※銀座伊東屋のイベント 流通しているインクの大集合
今日は、銀座伊東屋のイベント「INK,Ink,ink!」に行ってきました。
電子的機器であるガジェットを推している私ですが、実は、万年筆とインクといったアナログ的ガジェットも推しております。
手書きであることにこだわっている点を整理してみました。
紙の繊維とペン先の摩擦とインクフロー
昨今、テキストを生み出すものとして、
「キーボード」と「音声入力」が主流になっています。
実際に、このブログもキーボードで書いています。
この「キーボード」「音声入力」の良さは、なんといっても
「スピード」です。
頭の中で生まれた言葉や文章は、淀みなくアウトプットすることができます。
昔は、「速記」という技術が必要でした。
国会の審議のとき、中央のテーブルに複数人の速記資格者たちが、答弁と書き取っている風景がありました。
私の母も、この速記の練習をしていたこともあったようで、子供の頃、テキストを見せてもらったこともあります。
こうして、わざわざ早く記述するための技術が必要だった時代があったのです。
今は、「音声入力」+「文字起こし」の機能が充実しています。
Tik Tokのアプリで収録した動画は、デフォルト機能にある文字起こしを立ち上げて、表記させることが簡単にできます。性能もよく、ほぼ間違いません。今は本当に便利になりました。
ペーパーレス化、DX化をお勧めしている私が、なぜ、前時代的なものが好きなのかというと、
「じっくり、感情から沸き起こして思考する時間と、言葉の生み出すスピードが、筆記スピードに似ている」からです。
タイピングや音声入力では、早すぎるのです。
昨今賑わしている「失言」「言いまつがい」「炎上」は、このスピードによる弊害なのかもしれません。
You Tubeショートや、Tik Tokといった短時間での凝縮した話し言葉がもてはやされる時代に、
まさに、ぴったりなツールと言えるでしょう。
その真逆な、紙とペン。
じつは、紙の繊維を、ペン先でカリカリ摩擦を起こし、それを起点にペン軸からインクがフローしてくる過程が、ちょうど、頭の中にあるカオスなものを、形を整えながら適格な表現にしていく過程とまったくもって同じなのです。
「うーん、なんだっけな」が、ペン先と紙の抵抗感によって、理論立ててアウトプットされるのが、なんとも心地よいのです。
感情を吐き出す、とか。
感謝の気持ちを表す、とか。
とにかく、「気持ち」を体の良い文体に仕上げるには、この「紙」と「万年筆」と「インク」の組み合わせが、メンタルを整える効能があると言われる所以です。
きっかけは右手のリハビリ
そんな私も、以前は万年筆を利用していながら、ほとんど利用していませんでした。
正直、不便だからです。
いちいち、インクカートリッジを入れ替える作業は、今のスピードの時代に、合いません。
しかし、事故の怪我をきっかけに、右手でペンも持てず、キーボードも持てないことで、
柔らかいペン先の万年筆を探すようになり、ひたすら文字を書く練習をしました。
これをきっかけに、筆記用具の沼にハマるようになり、
すでにインクの保有は、数種類に至るところまで行きました。
面倒と思われたインクの入れ替えも、頭の中を思い詰める前に、ストッパーの役割を果たしていることに気付かされました。
こうやって、ペンで色々書くようになると、自分の好みを知るようになってきます。
買ってみたけど、あまり使わないものがでて来るのです。
おそらく、自分の筆記のくせ、筆圧、万年筆のペン先、軸の硬さ、普段使っている紙質、などなど
総合的に適正なものがわかってきて、今、必要なものが欲しくなってくるのです。
これが、俗に言う「沼」です。
究極のブルーブラックを探す旅
こうして、お手紙を書くようになってくると、
今まで使用していたインクの色が、どうも軽く感じるようになってきたのです。
そこで、私は、ブラックとブルーブラックの間にはいるようなインクの色を探してみることにしました。
催事場入り口にて、受け取ったインクノートと、つけペン、そして、インク一覧表に、
洗ったペン先を拭くティッシュ。
ウォーミングアップ。まずは、私の好きなブランド「AURORA」をまず、お試しです。
イタリアブランドらしく、とても軽さがありつつ薄くない絶妙なバランスは、さすがです。
会場内の様子は、撮影を控えさせていただいたので、言葉で伝えると
「倉庫内にインク瓶がズラッとならべられ、片っ端から色を試せる夢のような場所」でしょうか。
最初にある写真のポスターに、鉄製のラックに瓶が並べられている写真があるので、そちらを参照していただければ。
多色を一度に購入される方もいて、おそらくイラストを書くときの着色にも、万年筆インクを利用されているようです。
インクは、書いた瞬間と、時間が経過したときの風合いが変わっていきます。
このように、お試しした後、再度戻って、時間の経過を比較してみることもできます。
普段の店舗では、なかなかそこまでできないので、インク好きにはありがたいものです。
やっと、ピンとくるブランドに行き着きました。
オランダのブランド、P.W.Akkerman
オーストラリアのブランド Robert Oster
どれも、ブルー、ブルーブラックの種類が豊富にあります。
多色展開しているブランドは、ブランドのクセが最初にきます。
しかし、同系色展開をしているブランドは、絶妙な違いを取り揃えているので、自分にとって腑に落ちる色を見つけることができるのです。
そして、頂上決戦はこちら。
P.W.AkkermanとRobert Osterのブルーブラック系統です。
気持ちを乗せるなら、どちらにするか、という基準ですが、クリアにしたいことから、
左側のP.W.Akkermanの「深い水底」を選択しました。
なぜか、醤油の瓶に似ている。
化学の実験器具のような使い方。構造は、ラムネの瓶にあるビー玉と同じ構造です。
ここも、なぜか日本のレトロを連想させます。
本当に、醤油の瓶そっくりです。食卓に置いても違和感ありません。
現在の用途別色展開は次のようにしています。
・黒 A4用紙に考えを書き出すとき
・青 LAMYブルー 一筆箋に書く時
・ブルーブラック パイロット ささっとメモ書きのとき。知識をまとめるときに使用。
・ブルーブラック Pelikan Edelstein タンザナイト モーニングノート用。
・ブルーブラック AURORA お手紙用
・ラメ入りブラウン Pelikan Edelstein Golden Beryl 2021年限定色 ほぼ趣味で購入 2022年は見送る予定
このように、あれこれとインクに手をだしています。
しかし、今回購入したインクで、ほぼ、落ち着くはずです。
あくまで、予定ですが。
久しぶりの都内クルーズは、いい気分転換になりました。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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