インボイス制度を難なく乗り越えるには、経理のDX化しか考えられません。
会計ソフトで自動読み取り。
AIによる仕訳生成。
今や世の中は、自動化が当たり前になっています。
それに対して、各社システムをつくる会社は、どんどん対応できる製品を売り出しています。
でも、実際に利用する現場では、未だ紙と電卓で仕事をしているところが大半です。
時代は変わっているけど、人は変われない。
よくある話ですが、そうは言ってられないのも事実です。
なぜ、適任である経理担当者が拒むのか
経理担当者は、社内で1番パソコンを触り続ける仕事をしています。
朝から晩まで、ずっとパソコンで仕事をしています。
そして、社内の端から端まで、上から下まで、お金の流れから現状を1番把握しているのも、経理担当者です。
そして、会計ソフトをはじめ、いろんなソフトやツールを使い倒しているのも、経理担当者です。
Excelにくわしくなるもの、やっぱり経理担当者……。
これだけみても、社内のデジタルデータに1番適しているのは、経理担当者といっていいでしょう。
しかし、当の経理担当者は、「そんな事言われたって。それはムリ」と強く思っているものです。
理由は簡単です。
- ただでさえ、残業が多い。
- 絶対に間違えてはいけないので、冒険するのは絶対にムリ。
- 経理できれば万能と思われては困る。
- そもそも、アナログ派。DX担当と言われても、何したらいいか知らない。
などなど、そうは簡単に引き受けられる状況ではありません。
経理担当者はアナログ派が多いのは、この「絶対に間違えてはいけない」という発想が第一にあるからです。
傍から見たら、大したことないと思われるものでも、簿記や法令のルールががんじがらめで、ミスが許されない世界にいるのが経理担当者です。
まずは、彼らの現状を知るところから、社内のDX化がスタートすると思っていただければと思います。
これからの経理担当者が知っておくといいもの
では、今度は経理担当者の目線で、このDX化を考えてみようと思います。
どんなに影を潜めようとしても、「よろしく」とDX化プロジェクトに白羽の矢が当てられる可能性は非常に高いです。
こうなったら、先手を打って、自分がリード取れるようにしてしまえばいいのです。
言われてやるより、自分から先頭をきって、逆に経理にとっていい環境を作ってしまえば、長い目で見たらいいに決まっています。
とはいえ、いきなりすべてやろうとするのは不可能です。
次にような順番で、自分のITリテラシーをアップしていきましょう。
頑張ることが美徳と思うな 楽することこそ正義である
経理担当者は、丁寧に正しく早くをモットーに仕事をしてきています。
でも、これが1番社内のDX化を邪魔にしてしまっています。
傍からみたら、経理担当者の単なるこだわりにしかみえていないのです。
でも、実際には、この丁寧、スピード、正確性(以降、経理3原則といいます)があってこそ、経理が成り立っているわけです。
ここは、自分の手でこの経理3原則を守るのではなく、仕組みで担保する方向に考えましょう。
そのきっかけとなるのが、「自分が1番楽になる方法を見つけたい」
という考えです。
もう、欲望と言ってもいいでしょう。
1日仕事を終えて「疲れた」とつぶやきたいところを、「楽になってやる!」ぐらいの反骨精神を持ったっていいのです。
いきなり手をつけず、まずは設計図を描こう
経理3原則を守りながら、自動化するにはどうしたらいいのでしょうか。
まずは、現状を見える化するところから着手します。
A3のコピー用紙を一枚用意します。
縦列は、部署ごとに。横列は時系列に。
タイムラインを書くように経理フローを書いてみます。
頭でわかっているのですが、書いてみると無駄な工数が発見することがあります。
自分の工数をいかに減らすか、洗い出そう
一つの数字が、どのように流れているのか追ってみましょう。
そこに、色んな人の手が介入しているなら、それは無駄な工数です。
一度入力されたものは、会計ソフトに取り込まれるまで、何度も入力しないようにします。
こうして、手数の断捨離をしていくのです。
そこに、必要なツールはなにか。
できれば、経理担当者の技量でできるものはなにか。
考えていきましょう。
Excelで作ったものを、何回も入力せず、データベース化してそれぞれのツールに取り込むには、思った以上に簡単にできます。
こうして整理していったワークフローは、こんな感じにすっきりしてきます。
書き方に正解はありません。
自分たちの整理ができれば、それでOKです。
まずはExcelの関数とショートカットキーを覚えよう
さて、実際に見直したワークフローを動かしていきます。
ここで、周囲に許容していただきたいと思うのが、失敗するリスクが上がるということです。
プロに外注だして、絶対に間違わないようにする方法もあります。
でも、お金もかかると、自分たちにとって正解なシステムを作ってくれるとは限りません。
(要望が正しい意見とは限らないのです)
自分たちで作って、自分たちで運用して、初めて自分たちに必要な仕組みが出来上がるのです。
そのためには、経理担当者として、最初に覚えるものは次のとおりです。
- Excelのピボットテーブル
- Excel関数「vlookup」
- Excelショートカットキー「⌘+x(カット)」「⌘+c(コピー)」「⌘+v(ペースト)」
まずは、この機能を使ってみましょう。
あとは、必要に応じて、自分で調べてできることを増やしていきます。
いまでは、You Tubeのショート動画やTikTokで、Excelのショートカットキーの説明をしているものがあります。
ネットで必要な情報をゲットできる時代です。ただで知見を広げられるいい時代です。
経理タスクをNotionで管理する
DX化に必要な思考は、仕事の流れを見ることができ、最終形態でどうなるのかを知っていることです。
これを、一からExcelで表にするには、結構大変な仕事になります。
また、手書きで書くのは、自分が理解する分には十分ですが、人に見てもらうとなると、分かりにくくなります。
ここで、登場するのがNotionです。
Notionで経理タスク管理をします。
Notionだと、ワークフローを流しながら、自由自在にタスクを増やしたり減らしたりできます。
どんなにいじっても、表全体が崩れないのが、Notionの大きな利点です。
生きたマニュアルにもなるので、オススメです。
また、Notionを利用する理由が他にもあります。
それは、Notionを使っていくことで、データベースやデータのリレーションといったITに欠かせない考え方に触れられるという点です。
本来なら、専門的な言語を使って、構築しないとわからないものです。
でも、Notionは、感覚的に自由に誰もが作れるので、エンジニアの人と同じような仕組みを、初めての人でも作れるようになっています。
これが味噌です。
このために、まずは経理タスク管理からNotionを利用してみます。
「私はアナログ派だから」は理由にならない
時代は、どんどんデジタル化していきます。
AIだって、誰もが使える時代です。
ここで、電卓一本で頑張るのに、限界はあるでしょう。
「私はアナログ派だから」と諦めてしまうのは、非常にもったいないなと思うのです。
いきなりデジタル人間になるわけではありません。
まずは、定点でしか見えていなかった仕事を、全体見渡して見ることから、デジタル化ができるのです。
もしかしたら、AIを利用することで、もっと自分たちの工数が減らせるかもしれません。
まずは、自分たちがDX化を進めましょう。
そうすれば、必要な情報は、自然と見つけられるようになります。
また、周囲の協力は欠かせません。
変革に望むのに、たった一人ではできませんので、頑張りすぎないことも忘れずに。
この知識は、どこに行っても重宝されます。
自分のためにも、デジタルの可能性を探ってみてください。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
=おすすめのサービス=
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