日本酒とワイン。
同じお酒だけど、原材料も作り方も、作られる環境も全く違います。
でも、仕上がったお酒は、同じアルコールをたたえており、呑む人を幸せにしてくれます。
このように、生まれも育ちも違うけど、方やお神酒で、もう片方は神の雫とも言われる不思議さ。
日本酒とワインは、ルートは違えど同じ旅をする同士だったりするのです。
明治神宮の参道にある、東西の樽たち
先日、明治神宮に立ち寄る機会があり、35年ぶりに参拝してまいりました。
私がまだ、女子大生だったころ、巫女さんのバイトをやりたくて応募したら、休憩所のフードコートでクレープを焼く仕事だったという、思い出の場所でもあります。
お正月の元旦から15日までの、2週間ほどのアルバイトです。
当時はまだ、古めかしい施設があったり、原宿駅の宮廷ホーム(皇族の方専用の鉄道乗車場)がすぐに覗けるようになっていたりしていた記憶があります。
でも、駅舎の新しくなり、表参道からの入口付近の歩道橋もなくなるなど、時の移ろいをしみじみと味わいながら歩いておりました。
突如、私の好きな日本酒の壁が、参道脇に立ち並んでます。
よくよく看板をみたら、明治神宮に奉納された日本酒とのこと。
この樽酒の鮮やかさに気を取られて、通り過ぎようとしたら、道はさんだ向かい側に、ワイン樽の壁が立ち並んでおりました。
日本酒の樽は、きらびやかで華やかですが、ワイン樽はとても控えめで、年月の経過も含めた味わいが伝わってきます。
最初、この日本酒とワインの対比をみて、
「日本派手!ワイン樽はなぜ、樽にラベルを貼らないんだ?」と思っていました。
でも、よく考えてみれば、お酒の熟成方法が全く違うわけで、この作り方の違いから、樽に華美に飾り立てるか、なにもないかの違いになっているのです。
そこに気づいた私は、まるで思春期の女子の悩みに似ていると腹落ちしたのです。
日本酒は一軍女子、ワインは地味で味のある女の子
日本酒もワインも、原材料を発酵させてアルコールを生成します。
それは同じですが、材料と発酵方法が全く異なります。
日本酒は、お米と麹菌で発酵して作られます。
発酵機関は、60日から120日ほどで、1年もしないで新酒として市場に出回ります。
飲み手でもある私は、日本酒は鮮度が命だと感じておりました。
長く、何年も冷蔵されている日本酒は、どうも風味が薄まっているような気持ちになります。
実際は、そんなことはないと思うのですが、日本酒に対してのイメージは、時間が立つと価値が下がっているイメージがあるのです。
かたや、ワインは、原材料のぶどう自ら、自分で発酵してアルコールを生成します。
そして、年月をかけて、時期がきたら樽の置き場所を変えながら、時間をかけて作られていきます。
この樽移動は、樽を転がしていきます。だから、樽の顔にラベルを貼らないのでしょう。
ラベルは、瓶詰めされて初めて、個性豊かなラベルが貼られて市場に出回っております。
ワインは、樽の中に何年も熟成させて、下手したら、古ければ古いほど価値が上がっていく代物なのです。
日本酒とワインは、まるで真逆の作り方です。
だから、樽の意味が、それぞれ全く違います。
もし、日本酒とワインを10代の女子に置き換えてみれば、わかりやすいでしょう。
日本酒は、短期間で仕上げてきます。
まるで、一軍女子と言われる、成長もメイクなどの魅せ方も、いち早く大人に近づいている女子に似ています。
ワインはその逆です。
ゆっくり時間をかけて育てていくので、早期に樽から出しても、発酵が進んでいないこともあって、味も深みがありません。
まるで、流行りのファッションにも興味を示さない、地味で幼く見える女子のように見えます。
環境、やり方が違えど、結果が同じ
さて、10代では、この仕上がりの速さが、大きく違ってきます。
でも、年月が経過して50代になってみると、意外とこの差はなくなってきます。
十代では、見栄えの差があったけど、50歳超えるようになれば、比較する基準が、見栄えから中身に移行するのです。
十代でコンプレックスを抱えてきた人にとって、年齢を重ねるとその悩みが小さくなっていきます。
逆に、早熟だった人は、年齢を重ねていくと、他の人と大差ないことに気づきます。
確かに、ファッションに気を使う生活をし続けてきた人は、50代すぎてもおしゃれは欠かしていません。
地味な青春を過ごしてきた人は、年を重ねても相変わらず、ファッションを追いかけることはしません。
でも、年齢を重ねてくると、外側での装いではなく、中身の比較をすることが増えてくるのです。
つまり、50代からは、中身が勝負だということ。
早熟だった人も、そうではない人も、結局は同じような年のとり方になってきます。
実際には個人差があるので、一概には言えませんが、もし、十代の女子が悩んで密かに涙を流していたとしたら、
「大丈夫だよ。年を重ねれば、自分の魅力がじっくりとにじみ出てくるようになるよ」と声をかけます。
「もう!今の自分が嫌なの!!!」
そう反発されるかもしれませんが、その先の何十年後を見据えた、長い目で親は我が子を見守ることしかできません。
もう数年たって、一緒にワインを飲みにいきますかと、未来に約束をすれば、思春期の女子も、目線が今から未来に移るかもしれません。
巫女さんになりたかった私。
求人票をよく確認せずに、応募したのが運の尽きでしたが、今思えば、クレープを売りさばいて、例年の売上を大幅に更新したことが、今のひとりビジネスで自信の一つになっております。
日本酒になれなかったけど、ビンテージワインとして味わいのある自分に仕上がったのであれば、そんな人生の使い方もかっこいいではありませんか。
自分が落ち込むときは、視界が狭かったりします。
少し、未来に目線を向けて、これからのことにエネルギーを投入していきたいものです。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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