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確定申告 元会計事務所職員がやる仕事の効率化

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確定申告真っ只中。数を沢山こなし、かつ正しく申告するために、

会計事務所職員は、職人のごとく、請け負った確定申告をさばいていきます。

世間では、「これが正しい!」と言われていることが、以外にもスルーしていることがいくつかあります。

また、「ここだけはぜったいに外さない!」ポイントもあるので、元会計事務所職員の私がやっているケースをご紹介いたします。

※フリーランスの方のケースを元に解説。

会計ソフトの仕組みが邪魔している場合も……。

目次

いきなり始めない。まずは段取り重視。

さて、いざ確定申告!となると、みなさんはどこから手をつけますか?

いきなり領収書を会計ソフトに打ち始めたりしていませんか?

いきなり、手元にある領収書から手をつけると、いつ終わるのか予測立てるのが難しくなります。

会計事務所では、確定申告の受付するときに、チェックリストをみながら、提出される資料を確認します。

すべて、資料がそろっているか。

これが、その後の作業に大きな影響を与えるのです。

もし、入力途中で、資料の不足が判明した場合、次のようなことがおこります。

  1. 一度に入力できることがストップしてしまう。
  2. お客様にない資料について問い合わせる。
  3. お客様のほうで、資料を探していただく。
  4. ないことがわかると、あわてて再発行手続きをしていただく。
  5. 再発行に時間がかかる。
  6. とりあえず手元にある資料を入力してしまう。
  7. 申告期限ぎりぎりになって、やっと再発行した資料がとどく。
  8. お客様は、会計事務所にあわてて駆けつけて担当者に手渡す。
  9. 担当者は、不足していた資料を入力する。
  10. やっと、全部入れたはず。そこで、やっと全体チェック(正しいかどうか)をする。
  11. なぜか、間違いを見つける。(違う資料だったりする……。)
  12. また、お客様に問い合わせする。
  13. 時間がないので、……。

