キラキラしないと成功ではないのか

 

腹が減っては戦はできぬ。By iPhone 12 mini

 

 

SNSの広告によく見かける成功した女性像

 

SNSの広告に、よく見かける広告があります。

とくに、働く女性をターゲットにした雑誌の広告に見かけます。

それは、社会的地位と家庭的幸せの両方を手に入れた方のインタビュー記事です。

 

私は最初は、よくその広告をよく読んでいました。

今思えば、一生懸命にならなくてもいいよと、言ってあげたいのですが、

当時の私は、自分の現状に不満を抱えており、年齢を重ねれば自分も成功しているのではと、

幻想をいだいていたのです。

 

しかし、現実の私は違っています。いまだに、組織のトップになっておらず、

まして、今は組織から離れて、ひとりで仕事をしています。

 

かっこいいスーツを着て、ハイヒールでカツカツ歩き、遠方への移動はタクシーのはずでした。

現実では、今では、ナチュラルな服装で、靴はスニーカーです。

下手したら、おでかけは近所のカフェで、テクテク歩いています。

そんな現実で、またSNSで広告を見ると、自分は敗者のような気がしてくるのです。

「どこで、間違えたのかな」と、思いを巡らせるのですが、

私の人生は何一つ、かっこいいスーツを着た女性になる要素が一つもありませんでした。

 

社会的地位がないと成功といえないのか

 

雑誌の取材を受けるようなかっこいい女性は、たまたま運良く組織のトップまで上れたのだと思います。

引き上げてくれた上司、理解のある夫、母の手を煩わせないお子さん、機動力と経済力のある実家。

比較したら、きりがありません。

 

方や、私は、すべてのものを切り捨てて、今に至ります。

夫婦で乗り切らないといけないのですが、夫も長時間勤務でしたので、

ほぼ、ワンオペ体制で回していました。

 

「家事」

そんなものは捨てました。汚部屋になっても気にしない神経だけ育ちました。

 

「育児」

子供が道に迷い、近所の人に連れられて家に帰ってきたとしても、仕事優先でした。

さすがに、命の危険のときは、夜間救急につれていきますが、基本、食料と睡眠だけ与えて放置です。

 

「自分磨き」

服はよくてユニクロ。時間もすべて、仕事と通勤と、家族の生命維持に尽くします。

自分のための時間は行き帰りの通勤時間ですが、たいてい足りない睡眠時間の補填にあてています。

 

どうみても、私のような状態では、キラキラした存在になりえません。

つまり、私は、社会的成功者になりえないのです。

 

「けっして、きれいな働く女性ではなく、泥臭い労働者だったな。」

この事実を受け入れられるようになったのは、ひとり仕事を始めてからしばらく経ってからでした。

 

他社評価に依存せず生きていく方法

 

でも、よくよく思い返すと、絶対に譲れないものは、頑なに守りとおしてきたこともありました。

スキンケアとメイクです。

 

最初の子供を出産してから、肌荒れがひどくなったことがきっかけで、

スキンケアに興味を持ったのでした。そして、これだけは手を抜かないで今に至ります。

これを諦めたら、本当に立ち直れないような気がしたからです。

 

今思うと、たった一つだけでも、好きなことに熱中できたことは本当によかったです。

おかげで、自分を見失うことがありませんでした。

もし、スキンケアまで諦めていたら、私は悲観的な自信のない人になっていたのかもしれません。

 

また、パーソナルデザインを受ける機会があったのですが、

私は、スーツといった直線的なデザインより、曲線の多い、自然素材のデザインがキャラクターに合っていることもわかりました。

 

世間一般で、「いい」とされても、私個人には、合うとは限らないわけです。

世間と比べるのではなく、今自分が持っているリソースで、セルフプロディースすればいいのです。

 

「いいな」という憧れは、とても大切なものです。

しかし、「そうならなくては。」では、自分が可愛そうです。

自分の持っているリソースを、どう活かすか。これが、私達の真骨頂ではないでしょうか。