メルマガ「50代からのひとり仕事」(登録無料)

NotionによるNPO法人の情報共有革命物語

  • URLをコピーしました!

RSS

follow us in feedly

この記事は、「Notion Advent Calendar 2024 」の23日目の記事です。

昨日は、makiさんのスマホでNotion:2024 でした。

 

さて、私は、Notionのチーム利用を究極に極めてみたケースをご紹介いたします。

今年の私の目標が、Notionのチーム利用でした。

2024年1月22日に行われたNotionアンバサダー新年会にて書いた目標シート

今までのNotion利用は、経理のオバちゃんのデスク周りで展開しておりました。

でもNotionの本領発揮は「情報共有」です。

その道を開拓したいと願い、マネタイズを度外視して可能性を追求してみました。

結果、自分でもびっくりするものが爆誕しました。

これぞ、「泣く子も黙る、NotionによるDX化」です。

ちなみに、今年の取り組みを網羅したら、10,000字超になりました。

長くなりますが、わたくしの苦闘奮闘ストーリーを楽しんでいただけたらと思います。

目次

クラブのNotion成長記録

きっかけは飛び散った情報を集約するところから

私が所属しているNPO法人は、会員数50人超の地元ヨットクラブです。

ヨットを乗るには免許が必要ではありませんが、知識と技能が必要です。

そして、約束事もあります。

めんどくさいが本音ですが、それを守らないと平気で命を落としかねません。

伝える方も、真剣であり、受ける方も一瞬のうちににキャパオーバーし、取りこぼしてしまいます。

その取りこぼしをなくすよう、受け手側が努力することによって、クラブの帆走技術がアップするのが、昭和から平成にかけての技能向上の方法です。

でも、私はNotionを知っていたため、このコテコテの体育会系に我慢できなかったのです。

そこで、自分のために作ったのが情報を集めたNotionページでした。

公開用新人会プログラム一覧

こちらは、クラブ固有の情報を削除した、世間一般に公開されているもののみ抽出したデータベースになっています。ご自由にごらんください。

左から右へ、順々に開いていけば、検定試験に合格するしくみになっています。

 

とにかく、LINEグループで飛び交う情報を、必死にNotionにストックし、系統だてて、事あるごとに、このページを開いて確認を繰り返すようにしていました。

おかげで、一人で帆走する条件だった稲毛ヨットハーバーの検定試験に一発で合格でき、今ではレースに勝つための練習ができるまでに成長しました。

このページを、悩める同期に「使う?」と差し出したところ、みな喜んで共有してくれました。

ページの複製ではなく、ページの共同編集を選んだのは、各自でゲットした情報を追加できるようにしたのです。

これをきっかけに、仲間数人がNotionユーザーになってくれました。

「Notionなかったら、仕事にならなかったよ」

という言葉が副産物としてついてきたので、心からよかったと思いました。

LINE情報をNotionにまとめる

一つ解決しても、根本が治らなければ、本当の解決になりません。

それを肌で感じたのが、次のとおりです。

  1. 毎月月末に、翌月の練習日程がLINEに流れる。
  2. それに、チーム一人ひとりがLINEに参加日を連絡。
  3. それをボスが手書きノートで日毎の配艇表を作成。LINEに流れる。
  4. 自分が充てがわれた艇と利用するセイル(帆)ナンバーを記憶する。
  5. 当日は、それを間違えずに艤装し、故障箇所があれば、ボスに報告。
  6. ボスは、修理担当にLINEグループで連絡。
  7. 修理担当が報告をまたLINEグループに投稿。
  8. ボスが修繕記録簿(スプレッドシート)に記録し、記録担当にLINEグループで指示。
  9. 記録担当者は、スプレッドシートのURLをLINEグループに投稿

……。

みなさん、どう思いますか。

私は、自分のLINEグループのタイムラインがひたすら流れていき、一番大切な情報である配艇表を探すのに、発狂してしましました。

そして、仲間たちも自分がいつ、帆走報告をするのかわからなくなり、報告漏れという事態が起こるようになりました。

ボスはそこに、担当者を置くことで解決を図ったのですが、今度は担当者の

「忘れた人は、必ず書いてください!」というリマインドLINEが乱入するようになり、空気が悪くなる一方です。そこで、私は、こちらをNotionで集約することにしました。