という、悪いループに入ります。

こうならないために、担当者は、資料を受け付けるとき、前回の申告内容をすべてコピーしておき、前回と同じ資料を準備してもらっているか、必ず確認します。

もし、そこでもれていたとしても、現物のコピーをみていただければ、

「ああ、これね。確か家にあったわ」とお客様も、すぐ用意すべき資料を認識していただけます。

この「前回の申告書すべてのコピー」は、アナログでめんどくさいのですが、以外にも翌年の申告を効率よくスタートさせることができるので、おすすめです。

電子申告の場合、申告書の控えのPDFデータと、紙で保存する領収書や控除証明書などの原本を保存しておきます。

最終的に、領収書は帳簿で整理されている。

さて、事業所得で大切なのは、経費を証明する領収書です。

どうも、これを月ごとにわけて保存する方が多いのですが、私は、この

「月ごとに分ける」習慣が、経理を貯める諸悪の根源のように思えるのです。

正直、領収書のまとめ方には、決まりがありません。

ひとり仕事のフリーランスであれば、領収書の数もそうそう多くありません。

会社にように、一ヶ月に数百枚あるなら、月ごとに分けたほうがいいのですが、数が少ないのであれば、年に一つの袋に保存しておいても、まったく問題ありません。

効率よく経理ができるように、なるべく無駄なことはやめることも選択していいと考えています。

月ごとに領収書をまとめるメリット・デメリット

メリット

領収書を月ごとにまとめるのは、あとから中身を確認する場合、時系列で保存されていると探しやすいという利点があります。

しかし、正直、あとから確認することはほぼありません。あるとしたら、税務調査など、問い合わせがきたときに、見つけるくらいです。

あと、「あのとき使ったお店、もう一度予約いれたいけど、連絡先どこかに書いてなかったかな?」と

電話番号や店名を確認することくらいでしょう。

でも、正直、領収書現物を見なくても、帳簿に添付保存されたスキャナした領収書を見ればいいので、現物でなくてもいいのです。

デメリット

月ごとに保存するデメリットで一番大きいのは、経理を毎日しなくなるという点です。

月ごと保存だと、ついつい「今日は、やらなくていいか」と翌日に繰り越したりします。

しかし、一見大したことない作業が、チリと積もれば、それは、一つ一つ過去を思い出さなければならないという、重い作業になってしまうのです。

領収書は、もらった日の翌日朝には、経理処理してしまうのが、一番なのです。

そして、一旦会計ソフトに取り込んでしまえば、あとは、一つの袋にぽいっと放り込んでしまうのです。

いかに、正しく保存するかという視点は、捨ててしまいましょう。

いかに、毎日続けられるかを重点に、やらなくていいことは、どんどん省いてしまうのが、経理を習慣化させるポイントになるのです。

スキャナ保存・電子取引保存でやり方が様変わり

月ごとに領収書を保存するといいと言われていた時代は、紙で保存しなければならない時代の名残です。

今は、要件を満たした会計ソフトを利用している場合、きちんとスキャナ保存と電子取引保存をしていれば、原本保存をしなくてもいいことに変わっています。

「令和4年1月1日以後に行う国税関係書類…以下略…確認を行った後であれば、即時に廃棄して差し支えありません。」

(「電子帳簿保存法一問一答【スキャナ保存関係】問3より)

保存要件を満たしているか確認する必要あり

つまり、スキャナを正しくしたものは、基本、捨ててしまうのです。

今まで正しいとされていたことが、重要視されなくなってきました。

正直、領収書をたどることはほぼなく、すべて帳簿に記帳されたデータで見直します。

そして、スキャナ保存で、帳簿データと領収書データが紐付けされているので、原本はもう見返すことはないのです。

きれいにまとめるより、効率を重視

もう、きれいに保存するより、まずは毎日経理する環境を整えることだけ、考えましょう。

レシートは、つい財布に貯めてしまいがちです。

であれば、毎日キレイに出しておきたいように、レシートを入れる場所を変えましょう。

わたしも、現在試行錯誤しています。

かつては、財布とは別に、小さなファイルを持ち歩いていました。でも、それでも貯めてしまいます。

今は、電子マネー決済が多くなったことで、スマホとレシートがセットに持ち歩くことが増えました。

であれば、スマホケースにレシートを入れておけば、すぐにパンパンになって、邪魔になります。

そして、毎朝、スマホをチェックするので、すぐにレシートを外に取り出すこともできます。

今は、このやり方で、レシートを絶えず処理できるようになりました。

 

会計事務所で、お客様からお預かりした資料は、丁寧に扱ってキレイに縦横揃えて袋に戻しています。

でも、最終的には、所得を計算し、税額を割り出して、申告書を書くのが仕事です。

保存要件を満たしていれば、どのような保存の仕方をしても、間違いではありません。

であれば、毎日経理ができることだけ優先し、あとは一つの袋に入れて保存してしまってもいいのです。

経理の専門家である私の確定申告保存袋。年ごとに一つにまとめています。

領収書等の保存には、無印良品 EVAケース・ファスナー付き(A4)がおすすめです。

電子申告をしているので、領収書・カード明細(レジでもらう領収書とカード会社からの明細をセット)・社会保険料控除関連・生命保険料控除関連・ふるさと納税関連と、種類ごとにクリップなどでわけて一つのEVAケースにいれて保存しています。

そして、来年の確定申告になったら、今回の資料を元に、証明書関係をまとめておくようにします。

すでに、今年の確定申告は、来年の確定申告の準備でもあります。

きれいに美しく保存するより、毎日できることを最優先に効率化を。

そして、資料の紛失リスクを極力排除するように。

これが、間違えずに確定申告をする環境づくりとなります。

=編集後記=

【昨日のできごと】

今回から引き継いだ法人税確定申告書。一から必要なところに数字を埋め込む作業を開始。
思いの外、大変。でも、来年への業務効率化のアイディアが生まれてきます。

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この記事を書いた人

個人事業主・中小企業教務効率コンサルタント。Notionアンバサダー。「一緒に未来を見る伴走者」として小さな会社や個人事業主の方をフォロー|職種を超えて参加できるバックオフィス構築|オールインワンアプリ「Notion」を使った経理ノウハウなどのオンラインセミナーを開催|ほぼ毎日更新ブログ「経理戦略会議」管理人。メルマガ50代からのひとり仕事を毎日配信。

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