Notionは、どんな人でも使えるツールですが、それでも使えない場合、必ずあります。
そこで、諦めるか、他の方法を使うのか。
業務改善を進めるときに、大いに悩むNotion愛好家は多いと思います。
そのようなとき、Notionのすばらしいエッセンスだけ注目した、
紙で展開する一例をご紹介します。
小さな小売店で賞味期限管理をする
食品を扱う小売店は、店内に陳列している賞味期限商品を、くまなくチェックしなければなりません。
賞味期限切れの商品を、お客さんに売ることは、もっともやってはいけないミスなのです。
小さな小売店の場合、仕入れから品出し、販売まで一人の人が行っています。
どこに、何があるのか。
それは、いつ仕入れたのか。
賞味期限はいつなのか。
すべての情報を、その一人が把握していることで、賞味期限切れの商品を出したままにすることはほぼありません。
また、大規模なスーパーマーケットの場合、すべての商品がPOSで管理しているため、データからアラートを受け取り、期限切れの商品の場所とものを、把握しやすくしています。
これは、コンビニエンスストアでも、同様の仕組みを導入しています。
問題は、この両方の規模に当てはまらない、店舗の場合です。
そこそこの売り場面積がありながら、仕入れ担当と廃棄処分担当が別れており、それぞれが管理しているケースがあります。
そして、POS管理までするほどの規模ではなく、すべて手作業でチェックしていると、ヒューマンエラーは逃れられません。
ここで、どういった改善をしていけばいいのか、非常に悩ましい問題となってきます。
お金を掛ければ改善しそうですが、そうはいっても予算がない場合、知恵で乗り切るしかありません。
そこで、Notionを使った場合、どのようなデータベースを作ればいいのか、想定することで、解決の糸口を見つけたのです。
どうして、ミスが起こるのか。そこから改善を始める
毎月、その店舗では次のような期限チェックを行っていました。
棚にある商品で、1番期限が古い月を値札にマーキング
商品ごとに、棚に陳列しています。
そして、先入先出法で、販売できるように古い期限の商品を1番手前におくようにしています。
その1番古い期限が何月なのかを、棚にある値札に暗号のようにマーキングしていきます。
そうすることで、棚を見ただけで、いつその棚を安売り対象にするのか、わかるようになります。
期限間近の商品を、紙の表にどんどん書き足していく
そして、安売り候補商品を、リストに書いて行きます。
少ない棚の場合、その必要はないかもしれませんが、そこそこ売り場面積がある場合、リストにすることで、漏れを防ぐことができます。
ただ、実際に入力作業を考えたとき、Excelへの転記は難しいでしょう。
アルバイトを雇っている場合、全員がExcel操作ができるとは限りません。
故に、ここでは、紙の表にチェック順に表に記載していくしかないのです。
ここで、デジタル化して表にソートを掛けるといった、合理化への道は絶たれます。
月末には、1ヶ月後に賞味期限がくるものをセール棚に移動
次に、1ヶ月前になったものを、安売りコーナーに移動します。
そこで、また、期限を確認するために、小さなメモに書いてレジスターに貼り付けておきます。
そうすることで、レジ担当のアルバイトが気づいて、期限チェックをすることになります。
せっかく、一度リストに記載したものを、また、もう一度書くはめに。
これは、デジタルの世界では、絶対に有り得ない作業ですが、手書き管理の場合、どうしても必要な工数となります。
手書き管理のメリットとデメリット
こうして、何回も同じ商品を、リストやメモに書いていく、この方法ですが、メリット・デメリットがあります。
メリットは、高校生アルバイトでも、指示し易い作業内容であるという点です。
とにかく、こうしてね。
と伝えるだけで、なんとかやってくれます。
しかし、私はデメリットの方が勝っていると考えました。
実際に、ヒューマンエラーが多く、期限後の商品が棚に取り残させるケースが頻発していたのです。
できたら、POS管理のように、デジタルで管理できたら、入力は一回で済みます。人の手が介在する機会が減れば減るほど、ヒューマンエラーは少なくなるので、なんとかしたいわけです。
しかし、やはり、紙での管理でやっていくしかありません。
そこで、紙で人に優しい管理方法がないか、思慮していきました。
Notionを使っていたからこそ、気づいた改善
ここで、Notionで「これはいい!!」と思ったことを、紙で表現できないか、考えてみました。
問題は、次の通り。
- 期限が来そうな商品を記入されたリストが、あとから非常に見にくい。
- レジスター横にある安売り商品期限メモが、見にくい上、見苦しい。
- あれこれ、書く回数が多く、アルバイトも忘れてしまうことも。
これらを解決するには、まずは「見やすい」を突き詰めることにしました。
まず、レジスター横にあるメモ。これが非常に見づらい。
これを、Notionからヒントを得て、カレンダービューにすることからやってみました。
Notionのデータベースは、入力時はテーブルビューを表示しておくと、非常にやりやすいです。
しかし、その後データを分析する場合、カレンダービューが最適なケースが多いです。
これを、在庫管理表をカレンダービューにすることで、その日に来る期限切れ商品が一目瞭然となります。
こうすることで、アルバイトの人たちにも、自分が何をすべきなのか、非常にわかりやすく伝えることができます。
Notionは、一度データベースに入力しただけで、ビューを簡単に切り替えることができます。
これをヒントに、まずは、安売り商品の期限切れ商品を確実に廃棄できるようにしてみました。
商品棚→期限間近の商品をピックアップ→安売り棚へ→安売り棚の期限切れ確認。
この一連の流れで、一番最後になる仕事で、間違いが起きないようにカレンダビューの紙にメモするようにしたのです。
単なる小さな紙切れに書くより、大幅に効率がアップしたとのことです。
できれば、デジタルで管理したいものですが、環境や人員によって叶わない場合、諦めるしかないと思いがちです。
しかし、どのポイントを重点におくべきか。
見え方だけ改善すれば、解決できることなのか。
このちょっとしたポイントだけでも、紙でも改善することが可能になります。
Notionを使うだけが、成功例ではありません。
Notionの考え方から、ヒントを得ることができるのです。
そして、虎視眈々とデジタル化を目指していきましょう。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅での仕事。ChatworkとNotionのWebhookの研究など
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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