あくまで、自分のためです。LINEのノイズを徹底的に排除することで、自分がやるべきタスクを見えやすくしました。

データ一つ一つが、その日の帆走情報がはいっています。

そして、リストビューにすることで、実施したのか中止したのか、そしてだれが帆走記録担当なのか、一目瞭然化になりました。

もちろん、帆走練習報告者の名前もタグにして、表示させています。

これなら、「今日誰だっけ?」という野暮な質問がなくなります。

帆走練習会連絡のデータを一つ開くと、この様になっています。

こちらは、Notionユーザーになってくれた人が、たまたま帆走練習報告担当だった日です。

コメントのところに、報告を記録してくれています。

そして、本文にあたるところに、LINE投稿を開きながらNotionにコピー・ペーストします。

Arcブラウザで、右側LINE、左側をNotionを表示しながら作業。

そちらを元に、下にテンプレートで設定している配艇表のデータをリンクドビューしています。

そちらに、LINEからの指示を落とし込んでいきます。

こちらには、個人の練習履歴が集計できるようになっています。

そして、指導者の関与度合い、練習総時間、どの艇にどの程度帆走したのか、指導者が後日の指導メニューを決めるのに参考にします。

詳しくない人でも、集計ができるよう簡単にしました。

実は、これはボスである指導者からの要望でした。

この配艇表のビューを増やし、練習生ごとのグループで集約して表示させています。

私の帆走練習総時間がわかります。

こうして、私の精神衛生+周囲の要望により、練習会専用のページをつくりました。

そして、スマホのスペック不足で、Notionページが固まるのを防ぐため、内容量を減らしたページも作成しました。

今回、このページを練習生で共有することになったのは、帆走練習報告漏れを防ぐためでした。

よって、スマートフォン用ページは、帆走に必要な情報のみとしました。

あとは、気軽に質問できるよう、投稿ボタンも作成しています。

ところが……。

大事件が勃発したのです。

DX化を好む人、好まない人をどう取りまとめる?

ボスも、LINE投稿が大変だったこともあり、このNotionページを練習生で共有することに乗り気になりました。

これで、決裁者の言質をとったことで、みんな集めて説明会をしたのです。

そうしたら、先輩数人が、反対行動をとりました。

業務改善によくある、反対勢力の勃発です。

敗因は、一部の人にNotionを導入し、それを広げたことで今まで馴染みのない人が寝耳に水であったこと、それも先輩であるはずの自分を取り残して進められたことでした。

