4月にPTAの引き継ぎを受け、このゴールデンウィークに
「どうしたらいいものか」と悩まれている方
基本、PTAの仕事は紙媒体です。
でも、これからは、誰もがPTA活動できるようになるには、ちょっとしたDX化で見える化にしておくと良さそうです。
元PTA副会長で、経理コンサルで、Notionアンバサダーである私が考える、「PTA会計のDX化」を考えてみました。
PTA会計で一番気をつけること
一番大切なこと。
それも、どのようなツールを入れようが、紙で集計していようが、必ず配慮しなければならないこと。
それは、「不正がないこと」です。
「不正」とはなんでしょうか。例えば……。
- 現金がなぜかなくなっている事件
- 預かった会費や、補助金を個人口座に資金移動する事件
- 代表が、公的借入金を自宅経費に使った事件
- 領収書の紛失
- 決済されていない支出がなぜかある
- 学校授業費用を、PTA会費から支出していた
一度、このようなことが起こると、後処理が大変なことになります。
一つは、経理責任者の辞任、行政への説明責任などなど、
「ごめんなさい」で済まされることは、まずありえません。
また、その団体に対しての信用度がなくなったことで、団体の存続問題まで発展していきます。
一度不正事件が起こると、このように、周囲に波及するのです。
勤めているところであれば、退職するなり、処分を受けることになります。
しかし、PTAとなると、住んでいる地域でうわさが広まるという、やっかいな問題に直面するのです。
自分だけではなく、子どもにも影響を与えてしまいます。
それだけは避けたい!!!
ということで、なり手のいないPTA役員+会計を引き受けた方には、効率よく不正を防ぐ工夫から、経理事務を始めていただきたいです。
役員の仕事は、役員同士で見える化を目指そう
PTA役員の会計担当者の仕事は、一言!
「内部統制」
です。
かっこいい言葉ですが、つまり、
「不正をするスキを与えないしくみ」
を構築していきましょう。
でも、どうやって、不正を防げばいいのでしょうか。
毎日ずっと、現金を握りしめて過ごさないといけないのでしょうか。
これはこれで、逆に不正の温床になっていきます。
つまり、たった一人で管理するリスクが、一番大きいのです。
では、どうやって内部統制をしていけばいいのでしょうか。
Notionアンバサダーである私が推奨するのは、やはり
「Notion」です。
Notionの一番の利点である「リアルタイムの情報を共有する」と、「データベース」を活用して、PTA会計の状況を役員で把握することが最初の仕事になります。
「え?会計は会計さんのお任せしたいわ」
お気持ちはわかります。
でも、考えてみてください。
自分の任期期間に、会計の不正事件が起きたら、皆さんに波及するのです。
役員の仕事は、全員で進捗管理をすることが、組織運営の内部統制に一番効果があるのです。
資金移動は、リアルタイムで情報共有
資金移動とは、
- 銀行から引き出し
- 支出
- 銀行への預け入れ
です。
その他に、積立金の通帳への資金移動、学校へ預けた現金など、各学校ごとの事情により、お金の動きがあります。
役員全員が、リアルタイムで知っておくのは、どのような支出があったのかでしょう。
- 学校現場への支払い、学年委員会やその他委員会への仮払精算
- PTA本部の経費を、随時精算
- 学校の担当者からくる領収書のストック
これらを、Notionのデータベースに集約していきます。
科目データと、Tally Formから入ったデータを連携とれば、そのまま収支報告書になります。
集約するには、いちいち会計担当者が集めに行くといった、ヤボはことはやめましょう。
TallyFormというツールを使えば、アンケートに答えて頂けるテンションで、領収書を提出していただく仕組みができます。
それをNotionのデータベースとリンクすればいいのです。
入力画面をURLで案内することができます。
全員がスマホを持っている今の時代だからこそ、可能にしています。
これを、PTAで役割を持っている方にお送りすれば、スムーズにいきます。
実際の現金の受け渡しは、極力避けたいものです。
- 予め、仮払金を渡す。
- 領収書は、逐一送信してもらう。
- 年度の終わりに残金を持参してもらう。
- 会計担当役員は、Tally Formに集まっているデータから、残金を確認して、受け取る。
- 各現場の経費は、本部役員に確認できるようShareする。
