有象無象の流行り病に慣れてきて、これから新しい風が吹いてくるとかこないとか。
一体何が起こるのか、全くもってわかりませんが、何やら時代がうごめいているのは確かです。
でも、私達は何をしたらいいのでしょうか。
誰も教えてくれない、そんなとき、歴史上の人物からヒントを得ることができます。
考えるための時間と場所をまず作る
梅まつりが始まったばかりの偕楽園。
そこは、水戸藩九代藩主の徳川斉昭によって造園されました。
まだ、3割ほどの開花で、これから見頃でしたが、混んでいないため、ゆっくりと散策することができました。
この偕楽園には、「好文亭」という斉昭が建てた建造物があります。
昭和20年に水戸空襲で全焼したのですが、昭和30年から3年かけて復元されました。
これは、迎賓館的な意味合いがあったように思えます。
1階
こじんまりとした作りです。広くて4畳から6畳ほどの部屋が10部屋ほどあります。
すべてに花の名前がつけられています。ここは客間の意味合いがあり、ところどころ、家来が控える「入側」が点在しています。
2階
ここは、1階と3階の大きな踊り場みたいなところです。
3階に藩主である斉昭が過ごす間があります。緊急時にすぐ対応できるように、「武者控」という、用心棒が控える間だけになっています。
大河ドラマの見すぎでしょうか。
ここに、刀を肩に寄せ付けて、控える武士を想像します。
3階
ここが、圧巻です。
斉昭が一人で過ごし、ごく限られた人だけが訪れることができる間です。
3階に上がったとたん、風が優しく吹き抜けます。
薄暗い1階とより暗がりの2階と違い、まるで別世界です。
このような大きすぎず、ミニマムに作られた御殿ですが、斉昭がとても大切にしてきた気概というものを、強く感じます。
京都がきらびやかな晴れの場所なら、ここは斉昭の脳内といったものでしょう。
まさに「Notion」を立体化させたような建造物です。
ここで過ごすために、すべてのものを大切にして、時間を作ってきたんだろうと。
そして、これからの時代に、なにやら今までは違う、答えのないものを、懸命に柔軟に考え、次なる手を練るための部屋なのです。
考えるための場所と時間を作らないと、考えることもできません。
忙しい日常に追われているなら、ほんの15分。職場にいるなら昼休みの時間など。
現代の私達にも、何かしらできることがあるはずです。
遠景を眺める、花を愛でる
さて、この3階にある「楽寿楼」からの景色がこちら。
なぜ、2階ではなく3階なのか。
わかった気がします。
この眺望で、視野が広がり、自然の風が吹き抜けて、頭に酸素が行き渡るようになります。
あえて、1階は天井を低くして、御殿への入り口も狭く、薄暗い場所を多くした造りですが、
3階に上がると一気に心が晴れ渡るようになっています。
ここで、これからの時代をどう生き抜くか。日本という国をどうしていけばいいのか。
江戸から離れた水戸の地で、「考える環境」を作った藩主の先見の眼に感動すらします。
ここで、私達が取り入れることができるのが、
「高い場所から遠くを見る」「自然(梅・桜など)を愛でる」
です。
スカイツリーの展望台もOK。家のマンションのベランダからもOK。
普段は、モニターをにらめっこして、背中を丸くして仕事をし続ける現代人には、
顔をあげて、高いところから遠くをみて、風をうけて酸素をいっぱい身体に取り込むことが必要です。
そうすれば、ふっとしたアイディアとか、生まれるかもしれません。
今使える技術で新しいものを作れるか
2022年11月初旬、京都にてNotion全国ミートアップで訪れた老舗料亭。
ここには、電気で動く古いエレベーターがありました。
そして、こちらが本当の日本で最初のエレベータです。
さすが、徳川斉昭さん。自分が動かなくても、食べることを効率的に考え抜いて、
こんなものまで造っていらっしゃいます。
小学校の給食を、最上階まで運ぶ、配膳用エレベーターの元祖がここにありました。
昔の人なら、配膳係の女性を使って、1階から3階まで階段で運ばせていたでしょう。
でも、ミニマムに仕上げたこの御殿。おそらく人も多く置かなかったはずです。
少ない人数で、効率を考えて、使える技術で新しい仕組みを作り上げたことに、感動すらします。
ここから、徳川慶喜が育ち、明治維新を迎えます。
その始まりが、この場所だったことが、時代が変わる前の過ごし方に、少し参考になったように思えます。
- 考えるための時間と場所を作る。
- 考えるときは、眺望のいい場所、自然を愛でる場所、そして風が通る場所で。
- 今使えるツールで、なにか新しい仕組みを造ってみる。
これに尽きるのかもしれませんね。
忙しい現代の我々には、長期の休みを取ること自体、大変なこと。
でも、ほんの数十分でいいのです。昼休みは、建物の外をでて、自然の空気の中で過ごしてみましょう。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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