その気持ち、わからなくないです。

後輩の一人であるはずのオバちゃんが、知らぬ間に見知らぬツールを使って提供してきたら、それは誰もがびっくりします。

ということで、ここでのNotionによるDX化展開は、一旦引き下げました。

そして、私のスタンスを明確にするためと、次なる行動に集中するため、一旦この練習会から距離を置くことにしました。

業務改善は、ボトムアップでは上手くいきません。

今回は、骨身に染みる思いで痛感した次第です。

DX化を好む人、好まない人。

この区分けはしてはいけません。

DX化をするなら、全員がDX化を好まないと見なす。

これが答えです。

自分が決裁権限に近づくことでトップダウンを図る

そうこうしている間、秋になり、クラブの理事から次なる依頼をいただきました。

  • 会計体制を整備したい
  • 古いホームページのリニューアル

この2つのオーダーをいただくきっかけが、私のブログをクラブ内に共有したことでした。

LINEに変わるコミュニケーションツールを考える

クラブ内の連絡ツールであるLINEが改変する噂がグループ内で飛び交うようになり、一旦正しい情報を整理してみたものを、共有させていただきました。

これにより、私の本職を知った理事から、次年度の理事就任の打診を受けた次第です。

Notion導入 ファーストステップ「議事録」

2024年度から理事になることで、移行業務があることから、前年の秋から理事会に出席し、会計変更とWeb関連の整備計画をお伝えいたしました。

それが、こちらです。

こちらのページは、関連する理事と、ホームページ制作会社を経営されているクラブ員に協力を得て、共有するようにしました。

そして、すべてプレゼンは、Notionで行うようにしました。

前回の反省を踏まえ、情報共有は、あくまで打ち合わせの議事録用にとどめています。

理事会ページ

事前に議事録ページを作成し、LINEにこのページのURLを理事に送ります。

チェックしてもらうのは、アジェンダです。過不足があれば、LINEに返信もらいます。②

理事会では、このページを開き、これをプロジェクターに投影させながら、議事を進めながらNotionに書き込んでいきます。③

また、理事会ではiPhoneのボイスメモに音声を録音します。

良いツールに課金すれば、誰がどの発言をしたか、記録できますが、まだITツールが浸透していない場なので、ひたすら発言内容を録音することに特化します。

それを、文字起こしツール(私はVrewを利用)でテキスト化し、Notionにはりつけます(トグルで隠しています)。④

そして最後に、プロパティのAIにトータルで要約させています。①

最後に、翌理事会のページを作り、前回の振り返りとして、NotionAIで、次のアクションを抽出するようにしています。

こちらを同期ブロック内にいれて、翌理事会ページと連携しています。

最後に、理事に「いいね」ボタンを押してもらいます。⑤

このような議事録を運用してから、言った言わない論争や、あとで自然消滅する議事がなくなりました。

以前LINEグループで、「私は知りませんでした」と言って一旦決まったことが覆されることがありました。

でも、一度作成された議事録に対してなんの反応がなければ、「黙示の合意」であることをお伝えしたら、以後きちんと議事に参加するようになりました。

議事録は、記録者の思い込みも込められてしまいます。

でも、そこは音声データを議事録要約に含めることで、公平性の担保を持たすことができます。

理事会の内容を会員に共有 これが情報共有への道の始まり

このような運用を、去年の秋から行いつつ、春に定期総会を迎えます。

全会員の参加で、決算と翌年の事業計画、予算の承認を得ます。

このとき、古くから在籍されている方から、理事会がブラックボックス化していることに発言がありました。

それを受けて、理事会の決議事項、報告等の内容を全会員に知らせることになりました。

これが、全会員を取り込んだ情報共有の道のスタートです。

毎回議事録を作成していますが、プロパティで要約しているので、それを全会員に公開することにしました。

 

完璧な自動化にしなかった理由は、アナログな人の手をあえて介入させるためです。

まだ、アナログに慣れている人が大半な中、知らぬ間に会員に情報が伝播されるのを嫌う人がまだいます。

LINE上で、理事長のOKをもらったら、チェックボックスをクリックして会員用ページに反映させています。

LINEにて承認を得る。

このように、理事会だよりをいつでも会員がチェックできるサイトを作成する口実が生まれ、NotionWebページで閲覧できるようにしました。

会員用サイト

このように、要望をもとに理事会データベースから会員へのリレーション(今回は人の手を一部介入)しました。

こうして、クラブ会員に必要な情報を見やすいようトップとカバーを作ったのがこちら。

おしゃれではありませんが、海の男たちが馴染みやすい景観を心がけています。

旧ホームページが更新できない→新ホームページを作成

今度は、公式ホームページです。

以前、ホームページビルダーで作成し、無料のレンタルサーバーで展開していました。

しかし、いろんな事情が重なり、更新作業がストップしてしまい、新しい情報を載せることができずに困っていました。

ここで、ホームページ制作会社を経営しているクラブ員の協力を得て、WordPressによるページを作りました。

新しいHP

中のコンテンツは、私が作っています。

ページをみて、興味を持った人は、問い合わせフォームを送るとクラブのGmailに飛ぶようになっています。

問い合わせ→帆走体験→オリエンテーション→入会の是非を理事会で決定

この流れで入会が決まった人は、ここでNotionの会員台帳に載せることができます。

体験だけの人は、Notionデータベースに含めないことで、煩雑になるリスクを極力避けるようにしています。

 

