確定申告進んでいますか?
ひとりビジネスをする私たちにとって、決算であり、税金の金額が確定する緊張の時期です。
さらっと、かっこよく、確定申告できたらどんなにいいだろう。
会計事務所の人は、100件近い件数をこなしているから、さぞスマートにされているのだろう。
そう思われるかもしれません。
でも、現実は、それほど美しくない光景が繰り広げられています。
数こなすため、しょうがなくやっていることで、これは真似しちゃいけないなと思うことを、いくつかご紹介します。
確定申告の現場から、以上です
スタジオ「現場の鈴木さーん、マイクを渡しまーす」
鈴木「はい、こちら、現場の鈴木です。とある確定申告の様子をリポートいたします。
おや、このダンボールはなんでしょう。
どうやら、1年分の領収書と請求書がごっそり入っているようです。
こちらの紙袋も、どうやら同じですね。でも、ちゃんと種類ごとに分けているので、作業はしやすいようです……」
こんなワイドショーがあったら、テレビに映る会計事務所の煩雑さに、びっくりするかもしれません。
このように、確定申告の時期になると、会計事務所の床は、依頼された資料の山となります。
いかに、早く間違えずに処理していくかが、勝負の世界。
毎度改正される税法のいたずらにも負けず、時間(申告期限)との勝負に挑みます。
ゲームにも、いろんな武器があって、その組み合わせで戦っていくわけですが、まさに、確定申告も、同じです。
自分のスキルを駆使して、バッサバッサとなぎ倒していくように仕事をしていきます。(勇ましさは私だけかもしれませんが……)
そんな、いくつかあるスキルですが、決して真似してはいけないものがあります。
「良い子は真似しないでね」とか
「これは、専門的トレーニングを受けて実施しています。真似しないでください」
と、テレビ番組に入ってくるテロップの類です。
会計事務所で密かに行われる技
帳票の乱れ打ち、まとめ打ち
「乱れ打ち」と言っているのは、私だけかもしれません。
どっさりまとまった領収書を渡されると、「乱れ打ちでいいですか」と確認します。
本来、領収書は、一枚ずつスキャナして、電子保存するのが今どきです。
でも、1年分まとめてスキャナすることはできず(購入時から一定期間内にタイムスタンプが必要)、しょうがなく、手打ちで仕訳入力をしていきます。
ここで、会計ソフトの特性に合わせて、領収書の並び順を変えます。
同じ取引先をまとめ、同じ科目摘要で、日付と金額だけ変えて入力していきます。
キーボードを叩く工数をできるだけ少なくして、高速乱れ打ちをしていきます。
これは、絶対に真似しないでください。
一般の人なら、絶対に間違えます。
入力するなら、今どきの電子帳簿保存法に則って、都度スキャンすることです。
この技を使える人は、入力後のチェック方法を習得していないといけません。
やめておきましょう。
Excelに入力してから、会計ソフトに入力する
次に真似してはいけないのは、同じ数字をExcelと会計ソフトに入力することです。
これこそ、してほしくないナンバーワンの技です。
なぜ、Excelと会計ソフトに、同じ数字をいれる必要があるのでしょうか。
それは、会計ソフトで見る数字が分かりづらく、見慣れているExcelで集計した方がわかりやすいからです。
それなら、Excelに入力したら、会計ソフトにはCSVデータに変換して、インポートできるようにしましょう。
同じ数字を何回もいれるなんて、ぐの骨頂です。
会計・経理のリアルプロなら、科目体系から、わかりやすくするように初期設定しています。
そうでなければ、Excel入力→会計ソフトのインポートを目指していきましょう。
電卓で合計値を出す
私は、職業病なのでしょうか。
それとも、幼少期からピアノを弾いていたからでしょうか。
電卓打ちが非常に早く、初めてその様子を見る人は、リアルにびっくりされます。
おかげで、「じゃ、かずさん、会計よろしく」と頼まれることが多く、よく勘違いされます。
もし、合計値を出したいのなら、電卓ではなく、Excelや別のツールで行いましょう。
電卓早打ちができないなら、時間がかかってしまい、より確定申告に重い腰を上げることになります。
これからは、
- 領収書のスキャナ
- 銀行口座、クレジットカード明細を会計ソフトとAPI連携
- Excel→会計ソフトへのインポート
です。
古式ゆかしいかもしれませんが、「電卓」「二重入力」「乱れ打ち」は、真似しないでください。
かつてのプロの技を超える、デジタルの力
実は、真似ると危険なプロの技ですが、長年積み重ねてきてトレーニングされて、そのやり方が最適解になっているのは確かです。
とくに、電卓と仕訳入力の早打ちは、数多くこなす現場では有効です。
チェックまでビシッと決められるなら、欠かせない技術でもあるのです。
でも、その技がなくても、誰もが同じように早く処理できるようになったのが、昨今のクラウド会計ソフトなどに搭載されている機能なのです。
経理・会計のプロじゃなければ、しっかりと文明の恩恵を受けましょう。
ただ、ひとつ、言えること。
かつてのプロの業は、理由があって積み重ねてきたものです。
もし、DX化を目指すなら、その技を再現できるようなものであれば、間違いないでしょう。
早く、正しくを実現させてきた、その技。
私は、最後の生き残りかもしれません。しばらくは、伝家の宝刀として、振り回しておきます。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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