はありえない。
  • 社員全員が、残業を申し出る美談。嘘っぽくなる。
  • そして、そんな社員を見て、安堵する社長に「おいおい、だめでしょ」と言いたくなる。
  • もしかしたら、残業代未払い問題に発展するのでは。

気になってしまい、感動的な展開に感情が入っていきませんでした。

経営者としての成功とは

もしかしたら、この工場経営者の成功は、コンプライアンス違反の上に成り立っているのかもしれません。

そういう意味では、ビジネスの成功とは言えないでしょう。

法令違反は、感情に押し流された結果、引き起こります。

こうなる前に、さっさとビジネスライクに会社を畳んで、違う方法がないか、懸命に考えるこそ、経営者のあるべき姿なのです。

先程のドラマを例にすれば、3人の退職勧奨ができたのだから、他の従業員にもできるはずです。

そして、娘の夢だった「パイロット」への道を、開かせることもできたのです。

会社の規模を大きくして、自分の手で従業員の生活を守ることだけが、経営の成功ではありません。

経営者の本当の仕事とは、うまく事業を畳むことも含まれるのです。

 

イケメン同級生と、恋仲になり、一緒にパイロットとして頑張ってほしかった。
そんな私のエゴはおいておくとして。

経営者の仕事とは、

  • 自分の思いを切り離し、コンプライアンスにそって、決断し続ける。
  • とにかく、人員配置は神かがったものであること。
  • 社員には、最後まで誠意を見せ続けること。

これに尽きるのではないでしょうか。

=編集後記=

【昨日のできごと】

今回から引き継いだ法人税確定申告書。一から必要なところに数字を埋め込む作業を開始。
思いの外、大変。でも、来年への業務効率化のアイディアが生まれてきます。

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この記事を書いた人

個人事業主・中小企業教務効率コンサルタント。Notionアンバサダー。「一緒に未来を見る伴走者」として小さな会社や個人事業主の方をフォロー|職種を超えて参加できるバックオフィス構築|オールインワンアプリ「Notion」を使った経理ノウハウなどのオンラインセミナーを開催|ほぼ毎日更新ブログ「経理戦略会議」管理人。メルマガ50代からのひとり仕事を毎日配信。

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