そして、Notionによる会員用サイトへのリンクページも作り、トップページのメニューからパスワードで開くようにしました。

Notionへのリンクは、このように公式ページから会員だけが閲覧できるようにしています。

Notionフォームとリレーションでイベント出欠管理機能を実現

次に、クラブにあるツールに掲示板があります。

クラブレース、イベントは、担当会員が発信し、出欠連絡を受けるようにしています。

50人以上いるクラブなので、LINEでやりとりすれば混乱します。

そこは、私が関与する前から、対処されています。

ただし、この掲示板の操作がスマートフォンでやりづらく、また、このサイトに入れない人もいます。

なんだかんだ言って、使いづらいと意見があがっていたので、代替できるものを検討していました。

この出欠ツールは、様々あります。

有名なのが「調整さん」です。

利用料が無料で、非常に魅力的です。

こちらを利用することも検討しましたが、別ツールであることでの問題点が浮かび上がってきます。

  • データの保持がどこまで保証されるかわからない。
  • スマートフォンアプリの提供があるが、法人が責任持って管理するには月額10,000円(税抜)がかかる。
  • 運営会社のメンテナンスで利用できないリスクもあり
  • せっかくNotionで情報集約できそうなのに、また情報が散乱してしまう。

そうなのです。

NPO法人には、事業報告書を作成する義務があります。

各イベントでの参加人数など、一目で確認できるようにすることで、本当の効率化がなし得ます。

せっかくの情報がまた、あちこち拡散されると、担当者が不在のとき理事が確認することができません。

そこで様子をみていたら、Notionにフォーム機能がつきました。

これを用いて、イベント企画から参加者リストづくり、そして法人でイベント履歴を残すまでの一元管理が可能となります。

その代わり、少々工夫が必要でした。

Notionのリレーションでイベント参加者管理を実現させてみる

フロー図を手書きにしていたものをmiroで作図してみました。

素人が作っているので、記号の意味は自分で勝手に定義付けしています。

実際に動いている様子を、YouTubeにアップしました。

 

そちらをご覧頂いたほうが早いでしょう。

現場とバックオフィスの連携

艇(固定資産)台帳を会計とリンク

最終段階に、実態と経理帳簿をリンクさせることにチャレンジしました。

ここからは、私の十八番なので、サクッと作ります。

あくまでNotionデータは、会計データの根拠資料として扱います。

艇は、一つ何十万もするものです。

ただし、実態は簿価ゼロ円で会計が引き継がれていました。

これは、会計上間違いです。

艇は資産です。

備忘価額を資産計上しなければ、その資産はないということになります。

そこで、私は、固定資産台帳を作成することにしました。

そして、これらの艇は老朽化が進み、修繕を繰り返しています。

その修繕記録を、別担当者がスプレッドシートで管理しているので、この固定資産台帳と修繕記録をリレーションで連携することにしました。

修繕台帳には、Googleスプレッドシートのリンクを埋め込みました。

これで、随時更新しても追えることができます。

できたら、修繕担当者が直接Notionに入力することが理想です。

しかし、慣れたインターフェイスで継続する環境も残すのも大事なこと。

よって、GoogleスプレッドシートからNotionへの転記は、こちらで行うことにして、自動化ができるかどうか、後々の課題にすることにしています。

実は、経理の現場で一番困ることが、固定資産の現状把握ができないことでした。

購入時や寄付をしたときは、お金が動くなど、華々しくバックオフィスにも動きを把握しやすいのです。

しかし、廃棄のときは、隠れているわけではないはずなのに、ものすごく静かで、いつの間にか物がなくなっていることが多いのです。

売却なら、お金が入金されるため、経理にもすぐ把握できます。

しかし、廃棄は慣れた経理担当者でないかぎり、気づくことは難しいです。

そこで、このように現場の修繕台帳と、バックオフィスの固定資産台帳が連携取れると、この把握漏れという会計的にマズイ事故を防ぐことができます。

固定資産の除却は、決算時に必ずチェックします。

それでも、漏れることがあるので、動きがあったときにすぐに経理タスクに反映できる仕組みは必須です。

会員名簿と会費収入の照合(会計)

