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なぜ簿記を知っていると経営しやすくなるのか

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経営者として成長したいと思ったら、簿記を知ることが体系的に勉強できます。

私の経験だと、簿記や会計を知っている経営者ほど、組織運営を難なくこなしているように思えます。

あくまで、当社比ですが。

社長自身が経理しなくてもいいのです。

ただ、知っているだけで、考えなくていいことを手放すことができるので、だから、経営が上手なのかもしれません。

段階ごとに味が変わるパフェ

目次

経理能力によって変わる経営できる規模の変化

この「経理能力」という言葉。あまり好きではありません。

なんだか、上から目線でいい気持しません。

でも、これは行政などで使われている用語で、公益法人の公益認定や、その他許認可などでクリアする条件に、挙げられている項目の一つです。

ようは、

「きちんとした経理を自然にできていないと、この先運営が大変になるよ」

と言っているようなものです。

業界でも、お客様の経理能力によって、関与の仕方が全く変わってきます。

すべて丸投げの記帳代行業が主体であれば、ただ領収書の集計をするだけのサービスなります。

でも、経理能力の高いお客様の場合、難しい税制を適用させる仕事(それだけ利益が出て納税額もあるようなところ)となって、税理士などの専門家を使い倒すようになります。

法人の規模によって、経理能力が違うのです。

どちらがよくて、どちらがいい、ということは一切ありません。

小さいところに、高度な経理能力は必要ないからです。

でも、もし、事業規模を大きくしたいと思う場合、それに似合った経理能力を高めていくことをしないと、うまくいかなくなってしまうのは、当然です。

経営管理の略語である「経理」のレベル別規模とは

美味しいパフェは、食べる場所によって、味が変わります。

経理もパフェと一緒で、規模によって求められる経理能力が変化していきます。

ここで、事業規模に似合った経理体制について、考えてみました。

起業したて、売上規模300万まで

売上と経費を集計するだけで大丈夫です。

特に、経理の知識がなくても、十分に事業を運営していけます。

でも、正直、売上100万円超えると、ちょっと息があがってきてしまうかもしれません。

ひとりビジネスを何年も続けている方なら、300万円までなら、なんとか把握できるという感じでしょうか。

売上1000万円まで

ここまでの規模なら、ひとりビジネスで回していくことができます。

でも、さすがに経理はシステマチックに進化させないと対応が大変になってくるレベルです。

会計ソフトの導入は必須です。

そうなると、ある程度の簿記を知っていると、会計処理の効率化を図ることができます。

最近のクラウド会計ソフトでは、簿記の知識がなくても入力できるようになっています。

また、スキャナ保存といった電子帳簿保存法によって、どのソフトも経費の入力が楽になっているので、経理事務の手間は、昔と比べてずいぶん楽になってきています。

でも、本当は、1000万円まで行く場合、お仕事されている方も相当忙しくなっているはずです。

経理の効率化を自分で編み出せるほどの経理能力がなければ、相当な時間をかけて経理事務をすることになるので、あまり好ましくない状態とも言えるでしょう。

売上5000万円から1億円

このレベルになると、従業員が何名か入ってきます。

そうなると、単なる経理に加え、給与計算や労務業務が付加されてきます。

このクラスになると、社労士や税理士がつくようになります。

そして、社内に経理担当者を設置するところもでてきます。

売上が1000万円超えるようになったら、経理担当者を雇うまたは、外注することを考えます。

このクラスになってくると、経営者の経理能力によって、事業サイクルのスピードが大きく変わってくるのです。

経理だけを気にすることがなくなり、人事やチーム運営といった経理以外の事務タスクが増えてきます。

また、事業規模の拡大に伴って、外部ステークホルダー(つまり社外利害関係者)との取引も多くなります。

ただでさえ忙しい社長、苦手な経理を経理担当者に丸投げするケースも増えてきます。

事業規模の拡大で起こるリスクと対応策

規模の拡大と忙しさで、次に起こるリスクはどのようなものでしょうか。

  • 突然、信頼していた従業員が退職
  • お金の動きが見えにくくなる
  • 経理担当者の不正経理
  • または、現場担当者の不正経理

つまり、悪い方へ転がってしまうリスクがでてくるのです。

ここで、経営者に求められるのは、チェック体制を構築することになります。

もし、簿記といったお金の流れを記録する考え方を持っていれば、

この問題をどうクリアすべきか、すぐに答えを出すことができます。

  1. 資金の状態を把握するために帳簿への目の付け所を知っている
  2. 限られた財力と人で、ピンポイントに内部統制ができるしくみを予想できる
  3. 人事評価といった形にとらわれず、人をしっかり見ることができる

などなど、こういった組織マネージメントをすんなり行うには、ひとりビジネス時代にやってきた経理能力では、頭がパンクしてしまうのは時間の問題です。

いいマネージメントとは、自分の頭の中から情報を吐き出してしまい、アウトプットされた数字の情報を、帳票から拾い出すことができることで実現します。

ひとりビジネスなら、すべて自分の頭の中で把握することが、なんとかできます。

でも、簿記を知っていれば、自分が理解するポイントだけチェックすることができて、効率よく会社の状態を知ることができるのです。

事業規模を大きくしてきた経営者は、この能力を一定数持っていました。

そうじゃない、天才肌タイプの経営者もいました。

でも、それは、ごく稀なケースです。

普通の人が、事業を大きくする際、ぜひ最低限簿記の考え方を知っておくと、その後の勉強も、苦にならないでしょう。

 

そういう意味で、一定規模の企業で仕事をしたことがある人が、起業して事業を大きくしていくことができるのは、このキャパの限界を知っているからかもしれません。

できたら、経営者自身が簿記感覚を身につけることをおすすめします。

簿記が得意な人と組むと、その後のすれ違いでの痛手も大きいようです。

自分の身は、自分で守る。

これがビジネスの鉄則なのかもしれません。

動画「ひとり社長のための簿記超入門」

=編集後記=

【昨日のできごと】

今回から引き継いだ法人税確定申告書。一から必要なところに数字を埋め込む作業を開始。
思いの外、大変。でも、来年への業務効率化のアイディアが生まれてきます。

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この記事を書いた人

個人事業主・中小企業教務効率コンサルタント。Notionアンバサダー。「一緒に未来を見る伴走者」として小さな会社や個人事業主の方をフォロー|職種を超えて参加できるバックオフィス構築|オールインワンアプリ「Notion」を使った経理ノウハウなどのオンラインセミナーを開催|ほぼ毎日更新ブログ「経理戦略会議」管理人。メルマガ50代からのひとり仕事を毎日配信。

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