私の場合、出産とキャリアの両立は、できませんでした。
そして、キャリアを手放したことで今の仕事ができています。
結果的に、出産子育てとキャリアの両立ができなくてよかったわけです。
でも、渦中で頑張る人たちに向ける言葉に、「年取れば解決する」とは、口が裂けても言えません。
それだけ、出産子育てとキャリアの両立問題は、単純ではないのです。
子育てと仕事の両立で起こる悲喜こもごも
平然と子育てを乗り越えてきたように思われるのは、ちょっと違うのではと、立ち止まってしまいます。
出産子育てと仕事の両立をやってきた私が、
「今思うと、こうだったよな」と回顧すると、いろんな気持ちが周囲にあったことに気づきました。
関わっていたすべての人が抱えていた本音があったのです。
子育て中の女優さんが、受賞式のコメントや記者会見などで、最近口にするようになった言葉が、
「子育てと仕事の両立の最適解が、まだわかりません」
「出産前から整理整頓したいと思っている引き出しの中が、5年経過したあとでも、まったく手つかずのままなのです」
と、仕事との両立に苦慮している様子を表すようになりました。
やっと、現実を言葉にしていいんだと、そんな風潮になったのです。
私は、これは、健全なことだと思っており、歓迎しています。
仕事との両立で起こる不協和音
私の実体験を元に、類型別にまとめてみました。
ほぼ、母体に負担をかけることで、なんとか綱渡りを渡れていることが、よくわかります。
家庭内で起こること
子どもの熱で、どっちが休む問題
子どもの熱で、翌日どちらが休むか問題がよく勃発します。
うちの場合、稼ぎがない方が、休むことが多かったのです。
つまり、「明日、仕事があるから休めない」の一言で、そのまま翌朝出勤できたというシステムです。
出勤できた方は、そのまま働けますが、休む方は、自分の仕事のリスケをしなければなりません。
「こっちだって、仕事あんのに」と言いたいのを飲み込みます。
そして、職場や顧問先に、訪問予定のリスケをお願いする電話をかけます。
このときの敗北感は、忘れられません。
このようなとき、休まざる得ない方の辛さを少しでも軽減できないか。
仕事に行ける方が、懸命に考え、対策を一緒にできたら、恨まれるリスクは少なくなるでしょう。
外せない夜の会に参加するだけでも、気を使いまくり
これも、なぜか、母親より父親の方があまり気を使わないことが多いです。
私の場合は、両方とも夜の飲み会があまり好きではなかったので、そこまでこじれることはありませんでした。
しかし、世の中の大半の男性は、夜の飲み会が大好きなはず。気楽に帰りが遅くなっているなら、のちの危険信号の原因になりかねません。
職場で起こること
仕事ができないことで、職場での負担が増える
子育て中は、なにかと仕事を休むことが増えます。
こんどは、仕事を一緒にしている立場から見ると、フォローすることが増え、負担が大きくなるのは避けられません。
「お互い様だから、しょうがないよ。気にしないで」
と、言っていただけます。
でも、理解のない職場だと、上手くいなしてくれるとは限りません。
子育て中でも仕事を任せられる人は、子育て前から能力があり
結局、子育て中は理由になりません。
もとから能力がなければ、仕事を任せてもらえないわけです。
子育て中でも、それなりに仕事の成果を残せる人は、出産前からのキャリアが、すでに積み上がっているという事実です。
私の場合、子育てしながら、新しい仕事を覚えることがほとんどだったため、成果らしいものは残せませんでした。
母体の負担
数年後に来る体調不良。子ども一人に付き一事件あり。
出産も、出産後に体調が戻るのも、ほぼ奇跡だと思っておくといいでしょう。
母たちが元気に、子育てと仕事ができるのは、当たり前なことではないのです。
私は、出産してから1年から3年後に、大病をして仕事を休んでいました。
子どもが3人でしたので、全部で3回、病院送りを経験しています。
なぜ、身体を壊すのか、残念ながら、男社会にいる限り、誰も理解することができません。
私は、幸いなことに、同じ保育園ママから「みんなそうだから、安心して」という言葉があったから、なんとか乗り越えてきました。
また、子どもが成人したあと、更年期を迎える頃に、当時の無理が祟っていたということもあります。
本当に、女性の身体は、摩訶不思議です。平気な人もいれば、時限爆弾のように不調をきたすこともあるのです。
正解のない中、子どもが一番頑張っている
今思うと、子育てがやりやすい子どもと、手間がかかる子どもと、いろんな個性がありました。
大人になった子どもたちに、当時のことをきくと、スーパーかーちゃん像が浮かび上がってきます。
「屋根裏部屋に、座らされて説教された。あれは怖かった……」
「〇〇は絶対に許していなかったよな」
当時の私は、切羽詰まっていたなと、改めて思った次第です。
「おかんが、どんどん荒地の魔女化していく」
どれだけ、恐怖政治を敷いていたのでしょうか。
笑い話にしてくれているのは、あくまで子どもたちのおかげです。
彼らが、必死に私のテンパリに、寄り添ってくれていたから、私もなんとかやってこれたと思うのです。
出産子育てと、仕事の両立。これを可能にしてくれているのは、
あくまで、子どもたちのおかげです。
子どもたちが許してくれるから、夜の飲み会にも行けるし、朝の秒単位のスケジュールにも付き合って、準備してくれるのです。
女性が働き続けられるのは、社会保障や、周囲の協力者のおかげと思われがちです。
でも、一番に女性たちを支えてくれているのは、生まれてきてくれた子どもたちなのです。
一度、子どもと向きあって「君のおかげで、働ける」と伝えましょう。
言葉が通じない赤ちゃんにも、言葉をかけてあげてください。
自然と自分が張り巡らせた緊張の糸の緩め具合がわかってくるかもしれません。
周囲のせいにせず、あくまで子どもと向かい合うこと。
これが、一人ひとり異なる、両立の最適解かもしれません。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
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今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
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