「あとに伸ばせば伸ばすほど、大きくなるものはなあに」
「確定申告!こころの重荷がおおきくなるから!」
よくできました。
ということで、早速自分の申告を終わらせたので、これからご自身で確定申告に望まれるフリーランスの方々に、今回の様子をお届けします。
正月明けてすぐに申告できる条件とは
たしか、令和4年分の確定申告は、今年の2月16日(木)から3月15日(水)までです。
なのに、なぜ、1月5日に申告できたのでしょうか。
それは、「電子申告」「クレジットカード納税」「インターネットバンキング納税」であれば、国税庁の確定申告等作成コーナーがOPENしたタイミングで、申告ができるのです。
あくまで、税務署での窓口対応が、2月16日から3月15日であるというだけの話。
もちろん、還付申告は、窓口でも提出することができます。
では、なぜ、すぐに確定申告ができないと思いこんでいるのか。それには理由があります。
- 利用している会計ソフトの申告ツールのリリースが、早くて1月末から2月初旬である。
- マイナポータル(生命保険料や医療費などのデータの連携)がまだ使えない。
- API連携で、クレジットカードの締めがまだの場合、12月末の決済情報が会計ソフトに入ってこない。
要は、確定申告にまつわる周辺ツールが、リリースされていないからです。
しかし、この3つを使わず、力技で確定申告はできますし、国税庁の確定申告等作成コーナーは、どの会計ソフトのツールより間違いないため、安心して使えます。いや、税理士向けの申告ソフトより、断然使いやすいのです。
であれば、同じような手間を掛けるのであれば、決算と申告のツールを分けて、さっさと申告までやってしまうのが、一番効率的とも言えるでしょう。
会計ソフト会社も、ほとんど間違いなくツールを作り込んでいらっしゃいます。
しかし、間違いがある可能性もあります。
一番リスクが少ない方法は、決算と申告のツールを分けることもありだと言うことです。
また、もし申告したものに間違いがあれば、期限内で申告書を再作成し、再送信します。
そうすれば、上書きされて、事なきを得るので、早く申告した方がよいのです。
(※あくまで令和4年分のみの話。それ以前は、別の手続きになります。)
決算のポイント
私が使用している会計ソフトはfreeeです。経理代行業では、マネーフォワードを使用しているので、両方の会計ソフトの良し悪しを理解しているつもりでした。
しかし、年に一回の作業で、随分と忘れてしまっていることもあり、手間取ったのも事実であります。
年次決算を実施
日次(毎日やる経理)、月次(月初にやる経理)、年次(確定申告前にやる決算)。
経理には、この3種類の仕事があります。
今回は、この年次決算を以下の順番で実施しました。
- 銀行残高の照合(インターネットバンキングの残高と帳簿残高が合っているか)
- 売掛金の照合(売掛債権の残高が、まだ未入金の請求書の合計額と合っているか)
- カード払いの債務残高の照合(12月31日までに購入したもので、引き落としが翌年の1月以降のもの)
- 減価償却費の計上
- 家事按分費の計上
在庫はないので、棚卸しはありません。
言葉にすると、たったこれだけですが、毎日、毎月経理をしても、この私でさえ2日もかかりました。
理由は、Excelデータのインポートの際、データ構成を忘れてしまって、インポートに手間取ったのです。
カード会社の締めが、まだ11月中旬までの利用分しかAPI連携されていません。
11月中旬以降のカード明細を、カード会社のサイトから引っ張ってきて、Excelデータ化します。
これを、freeeにインポートして、力技で、数字を固めるのです。
Notionにある電子取引データを利用した仕訳インポート
電子取引データ(モバイル決済したスタバなど)も、一括でインポートします。
電子マネー決済の際、レシートをもらうので、すぐに写メでスキャナしています。
しかし、電子取引決済のものは、原本がデータになっています。私は、Notionにすべて集約しているので、それを、年に一回まとめて、会計ソフトにインポートするようにしていました。
ところが、意外と手間取ってしまったのです。データ様式が異なったため、その変換に時間を要してしまいました。
Notionからエクスポートされるcsvデータは、UF-8です。しかし、日本の会計ソフトが受け入れるcsvファイルは、Shift_JISです。
この文字化けとの闘いに、1日かかります。
実際に、マネーフォワードで同じ作業をやってみたのですが、ここまで困ることはありませんでした。
それぞれの会計ソフトに、癖があります。どうやら、freeeに慣れていなかったこともあったのかもしれません。
あと、クラウド会計ソフトのあるあるですが、画面の移行に時間がかかることに、時間が取られました。
これは、今から改善すべき点です。もっと楽にデータ変換できる方法を模索すべきですね。
業界用語「数字を固める」とは
会計事務所では、よくこの年次決算で所得が定まることを「数字を固める」と言います。
ポワポワしたデータが、決算仕訳を入れていく過程で、固まっていく様が、まさに「プリンが固まる」のと同じなのです。
