経理は嫌われているのか?
と思うことが頻繁に起こります。
なぜ、そう思われるのでしょうか。
それは、本当の経理を、みんなが知らないからだと思うのです。
経理は儲からない仕事
経理をやっていて、唯一「楽しい!」と思えたときは、
経理をチームで仕事をしていたときでした。
仕事は、とても大変だったのです。
歴史のある団体だったので、意味不明なルールがたくさんあって、残業も多い部署だったそうです。
でも、私が配属されたとき、「もっと効率化しようよ!」と気運があり、どんどん仕事を削ぎ落とし、何か困ったことがあると、全員で相談しながら、乗り越えてきました。
その結果、決算期の2ヶ月間を除き、すべて定時に帰れるようになりました。
子育て世代の仲間が多く、仕事の属人化をやめて、みんなでフォローに入れるようになりました。
これによって、組織の売上高には影響していないのですが、残業代がつかなくなったことで、人件費を抑えることができ、組織にとって、大きな利益を残すようになったのです。
このときの体験が、未だに忘れられず、今の私に大きな影響を与えています。
経理って、ものすごく面白いし、簿記のしくみが完璧すぎてパズルのように楽しいし、現場の問題点が手に取るようにわかるし……。
こんな楽しい仕事はないと思っていました。
この気持ちは、今でも代わりありません。
経理は、間接部門です。
経理自体で売上を上げることは、なかなか難しいです。
でも、自社で工夫すれば、利益を残すことができます。
下手すれば、そのノウハウを外部に売ることだって、できるのです。
今の時代、なかなか売上をあげられないことに、四苦八苦されている事業者の方は多いでしょう。
でも、経理をはじめとしたバックオフィスに、新しい風を吹き込むことができたら、思わぬ成果に、生き返るきっかけさえ作ることが可能なのです。
経理は細かくてウルサイ仕事
なぜ、経理は嫌われるのでしょう。
それは、「細かい」「ウルサイ」「しつこい」「怖い」といった言葉に現れているようです。
でも、これらには、きちんとした理由があります。
「細かい」
たくさんの要因がありますが、おもに「内部統制」を保つために、細かく言われるケースが多いです。
「内部統制」とは、事業所内の経理フローが、間違わずに進められているか、不正が行われていないか、非常に気を使います。
また、できた経理担当者の方は、今は大丈夫だろうけど、1年後には問題が起こるぞと見越して、問題提起をすることもあります。
これらを、外から見たら、「細かいなぁ」になるのです。
「ウルサイ」
これも、「細かい」に通じるものがありますが、多少、意味が変わっています。
これは、問題を事前に起こさないための、予防線を貼られたとき、外からは「ウルサイ」と思われているということです。
この予防線は、どのようなときに貼られるのでしょうか。
- 使途不明金など、法律に抵触する取引が行われそうなとき
- 資金繰りが危ないとき
- 取引先や得意先に怪しい動きがあったとき
このようなとき、経理はアラートを出してきます。
これを「ウルサイ」と思うケースがあったりするのです。
「しつこい」
これは、税金計算するときに、決められているルールから、外れそうになるとき、外からはしつこく見えることがあります。
たとえば、提出された帳票に、きちんと必要な情報が記入されていないとか、締め切り期限がすぎると、世間への信用度が下がってしまいます。
そうならないように、経理は協力を仰ぐことになるのですが、最初から、「しつこい」ことはありません。
数回お願いしても、協力がない場合、何回も何回もしつこく言い続けるようになります。
これが「しつこい」の理由です。
「怖い」
経理から電話がくると、みんな緊張します。
理由は、怒られるからです。
経理は、怒っているつもりは一切ありません。
でも、それを外からみたら、「怖い」になるのです。
「細かい」「ウルサイ」「しつこい」が続き、それでも改善されない場合、
一種の恐怖政治を強いる場合があります。
それほど、緊急性が高いのです。
こうして、組織での経理は、人気のない部署となっていきます。
でも、このような経理にしてしまっているのは、実は、経理を取り巻く環境なのです。
経営者の理解がなければ、より、経理は怖くて融通の聞かない部署になっていきます。
もし、そうさせてしまっているなら、まずは自分たちの問題として、受け入れましょう。
経営から経理は外せないなら、自分でやろう
本来、経理は、経営から外すことができません。
しかし、今まで経理の歴史を見るように、非常に細かな作業と高度な知識を伴うため、経理専門職という仕事ができました。
でも、あくまで、それは記帳をするための仕事です。
記帳する前段階の仕事は、経営者の仕事なのです。
しかし、その仕事まで、経理の仕事だと勘違いしてしまう人も増えてきました。
経理が怖くなってしまう原因は、ここにあるのかもしれません。
私は、今の時代であれば、経理こそ経営者本人がやることをおすすめしています。
ITの技術が発達し、経理職の職人技がなくても、誰もが記帳できるようになりました。
人に頼むお金が無いから、自分でやるという消極的な理由ではなく、
経営に責任も持つ意味でも、経営者自ら経理をするのです。
とくに、規模が小さいうちこそ、自分で経理をしましょう。
そして、基本的な簿記のしくみを勉強しましょう。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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