リモートワーカーの夢 ホテルで食事しながらのお仕事
たくさんの社長とお仕事をしていると、熱い思いや夢を持っている方ほど、途中で息切れしがちの方が多いことに気付かされます。
逆に、淡々と積み重ねている社長ほど、揺るぎない財務体質を得て事業を続けていらっしゃいます。
この違いは何なのか。
実は、経理を自分でされている方とそうでない方の違いなのです。
経理とは、ただ帳票を会計ソフトに入力したり、支払業務をしたりすることではありません。
社長にしかできない経理があり、それを淡々と続けることが経理つまり経営管理なのです。
どうしても飽きてくる経理
毎日の現金出納帳の照合、請求書支払業務、売掛金消込・・・。
経理業務は、ただひたすら記録や支払をするだけの作業の認識だと、これほど飽きる作業はありません。
慣れてくると、飽きる。これは、人間の当たり前の本能であり、抗うことはできません。飽きて当たり前です。
特に、熱い思いを持っている人ほど、行動にパッションが必要になります。パッションが強いから思いも強くなるのですが、経理業務は、その真逆であるため、どうしても経理業務を毛嫌いしてしまします。
経理ができない理由を、なんとなく言及しないようになりますが、それでも経理をしないと事業を維持することができないので、どうしても人任せになります。
こうして、熱い思いを持つ社長は、経理から逃げていくのです。
夢の実現ツールとして経理を利用する
思いだけでは、事業を維持することができません。
新しいことを始める場合、いままでのクセを捨てて新しい習慣を得ることから始まります。
「習慣化」という言葉があるように、できないことができるようになるには、繰り返し行う作業が、新しいものを生み出しています。
となると、この経理業務を習慣化のルーティンに組み込めば、いいのでは?
ということになります。
習慣化に必要な工夫は、毎回やることが楽しくなることです。
単純作業が楽しくなるのは、成果がわかりやすく見えるようにすればいいだけです。
いまでは、AIを活用した経理の自動化や、ペーパーレス化によるデータの集約が一箇所に集められるなど、いかようにも自分用にカスタマイズできるようになっています。
令和4年1月1日から、電子帳簿保存法が改正され、電子取引データを紙ではなく、データのまま保存しなければならないようになりました。
つまり、世の中も、大きく変化しようとしているのです。
この流れを上手く利用できるのか、取り残されるのかは、社長の経理能力にかかっています。
内外の変化をもって、経理を上手くモチベーション向上に役に立てれば、これほど効率のよい手立てはないのです。
まずは夢を持とう
となると、新しいシステムを入れて、経理が楽になればいいのでは。
という発想になりますが、ここで注意しなければならないのは、何のために経理を楽にするのか。ということです。
ただ、システム屋に進められて、経費削減になるという理由でペーパーレス化やリモートワーク対応、といったことに着手してしまったら、社長にとって必要な経理からますます離れていってしまいます。
俗に言う、経理のブラックボックス化の強化です。
一番最初に定めなければならないのは、社長の夢、会社の夢(経営計画)です。
この夢の実現のために、何が必要なのか。経理業務をどのように組み立てれば、夢に近づけるのか。これをしっかりと決めないといけません。
夢の実現に必要なツールであること、社長が毎回楽しく経理ができること。
この2点を押さえておけば、社長の経理ルーティンが習慣化され、夢が現実になっていきます。
いきなり経理の改善に着手せず、まずは、社長の夢を細分化する作業から始めたらいかがでしょうか。