最近、ピアノを弾き始めました。
「右手のリハビリにピアノをやります!」と言いつつ、やるやる詐欺で今に至ってしまいましたが、
やっと、やり出しました。
35年ぶりにピアノ弾きを再開したら、やはり楽譜周辺は、様変わりしていました。
再開時の状態
怪我してから85日目に、ピアノを弾いてみました。
痛みと可動域の減少で、目を瞑っても弾けたハノンが全く弾けなくなりました。
頑張っていたのですが、「今まであれだけ弾けたのに、どうして(涙)」という感情が渦巻いていたため、
ピアノに向かうことも無くなりました。
そこで、考えたのです。
「昔の楽譜を使っていたら、当時の怨念も湧いてきて、今と比較してしまうからいけないのでは。」
当時頑張っていた頃のスコアには、怨念が溜まっています。
ベートーベン、ピアノソナタ「悲愴」第一楽章
名前からして、負のオーラが漂っています(当時は比較的好きな曲でしたが)。
手に持ってみると、この厚み。
当時は、上下巻あったのと、これプラス練習曲とバッハの平均律に、漫画(レッスン待ち時間用)を持ち歩いていたものです。
今思うと、よくやってたなと。
ということで、新譜を購入することにしたのです。
まっさらな楽譜で明るい曲であれば、気持ちも新たにできるかもしれません。
チャイコフスキー作曲バレエ組曲「くるみ割り人形」ピアノソロ版。
作曲家ご本人のアレンジのものを選択しました。
巷で演奏されているのは、このオリジナル版ではありません。しかし、音数も多く難しいので、
音数の少ないオリジナル版を選択しました。
やはり、新しい曲はいいものです。
ゆっくりですが、少し弾きこなせるようになったのです。
ショパンコンクールの触発されて
去年の秋に、4年に一度のショパンコンクールが、ポーランドのワルシャワで行われました。
本来なら、その前の年でしたが、新型コロナの影響で、今年に延長されたのです。
日本から、多数の挑戦者が出てきて、YouTubeで全てリアルライブを配信されていたこともあり、
眠らない日々に、興奮したものです。
よせばいいのに、「私もエチュード10-1を弾けるようになりたい!」という欲求に駆られました。
動かしにくい右手が一番忙しい曲です。
ここで、スコアを購入しようと近くの楽器店に寄ったのですが、値段が高いので、
ここで、ヤマハの「ぷりんと楽譜」からダウンロードすることにしました。
ネット上でポチって、セブンイレブンなどのコンビニコピー機から楽譜を出力する、というものです。
よく流行歌の伴奏譜を手に入れるため、よく利用していました。
そして、ダウンロードしたものがこちらです。
A3用紙に2ページが収まっており、それが全部で3枚です。
金額にして、六百円ほどでした。
演奏経験のある者として、譜面の空気感が、どうも軽く感じてしまいます。
老舗の出版社「全音」の音符より小さく、見にくい要素がどうしても拭えません。
しかし、コピー用紙だと、マスキングテープで繋げておくことができ、譜めくりが楽になるのが助かります。
これを、ピアノに置いたままにしたら、バイエル卒業程度の娘が勝手に練習し始めて、
私より早く弾けるようになってしまいました。
よりによって、私のピアノより、この娘の投稿にワールドワイドないいねがついたため、
私のテンションはダダ下がりになりました。
効率化でペーパーレス化を進める私にピッタリなもの
そこで、私はiPadアプリで「Piascore」というものを見つけて、ダウンロードしてみました。
いいなと思ったのは、手持ちの楽譜をPDFスキャンして、電子化できるというところでした。
また、版権フリーの楽譜のダウンロードもできるし、Apple Pencilで書き込みもできるところから、こちらを選択したのです。
結論、これによって、モチベーションは上がりました。
なんせ、楽譜に書き込むとは、弾けない時にメモをするのですが、どうしても「怨念」の溜まり場になっていきます。
しかし、「えいやっ」とクリアにすることもできるので、幼少期に抱いた不出来な自分を責める感情を、綺麗さっぱり捨てることができます。
これがいいのです。
なんていい時代なのでしょう。
ピアノを練習していた当時は、重い楽譜をカバンに入れて、自転車に乗ってレッスンに行っていたところ、
今では、iPad Pro 12.9一枚あれば、家中のスコアを持ち歩くこともできるのです。
この新しいデバイスを手に入れたことで、娘に負けじと、ショパンエチュード10-1にチャレンジできます。
さて、どうなるか。また、皆様にご報告できるようになったら、またネタにすると思います。
こちらのついては、YouTubeでも発信しています。