ひとり仕事に、2種類あるのご存知でしょうか。
個人事業主と法人です。
個人事業主は、ひとりで仕事をするのはイメージがあるかと。
法人でも、「ひとり社長」という取締役一人による会社設立が可能となっています。
実は、同じ仕事でも、この両者では、お金の意味が変わってきます。
今回は、従業員を雇わない、ひとり仕事の方が、会社設立したときの経理の違いについて、まとめてみました。
フリーランスから法人成り なにが変わるのか
個人事業主から法人成り(会社を設立する)を検討される方は、まずは会社設立のための、法的手続きに着手されます。
あくまでひとり社長の場合、ざっとこれだけの手続きになります。
(あくまで、イメージです。詳細は専門家に確認を)
- 法人格を選択(株式会社・合同会社など)
- 法人名義の決定
- 本店の所在地
- 定款作成と認証
- 資本金の額を決める、そして払込
- 登記のための書類作成と登記(役員名簿など)
- 税務署への届出
- 社会保険事務所への手続き
などなど。
今まで気楽にひとりで仕事をしていた中、これだけの法的手続きがあるので、ここまでやって設立したら、ほっと一息ついてしまいます。
でも、会社を継続させるには、ここで安心しないことです。
経理体制を整える作業が、設立後に続きます。
- 法人名義の銀行口座の開設(謄本・定款の写し提出)
- 法人名義のクレジットカードの作成
- 会計ソフトの選定
- 自分に対する報酬額を決める(ひとり社長の役員報酬)
- 自分の報酬から源泉所得税を控除し、年末調整を行う。
報酬金額によっては、その後確定申告も。 - 社会保険料の納付
今思いつくことだけでも、これだけあります。
会社設立して、事業を続けていくことは、とてもメリットがあります。
しかし、経理事務が煩雑になるデメリットもあり、法人成りを躊躇する方もいらっしゃったりします。
でも、せっかくのお仕事。法人成りして、ひとりでも会社の社長として、働く楽しさも味わっていただきたいものです。
どうやったら、経理の煩雑さを軽減すればいいのでしょうか。
それには、事業のお金に対する考え方を、チェンジすることです。
お金はだれのもの? 個人と法人
個人事業主から法人成りをした、会社の社長さんによく見られることがあります。
それは、会社のお金=自分のお金 と考えることです。
実は、この感覚は、一日でも早く、手放すことをしていただきたいです。
社長は、会社の通帳残高が増えていくことに、大きな喜びを感じます。
会社は、自分の一番大切な息子だと思っているようです。
ここで、大切なのは、息子だといえども、社長と同じ人間ではないということです。
子どもだって、親からみたら他人。
法人である会社に対して、自分とは違う一番身近な存在にとらえる分には、全くもって問題はありません。
しかし、中には、会社=自分と思う方もいらっしゃいます。
確かに、プライベートなのか業務なのか、区別がつかない生活を送っていれば、そうなってしまうのも理解できます。
でも、会社と自分の境界線が、個人事業主当時のまま、引きずってしまうと、あとあと、面倒なことになっていくのです。
- 経費にできない支出を会社の口座から支払う。
- 会社名義のカードで、親戚の結婚式の旅費を支払う。
- 簡単に、会社の通帳から生活費を引き出す。
- 業績によって、給料を変えてしまう。
などなど、このような処理をすると、大変なことになっていく可能性が大きいです。
会社になったら、いままで個人事業主の自分のお金から、他人の資金になります。
社長は、その資金の管理を行うだけなのです。
人のお金で仕事をして、報酬をいただき、資金管理をしていく。
これが、法人成りしたあとの、お金に対する姿勢になります。
このシフトチェンジが、早くできればできるほど、経理に対する負担感が少ないのです。
領収書のその先を見通せる経理を目指そう
私が、よく新設法人の社長さんによく言っていたのが、
「その領収書が、決算書に出るのか、家計簿に出るのか、想像しながら経理してください」
です。
領収書を片手に、会計ソフトに入力すれば、その領収書は経費として処理することになります。
本来、家計簿に入れる領収書を、会社の会計ソフトに入力することになれば、それは、会社の資金を理由なく減らすことになるのです。
一枚の領収書から、そこまで想像できるかできないかで、その後の会社経理が軌道に乗るかどうか、変わってきます。
そして、決算書を読む技量を高めることにつながるのです。
会社は他人ですが、でも社長が一番ケアしてあげる存在です。
まさに、社長と会社は、親子関係とも言えるでしょう。
他所様の財布を預かるときに、正しく判断できる知識として、簿記の基礎を勉強しておくと、よりわかりやすくなります。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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