公益法人にあり、一般企業会計にないもの。

それは、会費収入です。

会員からの会費で、法人運営がされるのは、一般企業にはない特有な構造です。

そして、その中で、不正経理が生まれやすいのも、この会費収入です。

  • 退会していないのに、なぜか返金規定にそって返金されている。
  • 入会しているのに、なぜか会費が振り込まれていない。

これらは、どこかで誰かの手でお金がすり抜けている証拠です。

これを見つけるために、会員名簿と会費収入が一致していることをチェックします。

これも決算時にやる仕事です。

でも、決算時にすべてを確認するには、途方もない作業になっています。

すべて間違わずに、名簿の修正をされているとは限りません。

その間違いを見つけ出すには時間がかかるのです。

これこそ、決算処理の効率化を阻む大きな障害とも言えます。

それを解決するのに、リアルタイムで会員の動向を名簿に反映させることが求められます。

一応、LINEで「〇〇さん退会しました」「〇〇さん、入会しました」と通知は来ます。

でも、LINEはほっておくと履歴が消えるので、気が付かないで処理を漏らすリスクがあるのです。

また、リアルタイムの会員名簿を経理でチェックする理由に、予算策定や資金繰り表作成に必要という点です。

いろんな理由から、会費収入の内訳を即時で管理するしくみは、あるのとないのでは雲泥の差なのです。

Notion上では、入金台帳と会員名簿でリレーションを組みます。

そして、こちらが会員名簿兼キャッシュフローチェックチャート付きのデーターベースです。

会員名簿のチャート図で、数年後の会員年齢別分布を表示して、数年後の会費収入をチェックします。

会員の生年月日から年齢を割り出すことで、毎年年齢を自動更新できる。

本来なら、Excelファイルを毎年更新して作成します。

でも、毎年メンテナンスする手間がうまれます。

しかし、NotionとNotion数式の併用で、新規入会と退会を手当するだけで、ファイルを増産する必要がありません。

ファイル管理をしなくていいだけで、経理(入退)、会計(決算業務)の負荷が軽くなります。

これは、Notionが現場とバックオフィスで一つのワークスペースで運用しているからこそできる、経理業務効率アップの技とも言えます。

経費の決済から精算までの一元管理

理事会ページで、実はこんなものがありました。

経費申請です。

  1. 経費申請が理事会グループLINEにくる
  2. 金額により決済者が決まっているので、該当する人はLINEにスタンプを押す。
  3. Notionの経費申請にアップ。申請→決済のタグをつける。
  4. 金額が大きいものは、毎月実施されている理事会で決議をとります。

