※「寄付行為」とは「寄附する」「旧民法や財団法人や学校法人の定款」の両方の意味でつかわれています。このブログでは「寄付を行う行為」として使用します。
今しがた、クラウドファンディングによる寄付をしました。
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興味のある方はぜひ(2021年9月30日まで)
クラウドファンディングによる寄付
寄付は気持ちのみで行われるものです。
趣旨に賛同した者が、寄付をします。そして、それに対して、「寄附金控除」という所得控除を受けられるものに寄付した場合、所得税確定申告にて、所得控除を受けることができます。
俗に言う「ふるさと納税」と言われるものは、地方自治体に寄付して寄付金控除を受けるしくみになっています。
巷にあふれている情報は、寄付を募るものと、寄付を行った者が税金上の優遇があるのかないのか、といったノウハウがほとんどです。
あと、選挙に絡んだ禁止行為にも「寄付の禁止(寄付行為の禁止)」があり、ときたまマスコミを騒がす事件があったりします。
しかし、この「寄付」と「納税」の違いについて、あまり表に出てきていないように思います。
昨今、クラウドファンディングが流行っています。
元手資金があまりなくても、クラウドファンディング(プラットフォーム)で、開発者(プレゼンター)が資金を募り、返礼品として開発作成した製品を寄付者(コレクター)に送る形式が、よく見られるものです。そういう私も、クラウドファンディングでガジェットを購入したりしたことがあります。
投資型、非投資型(購入・寄付)など、種類があり、上記は非投資型の購入に該当します。
このように、非投資型の寄付によるクラウドファンディングに親しみを感じて、寄付する人も徐々に増えてきています。
税務上のからくりについては、それなりに興味深いところですが、そこは専門家に任すとして、私は、公益法人の成り立ちを軸に、考えてみようと思います。
国によって異なる「寄付行為」
この寄付をするという文化は、欧米からきていると思う人は多いようです。確かにキリスト教関係の場所に行くと「寄付をする」ことが当たり前になっており、改めて自覚することが多いのです。
しかし、日本も昔から寄付行為の歴史があり、日本に仏教が伝来した時代から、史実を紐解いても寄付する文化がありました。
それなのに、アメリカの寄付市場より日本は1/40という統計があるほど、寄付する文化があまりないとされています。
その理由は、日本は納税された資金を国が主導権をもって分配されているからです。
税金を収めることで、使いみちを国に任せている状態です。
単なる文化の違い、というよりは、国によって異なる行政の役割が大きく影響を受けているのではないでしょうか。
例えば、日本の医療系の事業は、国や自治体から補助金が降りて、それによって遂行することが一般的です。
よって、今回私が行った大学病院(学校法人)への寄付は、自由に寄付できることがあまり浸透されておらず、呼びかけにも苦労されている様子が伺えます。
寄付行為で意思を持つ
このように、「納税行為」も「寄付行為」も行き着く先は、同じであることが往々にしてあります。
しかし、そのお金がどのように使うのかを、国等や法令で定められているのか、支払う者の意思によって決めることができるのか、この使徒の定めを誰が行うかによって「納税行為」なのか「寄付行為」なのか、分かれるのです。
税金が一概に悪いわけではありません。
今回の新型コロナによって、医療環境を早急に整備するために、国庫から多額の補助金が出ているのは、必要なことです。
しかし、そもそもこの財源は、支払い者が労働等で得た収入であり、そこから資金を分けて頂いていることを考えれば、支払い者の意思を反映させることは当然だと言えるのです。
逆も然り、私達は、意思を持って寄付することで、自分が働いて得たお金に対して気持ちを込めることができます。
それにより、よりお金を大切にすることができ、しっかり稼いでいこうというモチベーションをもつこともできるのです。
支払った先がより公益性の高い事業を行っていたら、よりたくさんの人々が恩恵を受けることができます。
今年は、医療関係が大変な状況でした。
ふるさと納税の返礼品を期待して、12月にあわてて寄付することも寄付ですが、年によって、寄付する先を変えてもいいし、信念をもって同じところに寄付し続けるのもいいです。
一度、自分で働いたお金の使いみちに、真剣に考えてみるのをオススメします。
参考 「寄付行為」とは
本来の「寄付行為」とは、旧民法による財団法人の定款にあたるものです。
寄付を行う行為という意味で使用されることがありますが、正しくは民法で用いられている法律用語です。
「寄附行為とは、財団である職業訓練法人、財団である医療法人、学校法人及び私立学校法64条4項に基づく法人において、 法人である財団の設立者がその設立を目的として作成した、その財団法人の根本規則、又はそれを記載した文書・書面のこと。 法人である財団を設立する行為そのもの。(Wikipediaより)」