「お!べっぴんさん!!」
美人ではない私が、そう声をかけていただけるとは!
まだ乳飲み子だった子どもを抱きかかえ、大阪梅田駅前の交差点で信号待ちしていたとき、ほろ酔い気分のサラリーマンに声をかけられました。
今から十数年前。まだ今より体重が軽く、若さがあったころのワタシ。
でも、時間がたつにつれて、この「べっぴんさん」の意味を、しみじみと噛みしめることになったのです。
美しい=抵抗を受けない
美人は得で、そうではない女子は不利である。
そんなことを思春期のころは、いつも思い知らされておりました。
学年で美人と言われていた女子は、いつも男子がそばにごろついており、モテナイ自分は、卑屈になる……。
そんな思春期をすごしておりました。
美しいという言葉を連想すると、そんな思い出しか出てこないということは、その後美しいものに触れる体験をしてこなかったことになります。
でも、子どもの頃から続けていた競泳で、この「美しい」という言葉をよくコーチから聞いていたものです。
美人さんが泳いでいる?
いやいや、そんなわけありません。
美しいとは、泳ぎのフォームのことを指しているのです。
美しいフォームとは、誰が見ても違和感を抱かない泳ぎのことを言っていました。
フォームが美しければ、泳ぎに無駄がなく、少ないパワーで効率よく水の中を進むことができるのです。
実際に、泳いでみて、この美しさを体感することができます。
体のどこかに、変な力を加えたまま泳ぐと、人間の身体は水の中を進むことができません。
泳ぐ本人も、無駄なエネルギーを使ってしまい、泳いでも泳いでも、フォームが改善することがないのです。
でも、フォームが美しいと、
「へ?こんなに楽に泳げるの?」
とびっくりするくらい、早く楽に泳げます。
もし、泳ぎの上達を目指すなら、美しいフォームの型に、自分の泳ぎを落とし込むことになります。
思えば、日本古来から続く短歌や俳句も、音の数を限定させて、言葉による美を醸し出しています。
言葉の美しさも、型にはめることで生まれます。
美しさとは、型にはめて初めて醸し出されるものなのです。
ガジェットでの美しさとは
いつも、私は、MacBookAirM2で、ブログを書いています。
Windowsパソコンではなく、Macを使っているわけは、人の手に馴染みやすいからです。
パソコン本体は、手に持ったときなぜか指に吸い付く感じがします。錯覚かもしれませんが。
そして、実際にブログを書いてみてわかるのが、使われているフォントが目に優しいのです。
なぜか、Windowsで表示される日本語フォントが、薄くて読みづらいわけで、ついつい、Macばかり利用しています。
あと、OSの影響もあるかもしれません。
Windowsパソコンは、人間がパソコンを理解していないと使いこなせませんが、Macは、ポインターをあちこち動かしてみれば、何かしら答えがでてくる感じが、親しみを持てます。
そういえば、かのスティーブ・ジョブズも、製品に美しさを追求していた話は有名です。
MacBookを開くとき、ほんの僅か本体とモニターの隙間に空気がすぅっと入り込む感触がたまりません。
また、どのMac製品も曲線が同じで、統一感を持つことで一緒に持ったときの美しさが際立っています。
美しいは、異物がなく、抵抗感もない状態です。
そして、何かひっかかる感触があると、そのモノは統一感を失い、利用するときのエネルギーが、余計に吸い取られるように感じるのです。
美しさとは、この些細な違和感もなくした状態のことを言うのでしょう。
いいガジェットとは、この違和感をなくした美しいもの、と定義づけてもいいのではないでしょうか。
美しさとは、素直なことである
女性は、美しくあろうとすると、課金しなければと思う人が多いです。
私もそうでした。
仕事をするうえで、ビジネス美人を目指していたものです。
靴は、8センチのヒールを履いていました。
服装はパンツスーツ。
靴もスーツも、セミオーダーで、サイズをピッタリあわせていました。
パソコンや客先の資料を入れるカバンは、ロエベのトートバッグでした。
メイクも頑張ってました。
目の下の隈が原因で、ブスにみえると思い、いろんなアイクリームやマッサージも試みて、最終的には、コンシーラー3色つかって、毎朝塗布して消し込んでいたものです。
でも、今は、老化を素直に受け取り、シルバーヘアにしました。
ほとんど、メイクもしなくなりました。
(コンシーラーは1色のみ)
服装も、体型が楽になれるものを選択しています。
そういう意味で、美人であることを手放したのです。
もしかしたら、小汚いおばさんになってしまっているはずです。
髪もまとまらず、美しさからかけ離れてしまいました。
でも、なぜか、肌の調子が10年前より、調子がよいです。
かつては、スキンケアに課金しないと維持できなかったのですが、
今では化粧水一つだけで、肌乾燥しなくなるほど、強くなりました。
おそらく、装うことを手放したから、肌本来の力がでてきたのでしょう。
美しいとは、本来の姿でいることなのかもしれません。
そして、素直で引っかからない状態のことを言っているのです。
傷んだ毛先は、ひっかかりますが、艶のある美しい髪は、ひっかかりがありません。
これからは、生き方や存在そのものに、美しさを追求しよう。
来年の目標になりそうです。
そんなこんな、美しさについて、セルフ問答を繰り返していたら、思い出したことがありました。
まだ子どもが乳飲み子だったあの日の梅田駅前の交差点。
きっと、私は素直なオーラを醸し出していたのかもしれない……。
ところが、そこに当時を知る人が「おいおい」と、私の妄想を止めに入ってきました。
「あれって、お母さんのことを言っていたのではなく、抱っこされていた妹の方に声をかけていたんだよ」
へ?
おぼろげな記憶をたどると、あとから思い出しました。
「お!そこの一番若いねーちゃん、べっぴんさんやな」
そうでした。抱っこされていた我が娘に、サラリーマンのおじさんがナンパしていたのです。
人って、怖いですね。都合よく記憶が書き換えます。
そんな、事実を歪ませるとは、美しくない!!!
さっそく、美しさを追求する難しさに直面しております。
美しいって、むずかしい!!
=編集後記=
【昨日のできごと】
1日自宅でオンライン業務でした。
個別コンサルと委託業務です。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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