怪我から再起を覚悟した日

1年前の抜釘手術をした病室からの景色。今年もたくさんのツバメが来ているでしょうか。
By iPhone 10R

 

抜釘手術から1年経ちました

 

2年前の5月末に、交通事故にあってから、1年過ぎた去年の4月末。

私の右腕に入っていた、大きなプレートを抜く手術をしました。

 

橈骨遠位骨折。

 

骨折範囲も広いため、プレートも特大でした。

こうして、取り出されたものを見ると、一年近く、私の腕を支えてくれて感謝の気持ちでいっぱいです。

その反面、動かすのに大変だったこともあり、やれやれとホッとした記憶があります。

 

プレートが入っていた時は、「キラキラ星」の歌の時に、手のひらをくるくるさせる運動が、うまくいきませんでした。

当初は、棺桶に入るまでプレートを腕の中にしまって、

パソコンも触らずに静かな老後を過ごすつもりでいたのですが、

抜釘すれば改善するかもしれないと言われ、プレートに指の腱が緩衝していることもあって、抜釘手術をすることにしたのです。

 

蓋を開けてみたところ、プレートに、内部組織が癒着しており、術後もしばらくリハビリが続くと主治医のS先生に言われました。

術後の回診で、腱や神経の断裂を避けながらの剥離が、大変だったようで、手のひらに痺れがないか、何回も確認されていたほどです。

 

こうして、私は、引き続きリハビリに励むことになったのです。

 

 

立ち止まることが怖かった

 

その後、３ヶ月ほどでリハビリを終え、寛解状態になり、今に至ります。

「一年ほど経つと、また、指が固まってくるから、自分でリハビリするように」

と言われていた通り、ここのところ、指の動きが怪しくなってきました。

特に、天気が悪いと、手術後の傷が痛むので、全て忘れて生活しているわけではありません。

 

パソコンも、分離型キーボードであれば、苦なく打鍵できますが、

普通のキーボードだと、人より遅く、ミスタッチも多いので、大変です。

 

それでも、私は、足りない分をガジェットに頼ろうと決め、

新たな世界、つまりひとり仕事をする覚悟を持つに至ったのです。

 

ピアノが思うように弾けなくなった今、ふっと当時の不安な日々を思い出しますが、

諦めずに、一歩前に歩き出したことに、今でも間違いではなかったと言えます。

 

私にとっての第二の人生

 

事故に会う前の自分は、ひたすら周囲の顔色をうかがっていました。

 

当時を知る人からは、「えー、そう見えなかったけど」と口揃えて言われますが、

私の中では、ものすごく我慢をしていたのです。

「早く税理士資格を取らなければ」

「自分は能力がないから、人より多く仕事をしなければ」

「仕事は、上司が納得するものでなければ」

この「なければならない」が、どんどん膨らんでいった結果が、

大怪我に至ったのかもしれません。

 

しかし、代償の大きかった怪我をしたことで、

私は「えいっ！」と、我慢を捨てることができました。

 

せっかく身軽になったのだから、これからは悔いのない人生を、仕事をしていきたい。

 

そう強く思ったのです。

 

まずは、税理士試験をやめました。

そして、忘れかけた子供の頃のことを、必死に思い出しました。

自分が一番、効率よく人のためにできることは何か、考えに考え抜きました。

 

こうして、今、ひとり仕事を通じて、発信するようになっていったのです。

 

私の本当の誕生日は、秋です。

しかし、第二の人生である誕生日は、この抜釘した日、4月23日なのです。

 

さて、あの大きなプレート。

今、どうなっているでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

※ブログのために、慌ててセット、そして撮影。

 

 

たまにやる、夜会巻き。

このヘアアクセサリーとして、活用しています。

軽くて、強くて、いぶし金のチタン製のヘアースティック。

いい仕事をしてくれます。

 

自分を諦めないというのは、

自分を信じ抜くことで、自分の中にある子供の頃からの核を見失わないことだと思います。

真珠の核のように。

 

大きな代償を払うことなく、みなさんには自分を持ち続けて欲しいと願っています。