経理の忙しさは、ほとんどがまやかしだったりします。
そして、その忙しさから、経理担当者の視界は少しずつ歪み始めるのです。
もしかしたら、経理の現場はもっと、スマートになるかもしれません。
なぜ、経理担当者は、忙しさから脱却しにくいのでしょうか。
経理・会計事務所での忙しさが共感得てしまうわけ
何と言っても、確定申告という呪文を唱えると、周囲の人はモーゼの十戒の海のように、経理担当者の歩く道から退いていきます。
本当に便利な単語です。
また、「決算」という呪文も同様です。
もしかしたら、経理の現場を忙しくさせているのは、周囲の人の心遣いが原因なのでは?と思ったりするのです。
私は、会計事務所の仕事をしているとき、忙しいという考えは殆どありませんでした。
確かに、物理的量が増える時期は、時間数がかかっていることはありました。
でも、忙しいと思うことなく、淡々と前に進むためにタスクをこなしていっておりました。
途中、同僚や後輩から質問がきても全然平気だったし、ついでに所長先生から呼び出されて怒られることもあっても、「ご指摘くださりありがとうございます」という気持ちだったわけで、
クソ忙しいときに、私の時間を奪わないで!!!!
といった悲壮感は、ほぼありませんでした。
理由は簡単です。
忙しから大変と思ってしまうと、締切に間に合わず、パニクってしまう状況を想像し、よりタスク遂行が滞ってしまうからです。
先輩税理士からは、絶対に終わるから、締め切りに追われる感覚は忘れたほうがいいよと、アドバイスもらったことも。
つまり、積み上げられた資料を見て、進捗管理をするのではなく、今やるタスクに集中することで、忙しさの感覚を増長させないのが、大切なポイントなのです。
忙しいと思ってしまうと、どんどん忙しくなります。
まずは、自分のデスクワークスペースに置かれた仕事だけを集中していくことです。
忙しさの正体とは
忙しさの解消には、このタスク見込みの考え方だけでOKというわけではありません。
実は、取り扱っている数字やデータ、資料の捉え方にも工夫が必要なのです。
そのデータ入力、同じデータを別々のファイルやソフトに入力していませんか。
→1回入力したデータは、システムを組んでソフト間で共有できるようにします。
その資料のコピー、ほんとうに必要ですか。
→実は、コピーではない方法があります。全部PDFにしちゃっても、誰も気が付かなかったり……。
会計事務所でよくある、所内用資料作成。そのフォーマットでないといけませんか。
→人が見にくいUI(様式デザイン)で作られていることが大半。間違えずに作成することに、エネルギーを消費してしまいます。
毎月行われる経営会議資料、実は読まれていない数字が残っていませんか。
→経理からみて、大切だと思う数字が、実は経営者には通じず、数字の見方次第理解していないことが多々あります。
経営者も「経理が作っているから、ま、いいか」で受け流したりしています。
そして、そもそも、その資料を経理担当者が作らないといけないのでしょうか。
→現場で入力された数字を、またまた経理担当者が打ち直すなんて、無駄です。
現場で入力された段階で、その帳票を出力できるようにすればいい。
その人が作ったシステム。そもそも使いこなせている?
→大抵のシステムは、使いこなせず宝の持ち腐れになっています。
そのシステムに係るリース料(月額7万円前後とか)が、ひたすら事業用通帳から引き落とされていたりします。
サンクコストになっていませんか?
このように、立ち止まって振り返ると、信じていた仕事の大半がなくても体制に影響がないことに気づいたりするのです。
ほとんどの経理担当者は、自分の手で覚えてきた仕事がすべてだと信じています。
でも、その動かしてきた手には、きちんとしたエビデンスがあり、手の代わりにしくみで動いてくれるようになったりするのです。
この手からしくみに置き換えるために、私は1回Notionを組み入れて試すことを勧めているのです。
一生懸命電卓を叩いてきたことを、かわりにNotionデータベースのフィルターを活用し、それをチャートで表示してしまえば、ほとんどの帳票がいらないということに気づくのです。
この「一旦は、Notionにやらせてみたら」には、意味があります。
苦労してプログラミングを勉強する必要がないため、直感的にアナログからデジタル、データベース思考に触れることができます。
大事なことなので、あえて普段使わない太字で表示してみました。
時代はどんどん変わっていきます。
長年やってきたやり方が、かえって自分たちのエネルギーを吸い取ってしまっているかもしれません。
自分たちの手で、自衛力を高めよう
さて、こうして手を抜くことができたら、生まれてくるのがあります。
余裕です。
余裕が生まれると、どんどん環境が変わっていきます。
ひたすら、手入力することが正義?
と、疑問に思うようになります。
そして、どうやったら経理に集まった情報を、いかにみんなに共有するか。
と会社や事業全体から経理業務を考える目を持つようになります。
まさに、ステージアップです。
もし、このことに多くの経理担当者が気づき、それを発揮するハードルを経営者が支えるようになれば、私の仕事は減ります。
でも、私がひとり頑張ってもしょうがないわけで。
ひとりビジネスをする私は、この良いループを築ける人をどんどん増やすことに注目しています。
もし、そんな社会が出来上がれば、自衛力をつけた中小企業が増えて、幸せになる人がより増えていくのです。
それこそ、中小企業の幸せは、経理担当者が握っています。
まずは、眼の前の忙しの本性を暴いてまいりましょう。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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