そして、このデータベースは、現金出納係が閲覧する出納ページにリンクドデーターベースで表示しています。

現金出納係が閲覧するページ

こちらのページでは、決済がおりたものだけフィルターをかけています。

翌月月初に、出納帳をこちらでチェックしながら、決済タグを支払い済に変更します。

ここまでやるのは、内部統制のためです。

理事の決済なしで、経費申請を現金出納係に直接申請していた習慣があり、予算管理が難しい状況でした。

それを改善するために、Notionを利用した内部統制を実行しています。

これで、現金出納係も、安心して経費精算をすることができます。

まだ、Notionに慣れていないので、今はデータ閲覧にとどめて、決済がおりているかどうか、確認するだけにとどめています。

スマホでの操作に慣れてきたら、現金出納係でタグを決済から支払済に変更できるようにします。

そして、毎月月初の経理で、経費申請データベース全体を見ながら、領収書が正しいか月次監査を行います。

これも、ひとつのワークスペースだからこそ、叶う内部統制と経理の両立です。

1年かけて構築したNotionがすごいことになっていた

最初は、新人で困り果てていた自分を助ける意味で始めたNotionでの情報収集が、最終的にクラブの活動の殆どを網羅するワークスペースに育て上げてしまいました。

これを、全体図で情報の流れを描いたものがこちらです。

これは、最終形態を図にしています。

このNotion構築の特徴をまとめてみます。

ナレッジをとにかく集約する

当初作って受け入れられなかった帆走練習のページは、ナレッジだけにしたページに作り変え、会員用ページで閲覧できるように再利用しています。

また、Notionをハブにして、外部からの申し込みを理事会メンバーで把握できるようにしています。

また、クラブのイベント情報を元に、XとWordPressブログ、そして公式YouTubeに展開できるようにしています。

とにかく、ヨットイベントでは、帆走の振り返りで動画をよく撮ります。

そのアーカイブもイベント情報と一緒にGoogleフォトで保存してリンクをメンションできるようにしています。

シーズン終了時に、会員が集まって納会をしています。

このときに、今期の振り返りを画像にしてみんなで鑑賞します。

そのために、素材は必要な人にすぐに手元におけるようにしました。

連絡ツールの弊害を取り除き、会員間の情報格差を解消

そして何よりも課題なのが、LINEです。

クラブ内のいざこざ、すれ違いを産んでいるのが、実はLINEだと分析しています。

これを一気にSlackにすることで、Notionとの相性の良さも相まって情報が錯綜するリスクを軽減できます。

そして、もっと問題なのが、LINEに頼り切った連絡手段です。

実は、スマホを持たず、LINEも持っていない会員がいらっしゃいます。

その方に、随時クラブの情報が行き届かないことで、人づてで情報をお伝えしている現状です。

でも、これだと自分が好きなときに情報を得ることができていません。

ここで、会員の中で情報格差が生じてしまっているのです。

そこで、Notionが最近搭載したオートメーションの一つ、メールで通知を出す機能を利用します。

これは有料ですが、これだけの機能を年間で最低1万円超で済むなら、安いものです(先の調整さんのビジネスplan月額10,000円税抜をみたら、安くみえる)。

帆走、イベント、広報、総務、会計のオールラウンダー

Notionを採用して良かったと思うこと。

それは、すべてを網羅できたことです。

普通、人は専門分野があります。

  • バックオフィスに特化したもの
  • 現場のイベントに特化したもの
  • 会員の帆走技術向上に特化したもの
  • 総務関連に特化したもの

などなど。それぞれ別のツールを利用すると、ぶつ切りのしくみになってしまいます。

でも、Notionだからこそ、すべてを包み込み、破綻しないものができたと評価しています。

それが一番痛感しているのが、現場とバックオフィスをつなぐ、資産と人の台帳です。

これらは、NPO法人にとって揺るぎない資産です。

それを現場の水辺から会計ソフトの手前まで連結できたことは、大きな成果と認めてもいいと思うのです。

こんなレスポンスの良い仕組みは、類を見ないと自負しております。

そして、情報が滞りなく共有できるのは、お金の動きだけではありません。

個々に受けた帆走Tips、ヨット艤装手順動画、レクチャーを動画に撮り、会員用サイトで共有しています。

YouTubeも会員用チャンネルと広報用チャンネルに分けています。

会員専用チャンネルでは、講習会や帆走動画全部のせをアップして、自分たちの復習材料として提供しています。

ここまで広げられたのは、Notionのおかげです。

ナレッジを貯めて、共有することに特化しやすかったことがよかったです。

ここまでゴリゴリNotionが許された環境

当初、反対勢力があったNotion導入でしたが、理事会情報共有から攻めてみたところ、すんなりとクラブ全体にNotionを受け入れてくれました。

それは、年齢層が高いわりに、ITリテラシーが高かったことにあります。

クラブメンバーは、大学ヨット部で荒波の中、訓練してきた人が多く、 そのまま当時のIT企業に就職し、2000年問題などと格闘してきた方が多く在籍されています。

かたや、スマホもない方もいらっしゃる中、行政や企業の長としての経歴を持つ方が多く、業務改善の意義に、一定の理解を得ることができたことも、成功要因にあったのでしょう。