ここで、強力が凝固剤と言えるものが、「減価償却費」と「家事按分費」「棚卸し」です。
ここには、神経を使います。日次、月次で、固定資産台帳にあげるべきものは、すべてチェックしています。
年次決算で確認するべきことは、家事按分費や棚卸しなどの決算仕訳をいれたあと、所得とにらめっこして、どの措置法を使うか決断することです。
私は、会計ソフト側と、国税庁の確定申告等作成コーナーの両方に、固定資産台帳を入力しています。
国税庁のサイトにも入れているのは、あくまで税法が正しく反映できる点です。会計ソフトを信用していないわけではありませんが、人が作ったものは、間違いもあり得ることも想定しています。
このように、税法上の間違いがないようリスクヘッジする意味で、2箇所で台帳を作成しているのです。
あと、国税庁のサイトで作成したデータは、ダウンロードして来年に流用することができます。
資産の期首残高の確認も、同時にできます。
このように、数字が固まって、所得金額が決まれば、早速、国税庁のサイトに入って申告手続きに入ります。
実際に申告してみた
私が、会計事務所で働いていた頃と違い、非常に使いやすいサイトになっています。
まずは、UIがわかりやすく、間違いにくいのです。
(専門用語が書かれているところは、相変わらず間違いが起きやすいですが)
マイナンバーカードを使って申告するための事前準備
今回、初めて、マイナンバーカードを使って申告します。
まずは、申告方法を設定します。
今回から、私は「スマートフォンを使用してe-Tax」を選択しました。
そうすると、いつの申告をしたいのか、聞いてきます。
もちろん、「令和4年分の申告書等の作成」を選択。
そうすると、どの申告書を作成したいのか、選ぶページが表示されます。
そして、申告する際に、どのツールを使うのか、聞いてきます。
まだ、マイナポータルと連携できるタイミングではないので、「連携しないで申告書を作成する」を選択します。
また、このマイナポータルとの連携は、まだ環境が整いきれていないのか、設定に非常に手間取るという声もききます。もし、使えるタイミングだとしても、控除証明書等をさっさと手入力した方が、早いし、間違いのチェックもしながら進めることができます。
この先は、マイナポータルのアプリをスマホにインストールするQRコードが表示されたページが開きます。
ここで、スマホのカメラで読み取って、国税庁のマイナポータルアプリをダウンロードします。
利用規約を了承して、次に進むと、QRコードが表示されます。
これが、今回の確定申告とマイナンバーカードを連携する作業です。
そして、これがスマホアプリの画面です。
一体どこに、読み取りボタンがある?と探したら、たしかに、「給付金等の受取口座を……登録する」と書かれた枠の右側に、半透明のボタンがふわふわ浮いて漂っていました。
これは、わかりにくい(笑)
これをクリックすると、スマホのカメラが立ち上がるので、それでパソコンの画面に表示されているQRコードを読み取ります。
すると、パソコン画面で、認証したことを通知されます。「次へ」をクリック。
つぎに、なにやら表示される方もいますが、気にせずに「次へ」をクリック。
これで、やっと事前準備が完了しました。「申告書等を作成する」をクリックします。
決算書のデータを転記入力
早速、決算書データを会計ソフトの試算表から転記していきます。
ご自身の税務署への届け出通りの帳票を選択します。
私は、青色申告決算書を使用します。
次に、早速、売上高や経費を入力する画面になります。
フリーランスは、「営業等所得がある方」に該当します。
こちらに、会計ソフトで表示されている試算表から科目ごとに、金額を入力していきます。
こうして、入力を完了させると、次に、青色申告控除の金額を選択する画面になります。
ここで、該当するものを選択していきます。
65万控除になるか、10万円控除になるのか。ご自身の届け出等の状況で判定していきます。
最後に、氏名や住所、屋号などを入力する画面へ。
すべて入力完了すると、自動的に確定申告書作成画面へ行きます。
確定申告書Aの作成
そこで、「社会保険料」「生命保険料」「医療費控除」「寄附金控除」など、所得控除の金額を転記していきます。
こちらも、手元にある控除証明書から手打ちしながらチェックします。
マイナンバーカードでログインすると、住所名前は自動で反映されています。
その点、随分と楽になったなと思いました。
最後に納税額などをチェックして、電子送信します。
送信後の受信ボックスを確認、申告書控えデータをダウンロード。
最後に、受信ボックスに届いた申告受理のお知らせと、確定申告書、決算書等の控えをダウンロードして、こちらのパソコン等に保存します。
心配な方は、紙に出力しておいてもいいでしょう。私は、データで保存しますが。
これで、完了です。
年に一回なので、忘れていることもしばしば。
ただし、今回から利用できる国税庁のサイトは、非常に使いやすくなりました。
ご自身で申告される方の参考になれば。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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