決算を終えてふと思うこと。
それは、もっと楽に経理をやりたいという思いではありませんか。
であれば、思い切って、紙と電卓を封印してしまいましょう。
パソコンとスマートフォンのカメラ機能だけで、経理と決算を進めるのに必要なことをピックアップしてみます。
まさか、レシートを電卓で集計していませんか
今回の確定申告で、もしかして紙のレシートをかき集めて電卓を叩いたりしていませんか。
このブログを読んでくださる方なら、そんなことはないと思います。
でも、現実は、まだ紙と電卓で経理をしているケースは多かったです。
特に、年に1回まとめて経理処理をする場合、デジタル化にするより、ざっとかき集めて集計する方が断然早いわけです。
紙と電卓のよさは、もちろんあります。
- 瞬発力で多くのデータをざっくり集計することができる。
- 集計作業の途中で、抜いたり足したり融通が効く。
- 見た目(レシートの枚数)で、取引の量を把握することができる。
- レシートを触ると、その時の記憶が蘇る。
実際に、記帳代行をするときにレシートを触るのですが、持った瞬間、その方の人となりが伝わってきます。
指の皮膚感覚から、そのときの現場の様子が見えるのです。
例えば、建設業のお客様。
コンビニのレシートの保存状況と購入物、金額をみて、こんな景色が見えてきます。
現場でのランチタイム。従業員の方が社長に
「ごちそうさまです」
と言いながら、レシートを渡しているかもしれない……。
そんな画が、入力しながら頭の中で湧いてきたりします。
紙のレシートからは、数字だけではない、様々な情報が盛り込まれているわけです。
デジタル化してしまったら、そんな微笑ましい景色が見えなくなります。
だから、デジタル化に違和感を感じる方がいらっしゃるのは、当然のことなのです。
小さな会社での経理DXの本当の目的
とはいえ、世の中はどんどんデジタル化していきます。
これはしょうがない、時代の波と言えるでしょう。
こうなれば、レシートに味があるなんて、言ってられるのは時間の問題だということです。
では、レシートの良さを捨ててまで、デジタル化にメリットがあるのでしょうか。
私が思う答えは、Yesです。
正直、指から得られる情報量は、全てにおいて役に立つものとは言えません。
従業員さんの笑顔を連想することができても、社長の心の中で抱える悩みは見えてこないのです。
経理をデジタル化にすることで、得られるメリットは、ずばり
「時間をつくる」なのです。
紙と電卓で経理をする場合、バッチ処理でデータを集計していきます。
しかし、デジタル経理の場合、取引が生まれた瞬間から、随時経理処理ができるのです。
かっこよく図解にすると、こんな感じです。
バッチ処理は、まとめてデータを集計するので作業時間がかかります。
そして、データを閲覧できるようになるまでに、すべてのデータを集計するまで、こちらが待機せざるえないのです。
でも、デジタルによるフロー処理は、リアルタイムで区切って出力することができます。
つまり、途中経過のデータを閲覧することができるのです。
正直、人の脳はよくできています。未完成のデータ集計でも、その先の着地がどうなっているか、おおよそ検討がつくのです。
日々刻々と状況が変わる現場では、どちらの経理が適しているか、一目瞭然です。
デジタル化によって生まれた時間で、じっくり経営分析するものよし。
すわ売上が予定より少ないとわかれば、即営業に回ることだってできるのです。
特に、小さな会社や個人事業主の場合、経営者ひとりで切り盛りしています。
リソースが限られているのです。
これからは、デジタルが変わりにやってくれることはどんどんお願いして、経営者しかできない仕事に、全エネルギーを投入してこそ、事業が回っていくわけです。
経理の自動化をどこまで極める?
さて、デジタル化の意味はご理解いただけたかと。
でも、どこまでデジタル化すればいいのでしょうか。
ソフト会社の言う通りにしなければならないのでしょうか。
そこをしっかり、自分の身の丈を理解していないと、経費が膨れていってしまいます。
自分に合った基準の見つけ方は、自分自身の経理能力にマッチした内容になります。
最低限、電子取引保存ができるようにしておけばOKです。
電子取引保存、とりあえず手持ちのソフトでやってみる NotionとiPad mini6
次に、営業しなければと、お尻に火が付くには、どの数字を見ればいいか、で見るべき数字が決まります。
粗利(売上ー原価=売上総利益←この割合)を見れば、同じ業種と規模の粗利と比較することで、市場での競争力があるかどうか判断することができます。
また、貸借対照表の自己資本率をみれば、借入できる金額など、想定することができます。(現実は、違ったりするので一概に言えませんが……)
このように、決断するのに必要な情報を、時間かけずに収集できるには、どのような仕組みにすればいいのかを、決めていけばいいのです。
自動車のライン工場でのライン設計と同じです。
このように、紙と電卓で知り得た情報は、なくなりますが、そのかわり、時間が生まれて新しいことを作り出せる可能性が生まれるのです。
もし、従業員の言葉にならないところを知りたいなら、コンビニのレシートではなく、眼と眼をみたコミュニケーションから見つければいいのです。
さあ、紙と電卓を机の上から片付けてしまいましょう。
あるのは、パソコン、スマートフォンのカメラ、あればタブレットです。
そのためには、ガジェットに慣れるところから始めるといいかもしれません。
新しい可能性を自分の力で産み出すために、経理のDX化を進めていきましょう。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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