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業務改善が定着するまでに3年かかる理由|ツール導入だけでは組織は変わらない

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業務改善は、人間の思考構造の改革です。

新しいツールを入れたら、それで済む話ではありません。

私の好きなNotionさえ入れたら、OK。

そうは問屋は卸しません。

私が今までやってきた改善を振り返ると、一つの共通点が見つかりました。

「3年見届けたら、まずは成功かな」

では、1年毎の業務改善推進のポイントを、まとめてみます。

目次

1年目:今までの価値観を溶かす時間

最初、価値観を崩さないと思っていました。

でも、強く崩せば崩すほど、惰性での安心感を得ている者にとって、驚異的な災害と捉えるようになります。

改善するイノベーターにとって、これほどじれったい時間はありません。

でも、どうしてもそうはできない。そんな現実が横たわっているのです。

ここで、私は金属の腐食と同じやり方で、進めることにしました。

電動カッターで切り刻むことはできますが、ここはじわじわと金属が錆びていくようにして、風穴を開けていきます。

具体的に何をしたかというと、変わった方式で見えるものを、常にさらすということでした。

  • LINEで連絡していたものを、Notionの公開ページのみ開示した
  • 経理フローをNotionフォームから始め、集計もNotion上に完結
  • すべての情報をNotionに集め、聞かれたらNotion上のページ名で答えるようにした

つまり、今までは口頭で教えていたり、USBメモリーでファイルのやりとりをしていたところ、すべてNotion上にアップするようにしていきました。

イメージは、放牧した羊を納屋に集める感じです。

 

イノベータは牧羊犬です。

そして、慣れ親しんだフィールドから、納屋に戻るのがオペレーターです。

日没という、日中の状況から自然と変化があり、なんだか納屋に戻らないといけない空気が周りを包みます。

この「日没まで待つ」のが、最初に1年に該当するのです。

このときにイノベーターが行うことは、ひたすら淡々と、新しい価値の断片を見せ続けることです。

急な変化ではなく、いつのまにか、新しい価値が当たり前の空気にする。

これが、最初に取り掛かるものになります。

2年目:新しいツールを知る時間

価値観が少しずつほぐれてきたら、
次に必要なのは、新しいツールを知る時間です。

ここでいう「知る」は、
単に機能を覚えることではありません。

自分たちの仕事にどう使えるのか。
どの作業を任せられるのか。
どこは人が判断すべきなのか。

そういう感覚を、少しずつ育てていくことです。

Notionでも、チャットツールでも同じです。

最初から完璧に使いこなす必要はありません。

むしろ、最初はぎこちなくて当然です。
失敗もします。
前のやり方のほうが早かった、と感じる場面もあります。

でも、その試行錯誤の中で、
「これは使える」
「これは自分たちの仕事に合っている」
「ここは無理に変えなくていい」
という判断ができるようになります。

この時間を飛ばしてしまうと、
ツールだけ入って、現場に根づかないまま終わってしまいます。

私がやった具体例。

それはLINEからSlackへの移行です。まずは、経理まわりの仕事からです。
それ以外の方法が編み出されないようにすることが条件です。

その点、経理周りは有無言わさず、導入することができます。

  1. まず、役員など一部の人たちにSlackをインストールと招待。
  2. 経費事前申請、経費精算の申請の通知をSlackで認知するところから始める。
  3. 次に、会議議事録をLINEからSlackに飛ばすようにする。
    Notionのミーティングノートを利用しているので、こちらとしても利便性が上がります。
  4. イベントの出欠連絡を、WEBの掲示板からSlackに移行。まずは、小さなグループからテスト運用をする。

