「簿記の知識」はなくても大丈夫?
個人事業主や、小さな会社の社長にとって、簿記は、とても不可思議なものに見えると思います。
会計ソフトに領収書をスキャンして取り込んで、いつの間にか決算書ができている状態です。
いい時代になりました。
そういう意味では、誰もが会計ソフトを使えるように、技術が発達してきていますが、
正直、まだ完璧に機能しているかといえば、そうでもないのが現実です。
つまり、間違えた処理をしてしまっても、気が付かないケースが散見し、早めの手立てを打てなかった人が、一定数いらっしゃいました。
簿記のしくみを知るとは、人間の身体の中がどうなっているかを知るのと同じです。
身体の痛み、不調を感じると、原因がどこにあるのか、あたりを付けることで、
ひどくならないよう、用心できます。
それでも、原因がわからなければ、医者にかかるように、専門家に見てもらうのですが、
専門家の説明が理解できれば、改善や治療が捗るように、自分が起こすべき行動が、手にとるようになります。
このように、個人事業主にとって、小さな会社の社長も同じく、専門家にならなくても、
自分で応急処置が取れるように、簿記を知っておくと、知らない人よりより身の安全を図ることができるのです。
簿記の仕組みを知っていると得する3つとは
簿記を知っているというのは、大体の仕訳を切れることと、その先、決算書の中で、
数字がどう反映されているのかを、知ることです。
仕事の健康状態を自分で把握できる
売上金の入金が入ってこない。
数ヶ月後に、残っている資金がいくらなのか、わからない。
そういったことは、誰にも起こりうることです。
また、今の取引が、いいものかどうか、判断しなければならないこともあるでしょう。
このようなとき、頭の中で、取引の仕訳を切ってみると、今やっている仕事を、
なんとなくのフィーリングから、理論的に分析し、自分の置かれた現状を正しく把握することができます。
お小遣い帳的な「入ってきた、出ていった、残りの金額が利益」といった見方だと、
先程に書かれたような、運転資金が足りなくなる現象が起きても、気が付かないのです。
この場合、簿記の仕組みを知ることで、未来のお仕事が安全にできる環境を、自分で守ることができるようになります。
決算・申告にお金がかからないで済む
単純に、記帳代行や、確定申告の報酬をかけることなく、自分でできるということです。
それも、簿記を知っているからこそ、為せる技です。
例えば、記帳代行の相場は、一つの仕訳でいくら、という計算の仕方をします。
仕訳数は、規模によって上下します
おおよそ、月額100仕訳で1万円前後のところが多いようです。
ただ、数字を知りたくても、すぐに仕上げてくれるとなると、おそらく追加料金などかかり、
お金をかけているのに、自分の状況がわからずといった状況は、避けたいものです。
専門家と対等なコミュニケーションが築ける
会計事務所に勤めている頃、たくさんの中小企業の社長の方々とお話しすることがありました。
簿記を知っている社長と、そうでない社長の違いは、
会計事務所の言うことに、ただ信じて従うケースと、よりよい事業の発展のために、専門家を利用できるかの違いがありました。
とかく税金周りの決まりごとは、複雑です。
いくら専門家の税理士に相談したとしても、本当にそれが会社や自分の仕事にとって、正しい選択なのかどうか、実のところ、個人事業主であるご本人や、社長でしかわからないのです。
ただ、言いなりになって、あとになって文句を言っても、現状は何も変わりません。
自分自身で、判断できるよう知識を得ることは大切ですが、
そもそも、取引の捉え方をきちんと知らないと、正しく知識を理解することは難しいのです。
自分のお金を自分で守ろう
自分の健康は、自分で守ります。
自分に必要な運動の種類、食事から得る栄養のバランスなど、
自分自身が健康であるために、日々工夫をされているはずです。
それと同じように、年に一度の健康診断が決算であれば、
日々の食事や運動といったことは、日々の取引と同じなのです。
事業をする上で、簿記とは、自分自身の健康を守る知識と同じように大切です。
仕事をして生活をしている以上、簿記を知っておくことは自分の健康、つまりお金を守ることになります。
=編集後記=
【昨日のできごと】
毎月月初経理でした。その後、ランチをいただきに外出。
前から気になっていたキーマカレーをいただきました。
ブロッコリーと鶏むね肉のキーマカレー。
そして、ブロッコリースープ。
丁寧なお料理で満足でした。
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