現在利用しているツールの不具合に敏感に感じ取る感性があったメンバーがいたからこそ、ここまで組み上げることをOKしてくれたことに感謝しかありません。

平の会員ではなく、理事になったことで有利になった

私が会計と広報、総務担当になったことで、バックオフィスすべてを統率をとることができました。

理事に就任したことで、クラブの情報を網羅できたことがNotion構築に大きく役立っています。

また、練習会の後輩という立場ではなく、担当理事としてお願いすることができたのも、大きな要因です。

業務改善は、トップが行う。

これは、紛れもない事実です。

トップだからこそ、クラブ全体の情報共有ができるのです。

泣く子も黙る、Notion構築

ここまでやったNotion構築で得たこと。

それは、一人ですべてを網羅した仕組みを作り、クラブに恩恵を伝えられたことです。

つまり、あれだけのことを一人でたった1年で組み上げた実績を作り、他の誰もがグーの音がでないようにしたわけです。

 

在籍年数の長い人、帆走技術に長けている人、若くして入会した方など。

いろんな立場の人の話を聞いて、利便性を高めることを繰り返ししてきました。

この結果が、このNotion構築です。

クラブ員の声を集めてできたものなので、誰も文句を直接言えなくなっています。

その代わり、もともと反対勢力もあったわけですから、陰で不満を言っている人も一定数います。

でも、それは私の耳に入ってこない限り、その事実はないことにしています。

たまに、個人的に攻撃する方もいらっしゃいます。

でも、丁寧に回答をしていくことを繰り返していけば、自然とどちらが望ましいか周囲が答えを出してくれます。

今では、直接苦情を言う人はだれもいらっしゃいません。

つまり、泣いて吠えていた人が黙ったのです。

まさに、泣く子も黙るNotion構築というわけです。

 

実は、まだこの構築は終わっていません。

最後の難関、LINEを辞めてSlackにするのが残っています。

どうなることやら。道はまだまだ続きますが、2年目になる来年度は、ツギハギ状態のNotionを、一連のタスク管理にすることも目論んでいます。

このように、運用しながら、少し修正しながら模様替えができるのが、Notionの強みです。

このように

  • バックオフィス(総務、会計)
  • 現場(製造)
  • 広報(営業)

のナレッジを一元管理するNotion構築をされたい方に、ぜひこの夢が届いてほしいです。

50人超の会員を抱えるNPO法人なら、ここまで可能です。

ただし、唯一の注意点があります。

 

このNotionを引き継いでくれる人をそだてること。

 

そのためには、五月雨式に馴染むのをやめて、一気に変えることで、1日でも長く、新しい仕組みに触れていただくことしかありません。

来年のわたしの目標は、Notion人材育成です。

一人でも多くの人に、Notion構築の楽しさを味わっていただくこと。

そして、一人でも多くの人が、Notionによるアウトプットをいろんな形で実践できること。

このための発信を続けて参ります。

以上で、年頭の目標が、このようにほぼ達成できたこと、ここに報告させていただきます。

 

明日のNotion Advent Calendarは、たいがさんの「なぜ自分はNotionを使うのか」です。

お楽しみに!

 

=編集後記=

【昨日のできごと】

1日自宅でオンライン業務でした。
個別コンサルと委託業務です。

かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。

50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。

 

=おすすめのサービス=

◉「まずは相談」それぞれの困りごとにアドバイスいたします。

個別相談

 

◉自分の力でクリアされたい方向け

オンラインショップ

オンラインセミナー一覧

 

◉公益法人運営サポート
公益法人運営サポートサイト↓

公益サポート合同事務所

 

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

個人事業主・中小企業教務効率コンサルタント。Notionアンバサダー。「一緒に未来を見る伴走者」として小さな会社や個人事業主の方をフォロー|職種を超えて参加できるバックオフィス構築|オールインワンアプリ「Notion」を使った経理ノウハウなどのオンラインセミナーを開催|ほぼ毎日更新ブログ「経理戦略会議」管理人。メルマガ50代からのひとり仕事を毎日配信。

目次