実は、この4.は現在進行形で進めているものです。

このように、Slackという使い慣れない人にとって、随時スマホのホーム画面から開くよう、習慣づけるところから使います。

これによって、Slackに持たせる機能を増やしても、違和感が生まれにくくなるのです。

3年目:新しいしくみで動く時間

そして3年目になって、ようやく新しいしくみで動く段階に入ります。

ここで初めて、
「業務改善が定着してきたかどうか」
が見えてきます。

新しいツールを使うことが特別ではなくなる。
情報が自然に集まる。
誰かひとりの記憶や頑張りに頼らなくなる。
後から見ても、仕事の流れが追えるようになる。

こうなってくると、業務改善は一時的なイベントではなく、
日常のしくみに変わっていきます。

ここまで来て、ようやく
「変わったね」
と言えるのだと思います。

そして、随時仕様変更があるという、新しい文化を根付かせていきます。

これまで、業務改善に時間がかかった理由は、変化することを知らなかったという文化があったためです。

でも、仕様はコロコロ変わるものだと、諦めてもらうことで、今後新たに始まる別の改善が始めやすくなるはずです。

せっかくの改善で定着しても、油断していると変化を拒む文化が根付いてしまいます。

ここでは、次なるイノベーターを育成するタイミングであり、変化を続けていくしくみを構築していきます。

## 業務改善は、短距離走ではない

本当に変わるには、見届ける人が必要

業務改善で焦ってしまう理由のひとつは、
すぐに成果を求めてしまうことです。

でも、人の価値観が変わり、
ツールへの抵抗感が薄れ、
新しいしくみが日常になるまでには、
どうしても時間がかかります。

だから私は、

– 1年目:今までの価値観を崩す
– 2年目:新しいツールを知る
– 3年目:新しいしくみで動く

この3年計画くらいで見たほうがいいと思っています。

短期間で成果が出ないから失敗、ではありません。

むしろ、最初の1年で違和感が出るのは自然なこと。
2年目で迷いながら使うのも自然なこと。
3年目でようやく「これで回るかも」と感じるくらいで、ちょうどいい。

業務改善には、仕組みを作る人だけでなく、
その変化を見届ける人も必要です。

途中でうまくいかないことがあっても、
「今は価値観が変わっている途中」
「今はツールに慣れている途中」
「今は新しいしくみを体に入れている途中」
と捉えられる人がいるかどうか。

ここが、とても大きいです。

変化の途中は、どうしても不安になります。
元に戻りたくなることもあります。

でも、そこで短期的に判断せず、
3年単位で見届ける。

それが、業務改善を本当に成功させるために必要な姿勢なのだと思います。

振り返ってみれば、私の業務メニューは、最長3ヶ月の関与となっています。

それだけでは、人や組織が変わるのは難しいです
(突然のキーパーソンの退職というショックがあれば別)。

今回のブログを書いてみて、私の提供メニューを作り変えたいと思うようになりました。

私自身も、雇われからひとり仕事に振り切れるのに、3年はかかっています。

やっと、自分の仕事の意義を腹落ちさせたと実感できるようになっています。

そんなもんです。人や組織が変わるには、3年はかかる。

その覚悟を持って、業務改善をしようとも言えます。

業務改善は、短距離走ではありません。

新しいツールを入れた瞬間に、組織が変わるわけではない。
新しいルールを作った瞬間に、人が動き出すわけでもない。

最初の一年は、今までの価値観が少しずつゆるむ時間。
次の一年は、新しい道具に手を伸ばし、失敗しながら距離を縮める時間。
そして三年目に、ようやく新しいしくみが「いつもの仕事」になっていく。

そのくらい、人や組織が変わるには時間がかかります。

三ヶ月で整えること。
一年で価値観をほぐすこと。
三年かけて、しくみとして根づかせること。

その違いをきちんと見極めながら、目の前の現場に関わっていきたい。

人や組織は、そんなに簡単には変わらない。
でも、変わらないわけではありません。

時間をかけて、空気を変え、道具に慣れ、しくみを日常にしていく。

その三年を見届ける覚悟こそが、業務改善に本当に必要なものなのだと思います。

=編集後記=

【昨日の推し活】
最近、推し仲間とオンライン上でおしゃべりするのが面白い。

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この記事を書いた人

個人事業主・中小企業教務効率コンサルタント。Notionアンバサダー。「一緒に未来を見る伴走者」として小さな会社や個人事業主の方をフォロー|職種を超えて参加できるバックオフィス構築|オールインワンアプリ「Notion」を使った経理ノウハウなどのオンラインセミナーを開催|ほぼ毎日更新ブログ「経理戦略会議」管理人。メルマガ50代からのひとり仕事を毎日配信。

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