お客さんが欲しい商品が店頭にあるのに、なぜかそれを売れずに在庫を抱えてしまう。
在庫がなくて、売れなかったならまだわかります。
在庫があるのに、なぜお客様の手元に行き渡らないケースが、現実起きて困っているとか。
なぜ、そんな現象が起きてしまうのでしょうか。
化粧品販売は、高級品であればあるほど難しい
とある美容系セレクトショップに行くと、オーナーのおメガネにかなった逸品がずらりとならんでいます。
オーガニックを主体にした製品なので、大量生産されていません。
原材料の生産からこだわり抜いた製品があるので、美容にこだわりのある人、肌に深刻な悩みを抱えている人が、よく買いにきています。
私も、肌に悩みを抱えるひとりです。ベテラン販売員がいるときを狙って、訪れるようにしているのです。
そうなんです。若い販売員の方だと、どうもおすすめしてくれるものが、当たり障りのないものばかり。それでは、わざわざ、この店舗に来ている意味がありません。
お客様の悩みを、理解するとは
実は、この現象。どうやら化粧品業界でよく見かけます。
(他の業界にもあるかもしれませんが……)
年齢を重ねてくると、肌の悩みが複雑化してきます。
例えば、「乾燥」一つとっても、若い肌と年齢を重ねた肌では、全くもって違うのです。
若い肌の場合、「わたし、乾燥肌なんですぅ」と言われます。
でも、よく見ると、正直、化粧品の使いすぎによる、バリア機能が低下しただけで、品数を減らして刺激を与えないようにすれば、いくらでも回復するのです。
しかし、年齢を重ねた肌の「乾燥」は、リアルな乾燥です。
生乾きのタオルであれば、湿度の高い場所においておけば乾燥が進みません。
しかし、パリッパリに板のように乾いたタオルは、なかなか湿気を吸ってくれず、繊維が硬いままになってしまいます。
この違いは、一度板のように乾いたことがあれば、わかります。
しかし、その体験をしていなければ、この凶器のような乾燥がどれほど辛いか、理解できないのです。
普通、商品は、販売する対象など細かく設定して、製品化されています。
そして、販売マニュアルのようなモノが作られ、販売員はそれを勉強して、お客さんに提案していくのです。
しかし、化粧品とは、感性で理解するものです。
どんなに、文言をならべて理解しようとしても、「乾燥」一つとっても、言葉の定義が年齢によって異なっています。
ゆえに、化粧品を理解して販売するとき、販売員が実際に使ってみて、自分の感触をもとに、製品を理解しようとするしかないのです。
でも、考えてみてください。
まだ、保湿されている若い肌に、ナイスミドルな肌の悩みを解決できる製品を塗布してみても、だた「なんだか、重い感触だな。あまり、これはよくないな。」と判断してしまいます。
自分がいいと思えないものを、お客様におすすめしないのは、当たり前です。
自分の肌が、年齢肌でないため、その製品の良さを実感できないまま、製品を仕入れても、在庫として残ってしまう結果になるのです。
市場を理解する難しさ
オーナーの判断は、間違っていません。
店舗の客層が、年齢を重ねており肌の悩みに困っている人達です。
ゆえに、その肌にあった製品を仕入れます。
でも、いざ販売しようとすると、販売員の感性で製品が売れ残ってしまうという現象が起きるのです。
実は、これは、私も自戒を込めて、考えています。
自分のいる場所で、求めているものを、わかりやすく提供できているのだろうか。
必要なコンテンツを作り出せているのだろうか。
お客様となる方々に、きちんと利益を提供できているのだろうか。
それも、自分の軸に合った営業や発信ができているのだろうか。
ひとり仕事をしている以上、これは永遠に続くのでしょう。
実は、この隠れた名品。オーナーが直接お客さんである私に、紹介したところ、
「これ、すごくいい」となり、お客さんとオーナーで盛り上がるというオチで終わります。
美容の世界では、お客さんと販売員の共通点が多ければ多いほど、製品を進めやすくなるようですね。
さて、私の部屋にあるホワイトボードにマッチョなドラえもんを書いた娘。
このイラストは、誰宛てに書いたの?!と聞いたら
「大人向け」と答えました。
なるほど。ナイスミドルな人には、マッチョなドラえもんがいいと思ったようです。
同じドラえもんでも、薦める相手によって書き分けるとは。
どうやら、商売の本質を子どもから教わったようです。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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