※銀座の夕闇 一般企業も公益法人も勤めているサラリーマンの憩いの場所でした。
公益法人の役割
東京オリンピックが始まりました。
直前まで様々な意見が出ていましたが、選手たちが頑張っている姿を見ると、ワクワクしてきます。
このオリンピックは、運営主体は2014年に法人登記された「東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」で、「日本オリンピック委員会」と「東京都」が寄附を出し合って設立されています。
いわゆる「公益財団法人」です。
「公益法人」と聞くと、慈善事業を行うための組織というイメージが強く、ただの資金の垂れ流しじゃないか、とも言われます。
そうですよね。一般企業で働くサラリーマンからしたら、「俺たちが稼いだ金と税金を投入して、その後の好景気も保障されず、なんだかなぁ」と思うその気持。
はい、一理あります。
公益法人の課題
私が公益法人に勤めていた頃、バブルが弾けて、資金繰り難に陥りました。
景気良かった時代の感覚で事業を進め、時代の変化に対応できなかったのです。
公益法人は、会員の総意で運営されるので、意思決定に企業より時間がかかる、という問題点もあるのです。
いくら世の中のための、社会事業であっても、資金がなくては何もできないことを知らされ、機動力がないことに苛立ちも覚えた記憶が鮮明に残っています。
そして、一般企業も公益法人も、財政を安定させることは同じで、公益法人だから、何やってもいいというわけではないことも理解したのです。
互いの共通点
実は、事業を行うときのメンタリティーも共通しているのではないか、とも思うです。
例えば、今回のオリンピックで、たくさんの企業が協賛していること。
なぜ、企業が協賛するのでしょうか。スポンサーになって企業の知名度を上げるだけなのでしょうか。
企業の高利益は、何に換算できるか。という視点で見てみると、その企業の作る商品、価値を社会が求めている度数なのではないか、とも思うのです。
それを知っている企業が、長く事業を続けられるのです。
端的な利益を求める企業と異なる点は、この視点をもっているかどうかなのです。
みんなが求めるものを提供する、という仕事は、一般企業でも公益法人でも、同等の仕事をしているわけではないでしょうか。
いわゆる大企業は、社会貢献の役割を果たしているのです。
そして、一企業が行う事業より、主旨を賛同する企業がお金を出し合って、より大きい社会貢献をする組織、つまり公益法人に事業を託しているのです。
そして、一人ひとりの仕事も同じです。
自分の仕事やサービスが、誰かのために役立っているのは、どの組織体でも関係ないのです。
事業を行っている規模に、関係はありません。
自分の仕事や事業が独りよがりになっていないかどうか。
それは、売上や利益に比例しているので、一つのものさしとして捉えることができます。
自分の思いや願いが、本当に社会に求められているものなのか。
そして、それがちゃんと、社会に知らしめることができているか。
このオリンピック開催期間で、見直すことをやってみてはいかがでしょうか。
オリンピック選手の活躍は、私達の心に暑いものを与えてくれます。
国を超越した、互いを認め合う大会。日常では超えられない何かを感じることができる。
地球に生まれてよかった。人間に生まれてよかった。
この大きな自己肯定感が、4年に一度のオリンピックなんだと思っています。