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Excelと Notion 経理の現場での利用方法

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経理・会計・税務の現場では、ほとんどExcelで業務を進めています。

でも、Excelじゃなくても、Notionデータベースで代替できるものがあります。

この微妙な棲み分けを、今日はクリアにしていこうと思います。

目次

なぜ、Excelを多用するのか

経理の仕事をするなら、まずはExcelを使いこなすことが最初の第一歩です。

経理業務に欠かせないツールである会計ソフトは、ExcelやCSVファイルを駆使して、データの出力をしていきます。

また、会計ソフトにデータを入力する際、仕訳情報をExcelに入力し、CSVデータに変換して会計ソフトへインポート(入力)するのが、今では当たり前の入力方法になっています。

会計ソフトから試算表データをエクスポート(出力)して、キャッシュフローや資金繰り表を作ることができます。このように、会計ソフトは、簿記に慣れていない方にとって、非常に使いづらくて意味を読み取るのに苦労するものになっています。

それを埋めるツールとして、Excelが使われており、会計ソフトも「できたら、自分たちでExcel加工してください」というスタンスで開発されています。

実際に、経営者にとっても、会計ソフトから印刷される試算表よりも、経理担当者が加工して作ったExcelの表のほうが、欲しい数字が見やすいのも事実です。

ExcelとNotionでのデータベース概念の違い

一言で言うと、NotionとExcelの違いは「情報管理やナレッジ構築にNotion」「外部向けなどの分析結果を見せるExcel」になります。つまり、外向きのExcel、内部利用のNotionなのです。

Notionに向いていること

Notionは、集めたり、集約されてきた情報を使って、二次利用することを想定されて作られています。つまり、情報収集とアプリ構築を一緒にできるイメージです。たとえば、経理現場の場合、経費申請を取引情報として集約します。

外部向け処理ツールとしてのExcel

かたやExcelは、30年以上前から利用されてきた表計算ソフトです。登場した当時のことを覚えています。かつて、表計算ソフトというものはなく、オフィスコンピューターによる会計システムが主流でした。でも、このExcelが登場したことで、会計システムでは対応できないことを補完するツールとして利用してきています。

例えば、

  • 前期期末試算表と、当期期末試算表を使ってキャッシュフロー計算書を作成
  • 月次推移表を会計ソフトではなく、Excelで作り見やすくする
  • 経営分析のデータを、会計ソフトの数字を入力して作成
  • 前受金の内訳を元帳から集約させて作る

などなど、その他にも多くの場面で活用されています。そして、こうして作られた帳票が、銀行融資の説明資料や、財務諸表にも利用され、正式な文書として公に出すことができます。

  • 帳票作成と数値処理
  • データ分析と可視化
  • 専門的なグラフ作成

一定量のデータを、簡単にデータを加工して魅せるには、Excelが向いています。

Notionデータベースを利用する経理・会計コンテンツ

では、経理や会計・税務において、ExcelからNotionに移行するには、どこに着眼点をおけばいいのでしょうか。

足し引きの数値

Excelで現金出納帳を作成したとき、収入と支出のそれぞれの合計を計算するため、sum関数を利用します。

このとき、ついついやってしまうのが、合計計算の範囲指定を確認せず、計算を続けてしまうケースです。

また、追加行で、計算範囲から漏れるケースもあります。
これは一番痛い。算出された計算が間違えており、この影響は計り知れません。

しかし、Notionデータベースの場合、この配慮は一切する必要はありません。

データの一番下にカーソルを持ってくると、計算設定の窓が表示され、クリックするだけで、計算ができます。関数を知らなくても、だれもができることです。

間にデータが抜けていようがいまいが、データベース上にある同じプロパティの数値を集計するので、不必要な配慮はしなくてすみます。

数字に日付や意味を含めたいとき

例えば、建設現場での在庫表。

現場職人が倉庫から材料を持っていくとき、Notionフォームから材料と数、現場名を登録します。

そのデータをCSVに変換し、会計ソフトへ在庫から仕入に振り替えます。

そして、Notionにあるデータベースは、在庫表として、随時現場から確認することができます。

そして、工事台帳にリレーションすることで、現場ごとの原価に算入します。このように、一つの材料が倉庫から動いたという情報だけで、これだけの帳票に波及することができます。

この会計ソフトとNotionの緩衝材として、CSVデータ(Excel)を活用します。

データベースをフォルダ代わり→翌期に流用しやすい

Excelの弱点である、自律したファイル管理ができない点を、Notionでカバーすることができます。

Excelファイルは、DropboxやGoogleドライブに置いています。

しかし、どれが最新ファイルなのか、作業中なのか、誰かが間違えて違うフォルダに保存していないか、よく探してしまうケースがあります。

それを、Notionのデータベース上に保存することで、現状が一目瞭然で分かるようになります。

また、Excelの場合、ファイル名を決める必要があります。

フォルダの中に置く順番。処理が終わったExcelファイルの題名に「済」という文字を入れる、日付はファイル名の頭もしくは後ろに明記せよ、などなど。その場所のルールがあって、使用する全員がそれに配慮して保存しなければなりません。

なぜなら、どこに最新の正しいファイルがあるのか、わからなくなるからです。

しかし、Notionの場合、実は情報管理にデータベースを利用すると、わかりやすくなります。

年次決算資料を保管するデータベース

このデータベースを複製するのも、クリックひとつで更新できます。
アップするPDFデータの名前に年度の数字を入れておけば、新旧の違いも一目でわかります。

また、去年どのような資料だったのか、PDFデータのプレビューでチェックできるので、経理担当者が交代しても、決算経験のある人なら、助けなくても資料を作成することが可能です。
(実は、これが一番の肝!!)

まとめ:Excelはデータ処理、Notionはタスクコミュニケーション

経理業務での現場では、Excelが使えないと仕事ができないシーンがたくさんあります。また、Notionが使えなくても、影響はなさそうに見えます。

しかし、Notionデータベースの簡単な機能だけで集計できる内容なら、ExcelよりNotionでデータを管理したほうが、利用する人、チェックする人の利便性が高くなります。

Excelファイルの場合、フォルダに潜り込まないと、欲しいファイルを見つけることができません。しかし、簡易的に作ったページに、データベースを種類ごとに配置するだけでも、Excelで起こる間違いが起こる可能性は、格段になくなります。

Excelはあくまで表計算であり、自由度が高い代わりに表作成やファイルの置き方に個人差が出ていまいます。しかし、Notionは、作表自体は自由度が少ないのですが、情報共有の設定自由度が高く、いろんなパターンでシステムを組み上げることができます。

Excelは職人ツールなら、Notionは情報コミュニケーションツールです。業務内容や目的によって、ExcelとNotionの使い分けができるようになれば、人にやさしい経理デジタル環境が生まれます。ぜひ、この視点で取り組んでみてください。

=編集後記=

【昨日のできごと】
午前中は、個別相談で柏のコワーキングスペースへ。
その後、地元に戻り、ランチをいただき、スターバックスへ移動。
そこで、仕事をしつつ、夕方に帰宅。

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この記事を書いた人

個人事業主・中小企業教務効率コンサルタント。Notionアンバサダー。「一緒に未来を見る伴走者」として小さな会社や個人事業主の方をフォロー|職種を超えて参加できるバックオフィス構築|オールインワンアプリ「Notion」を使った経理ノウハウなどのオンラインセミナーを開催|ほぼ毎日更新ブログ「経理戦略会議」管理人。メルマガ50代からのひとり仕事を毎日配信。

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