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個人事業主から法人になるときに気をつける大事なこと

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ひまわりは、太陽の反対側に向かって咲いていました。By Sony α7

 

 

目次

会計事務所からみた大規模会社と小さな会社の違い

 

会計事務所の仕事は、大きくわけて、3つあります。

・申告書の責任を持つ税理士。

・毎月巡回し、決算申告書作成まで担う監査担当者

・お客様から預かった帳票を元に、会計ソフトに仕訳を入力する内勤者

 

私は、この内勤者からこの業界に入り、監査担当者までやってまいりました。

この監査担当者の仕事は、非常に千差万別です。

技量や税理士科目合格などのインセンティブがあり、ベテランと言われる人は、

それなりに規模の大きい、税務上も気を使う会社を担当することが多いです。

このような大規模な会社の場合、既に経理担当者の力は強く、チームになってバックオフィスを切り盛りしています。

この場合の会計事務所の担当者は、細かい経理を見るよりは、監査的な意味合いが強く、経理が作り上げた月次試算表を元に、社長と打ち合わせをすることが主な業務になります。

 

逆に、個人事業主から法人になったばかりなど、経理のいろはから教えて差し上げるケースもあります。

この場合、社長の奥様が経理を担当することが多く、記帳指導は主に奥様に行い、

社長とは決算前の打ち合わせと、申告書押印(かつては代表者印が必要でした)を頂くときにお会いすることが多かったです。

 

月次巡回でいつも思っていたこと

 

正直、大規模な会社の監査は、経理だけ見れば、それほど手間がかかりません。
(別の大変さがありますが)

問題は、小さな会社です。まだ記帳のリズムも整っておらず、入力の精度も正しくないなか、

補正しながら監査をしていくので、手間がかかります。

私は、この手間が一番大事な仕事だと思っています。

なぜなら、最初に正しい経理を理解していないと、この先、経理ができないまま進んでいってしまうからです。

 

個人事業主から法人になるとき、どうしても、社長はこの法人の経理に馴染めない時期があります。

ここをしっかりご理解いただけるように、手取り足取り、会社の経理たるものを勉強していただくのです。

すると、2期目からは、会社の経理に慣れてきて、次の疑問をどんどん見つけては解決していくバックオフィスに育っていくのです。

 

個人事業主の経理と会社の経理の違い

 

まず、この2つの経理は、全くもって別物であることを知っておきましょう。

 

事業のお金は、社長のものor会社のもの

 

個人事業主の場合、事業で使われる運転資金は、事業主の元手から始まっています。

一応、経費に認められるものと、生活費とわけられますが、もともとの財布は一つであるので、

個人事業主の感覚で会社の経理をすると、どうしても会社のお金で私用の買い物をしてしまうくせが抜けないのです。

法人になったら、社長が自由に使えるお金は、基本的に役員報酬だけです。

あとは、ルールに従って、会社の資金を管理していくのです。

 

小さい会社だから、ルールが守れなくても良しとしない

 

小さい会社で、経理能力がそれほどない場合、多少税務や経理のルールからズレてしまっても、

目を瞑るケースが多々あります。

しかし、私は、これは、いつまでも会社が成長できない大きな要因だと考えています。

ひらがなしか書けない場合と、漢字が書ける場合のものの考え方が違うのと同じです。

個人事業主の経理のまま、法人の運営はほぼ無理と思っていただければよろしいかと。

 

記帳しなくても、経営責任を持つ社長は、簿記の知識を会得しておこう

 

まず、この簿記の仕組みを理解していないと、顧問税理士との会話が、いつまでたっても対等になれません。

会計経理の知識のない社長に対して、巡回監査担当者が話す内容は、どうしても噛み砕いてわかりやすく話そうとするので、

会話の内容も、当たり障りのないものになりがちです。

しかし、ここで経理や簿記、そして法人の税務のことを勉強している社長には、会計事務所の担当者は、

全力で社長の要望に答えようとし、より高度な話題ができるように発展することができるのです。

ここに、会社を成長させる大事なポイントがあるのです。

 

また、社長が経理担当者に仕事を命じる時も、簿記の知識を持っていれば、より正しく適格に、指示することができます。

一番の効用は、小さいなりの内部統制がとれることでしょう。

内部統制が機能している会社は、規模に関係なく、取引先や銀行等からも信頼を得られるようになっていきます。

 

このように、個人事業主から法人になるとき、社長は経理をしっかりやっておくことが、

後の苦労を軽くする効果があるのです。

 

簿記資格をとる必要はありませんが、会社の運営をしっかりやっていこうと決意されたのであれば、

せめて、簿記とはなんなのかを理解しておく必要があります。

本を読むだけでわかった気になっても、理解は難しいものです。

実際に、レクチャーを受ける機会があれば、ぜひ参加してみていただければ。

 

私の動画販売にも、社長のための簿記セミナーを実施しました。

よろしければ、ぜひ。

動画販売→ひとり社長のための簿記超入門セミナー

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この記事を書いた人

個人事業主・中小企業教務効率コンサルタント。Notionアンバサダー。「一緒に未来を見る伴走者」として小さな会社や個人事業主の方をフォロー|職種を超えて参加できるバックオフィス構築|オールインワンアプリ「Notion」を使った経理ノウハウなどのオンラインセミナーを開催|ほぼ毎日更新ブログ「経理戦略会議」管理人。メルマガ50代からのひとり仕事を毎日配信。

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