簿記を知っていると、今まで知らなかった世界が見えてきます。
できたら、簿記の楽しさを事業をされている方々に、体験していただきたい。
そう思うのですが、正攻法でいろんな企画をしても、どうも人気がありません。
簿記の先入観もあるんだろうなと、思ったりしています。
では、どうやったら、その先入観をぶち壊せるか。
今日は、その秘策をあれこれ考えてみました。
なぜ簿記は必要なのか
言わずもがな、簿記がないと決算書ができません。
ただ、それだけの話。
でも、なにか少し興味を持つ話をしたいものです。
商売とは、相手がいて、取引を積み重ねていくことを言います。
商売で、利益を得ることで、生活を支え経済が生まれてきたのです。
太古の昔、商売と言われる前は、物々交換で取引が生まれました。
それが、対価という金銭が生まれ、今に至ります。
いまでは、金銭だけではなく、株や信用取引などの投資も、商売の一つになっている人もいます。
時代が進んで、文化が生まれ、取引も複雑になっていったことで、とある商人たちが簿記を作ったと言われています。
私が簿記を学んだとき、ベニスの商人が簿記を作ったと教わりました。
取引の記録は、簿記によって行われています。
簿記は、ただ自分だけの利益を計算する(損益計算書)しくみではありません。
利益や損失の根拠を集約したもの(貸借対照表)も、同時に作れてしまう、画期的なしくみなのです。
そう思うと、この仕組みに興味が湧いてきませんか。
このシステムが、何百年も続いて、世界中で使われています。
これって、もしかしたら、人類が作った究極のシステムではないでしょうか。
簿記が嫌煙されるわけ
こんなに素晴らしいツールであるのに、やはり、簿記は人気がありません。
おそらく、
- とにかく複雑。手間がかかる。
- 特定の知識とスキルが必要と誤解されている。
- 検定試験がハード
- 1円もずれては行けないという緊張感を強いられる。
- 手書きであろうと、デジタルであろうと、その緊張感は拭えない。
- そんな空気感を醸し出す〇〇……。
- 簿記を使って仕事をすると、機械のようになってしまう?
ではないでしょうか。
とくに、絶対に間違えない処理、何事もビシッと揃えなければならない緊張感。
これに耐えられる技術とスキルを磨くことで、検定試験に受かるという、やっかいな壁が存在します。
でも、これは、簿記のプロを養成する場合の話です。
経営者や事業をしている人は、プロではなく、あくまで自分のために簿記を使います。
よって、ハードな簿記を覚えることも、技術を磨くこともないのです。
簿記を身近にする方法
人は、初めてのことを覚えるのに、まずは自分の体験とリンクするところから勉強が始まります。
日本史の年表を覚えるとき、語呂合わせで暗記したものです。
普段つかっている言葉の語呂を利用して、数字を言葉に置き換えて覚えるのです。
このように、普段馴染みのない簿記を、日常生活の中で落とし込んで理屈を知る方法があります。
スターバックスでモバイルオーダーをするケースを落とし込んでみます。
- 店に入る。(仕訳なし)
- スマホを取り出し、アプリを起動する。(仕訳なし)
- アプリで注文する。(費用を前払いする)
- 出来上がるまで待つ。(まだ、前払い状態)
- カウンターから声がかかる。(まだまだ、前払い状態)
- カウンターからオーダーしたコーヒーを受け取る。(前払いから経費に振替)
この1から6までの流れを、仕訳で表現したらこんな感じです。
実際には、スマホでオーダーして、決裁された時点で経費になるわけですから、
こんなめんどくさい手続きを、逐一記録しているわけではありません。
面白いのは、スターバックスに入店しただけでは、なんの取引も発生していないということです。
自分では、これから経費を払う気満々ですが、スターバックスにとっては、オーダーしてくれていない限り、お客さんではないのです。
この相手と自分の誤差。これがあるうちは、取引が成立していないのです。
こうして、日常生活に落とし込んでみると、生活を分解する楽しさを覚えるようになります。
また、いにしえにいた商人たちの経済活動に思いを馳せて、簿記が生まれた時代を眺めることで、親しみをもつ方法もあります。
打って変わって、プログラミングを考えるように、数字が移動して、流れていくさまを眺める楽しさもあります。
とはいえ、生活の中を、ミクロの切り刻むのは、やはり、気持ちがいいものではありません。
やっぱり、簿記は嫌煙される運命なのかもしれません。
ただ、ひとつ、言えることがあります。
物事には、必ず根拠があるということです。
売上も、ただ自然発生したわけではありません。
そのサービスに対価を払った人がいるのです。
経費も、ただ露と消えたわけではありません。
支払ったことで、相手に利益が生まれているわけです。
簿記は、自分都合ではなく、相手と自分を絶えず照らし合わせていく記録のやり方です。
私は、これで、物事を相手都合の視点から分析する方法を知ることができました。
自分の行動が、相手にどう影響与えるのか。
この視点は、商売するうえでも大いに役立ちます。
そんな切り口から、簿記の神秘にふれる機会があるといいのかもしれません。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
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今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
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