デジタル音痴は、今ではすでに、架空の存在です。
かつては、たしかに、いたかもしれません。
でも、スマートフォンが行き渡った今、誰もが精密機械を日常で持ち歩く時代になった今、
本当の意味での「IT音痴」は、すでに絶滅しています。
業務効率化に阻む「自称IT音痴」
会社にて、特に経理の現場でDX化に特化したシステムを入れるとき、
一定の反対勢力が出てくることがあります。
「紙が一番派」「自称IT音痴派」などなど、様々な会派が瞬時にして生まれてくるわけです。
変化に対して抵抗を示す、この現象。これには深い訳があるのです。
- 業務の棚卸しができていない中、システムを入れてしまっては混乱をきたす。
- システムに合わせた工程になることで、よりミスを誘発することが目に見えている。
- システムによって、自分たちの足を引っ張られるのはごめん!
このように、様々な変化を見てきた人ほど、新しいものが導入することで、自分たちに負荷がかかってきた経験があるのです。
これでは、変化を受け入れざる得ない人たちにとっては、酷な話です。
変化を嫌っているわけではありません。
改善しないままの変化を強要されてきてしまった、被害を受けた人たちでもあるのです。
それを知らずに、システムだけ入れましょう、といっても、拒絶されるのは当然です。
しっかりと、そのケアをして、安心していただけるよう、準備をする必要があります。
ITを苦手にさせてしまったのは、システムのせいである
また、かつてのITの見た目がわかりにくいことから、IT嫌いを生まれてきた経緯もあります。
とある小売業の現場にいくと、古めかしいパソコンに、古いWindowsOS、そして、Excelから作り込んだ目が迷いやすいファイル……。
導入時では、それが精一杯のできるツールだったかもしれません。
でも、言われたとおりにデキる人でしか、使いこなせない代物になってしまい、間違える人に
「早く、覚えなさい!」と叱る構図が出来上がってしまうのです。
一度入れて、正しく使うことを教育された現場では、なかなか新たなものを受け入れる余地はありません。
実は、かつての私は、この「叱られる」立場の人間でした。
この叱られるという、心を萎縮させられる経験から、自衛のために
「いや、私IT音痴だから……」と言い訳をすることで、自分の心を守ってきた経緯があります。
だから、「ITは苦手なので……」という方の気持ちは、痛いほどわかります。
Excelファイルを作った人の感性が反映される「紙(神)Excel」
フォルダ管理が個性豊かで、なかなか見つからない「ファイルを探して三千里」
どちらが新しくて正しいファイルなのかわからない「ファイル分身の術」
デジタルで作っておきながら、すべて紙に印刷される「データの七夕札化」
OSやハードにおいては、こんなことも……。
モニターから火が吹く「火炎モニター」
OSのバージョンアップで、全てが止まる「OS更新カルガモ行進」
ドットプリンターを毎朝起動する「寝起きの悪いプリンターにおはようを言う」
どこかのシステムが止まれば、半径1キロのシステムが止まる「システムの強制停止、防護無線」
もう、きりがないからやめましょう。
ホントかいなと言われそうですが、これらは、すべて私が経験した実話でございます。
あまりにも、トラブルが多くて、そのたびに一言このようなことを言っては、現場を和ますことをしておりました。
これで、「私IT得意なの」と豪語していたら、これらの事故の全てを、メンテナンスさせられるのに一票です。
でも、今は違います。
これらの問題は、作り込まれたシステムの「内装工事」「外装工事」ができなかったからなのです。
今のシステムは、スマホで見ても、とても使いやすいUIになっています。
見やすい、操作し易いを第一に、システムが作り込まれています。
でも、その裏や中では、昔と同じ、電気の配線や鉄骨の柱がむき出しになって、システムを動かしているのです。
ただ、鉄骨の柱に、コンパネで壁と屋根をつけただけの昔のITが、
今では、中で快適に過ごせるように、内装や外装の技術が大きく発達しています。
IT音痴でいる必要がまったくなくなっているのです。
ITが苦手な方こそ、DX化を進める素養があります
よく、スーパーに行くと、いろんな方がレジに並んでいらっしゃいます。
年齢に関係なく、現金の小銭を、口の小さい財布から、必死に探している人。
方や、スマホのモバイルSuicaで、ちゃっちゃと精算を済ます人。
これには、人それぞれの生き方があるので、どちらが正しくて、どっちが悪いというわけではありません。
ただ、うまく財布から小銭を探し出せないことで、恐縮しきってしまい、肩身の狭い思いをされた姿を見て、かつて、パソコンに翻弄されていた自分と重なって見えてしまうのです。
時間を効率的に使うために、とか、少しの工程で最大の成果を、とか、
生産性をあげて利益を増やそうという、そんな理由でDX化を目指すのは、ちょっと違うのかもしれません。
指先が不器用な人も、目が悪い人も、逆に器用にできる人も、
みな平等に成果を上げるツールが、今薦められているDX化なのです。
「私、IT音痴だから」……。
それは、もう、無骨なIT時代での話です。
今は、もうおしゃれに内装されて、外からの災害からも守ってくれる外装工事が施された、DXの世界です。
もう、IT音痴を理由にできないということを、しかと心に刻んでおきたいものです。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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