問題は、資金移動をいかに現金で介在させないかです。
私の理想は、PTA名義の法人カードを作って、担当者分の枚数を用意することです。
しかし、法律上、それはできません。
支払いが滞ったときの責任の所在が明確ではないから、と言われています。
今では、キャッシュレス(PayPayやLINEなど)で、送金することもできるようになっています。
各団体の事情に合わせ、責任持って導入する価値はあります。
ただ、引き継ぎをどうするか。ここまで考えて検討してみてください。
資金移動については、年に一回の監査でチェック受けるようにすれば、いいと考えています。
ただし、一旦不正事故があった団体については、常日頃、通帳と現金の残高をわかるようにするといいでしょう。
ファイルやデータの属人化を避けよう
Notionのよさは、ドキュメントの管理がとても容易であることです。
PTA活動では、各委員会のページを作ると、そのまま次期役員に引き継ぐことができます。
この引き継ぎで一番たいへんなのが、担当者が抱えていたデータを集めてくることです。
これに、時間がかかっているといっても過言ではありません。
そこで、すべてNotionで集約すれば、運用も引き継ぎも、本部役員に対しての報告も、すべてNotionで完結できるのです。
ファイルの属人化で困ることは、個人情報の流出と、ファイル様式の違いによって開けない問題です。
特に、Excelで管理してきたけど、次期役員はパソコンを保有していないため、使えないといった問題です。
でも、Notionでできる範囲で活用すれば、引き継ぎの際、Notionアプリをスマホやタブレットにインストールしてもらい、アカウントを作成してもらえればそれで済むのです。
1年任期であるがゆえ、行き過ぎた効率化はやめよう
以上のように、Notionを介した情報のやり取りは、PTAのDX化とも言えるでしょう。
しかし、忘れると困る点がもう一つあります。
Notionを使いだすと、凝りだしてしまうという点です。
自分だけが、永久的に使用するNotionであれば、思う存分ゴリゴリに組んでいっても全く問題はありません。
PTAの良さであり、最大のネックが、
「任期が1年」であることです。
つまり、1年立てば、自分のアカウントは外して、引き継いだ次期役員が利用していくのです。
たまたま、今いるメンバーのITリテラシーが高かったため、高度な仕組みを作って運用できたかもしれません。
でも、次に使う人が、そうだとは限らないのです。
このような自己満足なNotionは、すぐに廃れてしまいます。
せっかく、効率的なPTA運営を支えるツールでも、使えないのは絶対に避けなければなりません。
- Notionを組むときは、絶対に「基本機能」のみ。
- 複雑なリレーションはしない。
- Notion講習ができる人だけ、任期を2年にする。
など、工夫するようにしましょう。
Notionでの会計管理の着地点は、総会資料
話は戻り、PTA会計の運用についてです。
Notionでやる作業の最終着地点は、そのまま総会資料になることです。
総会準備で一番めんどくさいのが、経費精算と総会資料になる「収支報告書」「予算書」の作成です。
これも極力、省力化したいです。
領収書の回収と収支報告書の作成を自動化できれば、会計担当役員さんの負荷がずいぶんと軽くなります。
その分、内部統制をしっかり管理することに、エネルギーを注力していきましょう。
不正だけは、絶対に避けたいものです。
PTAの活動が一番充実するポイントは、
「みんなで頑張った!」という、共通体験ができたかどうかです。
ただ、時間を共有するだけでは、今の時代、難しいでしょう。各家庭の事情や、生活リズムの多様化で、PTA役員の成り手もいないといった問題もあります。
であれば、ネット上で情報をリアルタイムで共有し、かつ無料の範囲でNotionの活用を検討してみてはいかがでしょう。
今の時代にあった関わり方を支えることにつながります。
Notionアカウント作成は、こちら
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=編集後記=
【昨日のできごと】
地元の沼周辺の清掃ボランティアへ。
外来植物の駆除です。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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