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バックオフィスは単純作業ではない 社長が一番に知るべきこと

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※ひとり一台、電卓を持たなくても、バックオフィスは成り立ちます。

 

中小企業の社長さんが、自社のバックオフィスを構える時、

「要は、伝票入力するパートさんで十分でしょ」と思うことがあります。
(そうではない社長も多くいらっしゃいますが。)

 

しかし、よく考えてみてください。

 

これは、とてももったいないことなのです。

 

なぜ、バックオフィスを単純作業に限定してしまうと、勿体無いのでしょうか。

それは、全てに部署に通じるパイプが集まる場所が、バックオフィスだからです。

 

では、バックオフィスには、どのような機能を備えておいたらいいのでしょうか。

 

 

目次

バックオフィスは情報の宝庫

 

まず、バックオフィスの仕事を簡単に整理してみます。

 

① 経理

入金と支払いの取引を、記帳する。

現金の取り扱いを管理する。

請求書や領収書の処理や整理、ファイリングをする。

銀行や役所とのやりとりをする。

経営分析に必要な資料を作成する。など

 

② 人事

給与計算をする。年末調整も。

社会保険手続きを行う。

採用者と退職者へのサポート。

人事考査の準備。

ハラスメント対策や相談など。

 

③ 法務

取引先との契約内容の精査

社内規定の作成や、コンプライアンスの管理

株主総会など、「会社法」に基づいた手続きの準備

など。

 

会社の内情、おおっぴらにしない外(銀行の借入状況など)のこと、全てのことが、

このバックオフィスの仕事になります。

 

入出金の伝票入力にしても、領収書一枚一枚に、重要な情報が込められています。

「今、従業員がどのようなところで、誰と接待しているのか。」

「よく知らないところへ支払いが行われているな。」

「この金額は、高額のような気がするが。」

こういった違和感を、抱くのも、経理の仕事をしているからわかるのです。

 

単純作業の前に、考えていることがたくさんある

 

実は、単純作業に見える仕事も、よく考えられて練られた作業工程で行われています。

 

請求書や領収書の回収方法だけでも、その会社の特性、従業員の経理能力に合わせて、考慮する必要があります。

また、一度回収したデータを精査する手順も考えます。

これも、会社ごとに全くもって一つと同じ工程がないのです。

 

一発でデータ修正がほとんどない場合。

全体的に精度の低いデータの場合。

特定の人のみが間違いやすい場合。

 

どんなにチグハグな精度でも、決められた日に、正しい試算表を組み上げるために、

経理部門にかかる負荷をかけることになります。

この負荷をコントロールしないと、経理は破綻するリスクが生じるため、
単純作業だからと、何も考えていないと解決することができません。

 

これは、どんなに精度の高いシステムを、システム屋に勧められ、
高いお金を払って導入しても、

この仕組みを考える人がいなければ、うまくいかないことが多いのです。

 

このことから、バックオフィスを単純作業だけしたいのならば、

社長がバックオフィスでの、経理、人事、法務の全ての業務をする必要があります。

 

 

規模に準じたバックオフィスを

 

今は、クラウド会計をはじめとした、リアルタイムで、
領収書のスマホ撮影で、記帳ができるようになりました。

そして、銀行の入出金データも連携できるようになり、
記帳作業は、以前と比べて手間が掛からなくなっています。

 

これに踏まえて、今考えうる、規模別バックオフィスの形を考えてみます。

以下は、一例ですが、規模が小さいうちに、社長自ら行うことがポイントになります。

 

 

ひとり社長 社長自身が行う

最初は、必ず、社長自身が記帳を行うことをお勧めします。

今は、いいツールが登場しているので、規模が小さいうちに、
社長の経理能力の基礎を、身に着けるチャンスです。

この時期を逃したら、永久に、経理のことがわからなくなります。

 

従業員5名 従業員+社長

従業員を雇うようになったら、仮払金の経費精算をやらせてみるといいでしょう。

お金を預ったら、領収書さえ渡せば、終わりにさせないことです。

今は、スマホで仕訳登録することもできる会計ソフトが増えました。

実際に、貸方借方の仕訳を切らなくても、経費精算の登録をすることは誰でもできます。

 

社長は、ここで、「データチェック」の仕方を覚えます。

社長自ら、データを見ることで、従業員の状態を押し測ることができるのです。

従業員の少ない時の、この時が、データチェックを覚えるいい機会です。

 

従業員10名 経理担当者ひとり+従業員+社長

さすがに、従業員が増えてきたら、社長1人でチェックするのは、厳しくなるでしょう。

経理担当者を雇うタイミングは、ここになります。

社長が、経理の流れを把握していることで、経理担当者に的確な業務依頼を行うことができます。

また、経理のタブルチェックが可能となり、内部統制を自ずと取れるようになります。

 

従業員それ以上  経理担当+法務労務担当+従業員+社長

従業員が大勢になれば、バックオフィスは、一つの部署としてチームを組むことになります。

ここで、社長が経理人事法務等の業務を知っていることで、しっかりと統率をとることができるのです。

 

その上、間接部門の部長を別に人に託しても、社長はしっかりと情報を吸い上げることができます。

逆に、誰かが不正を働いたとしても、社長は気が付くことも可能になるのです。

不思議と、経理能力を育てていない長がいる組織には、金銭事故が発生するリスクが高まる傾向にあります。

 

 

このように、後々、規模が大きくなった時、問題が起きた時に全て人任せでいたら、後手後手の対応しかできなくなります。

しかし、スタートアップの規模が小さい時から、社長の手で経理や記帳をしておくことで、

簿記の仕組みもわかり、数字も捉えることもでき、数字や帳票から得られる無言の情報に気づくこともできるようになるのです。

 

バックオフィスこそ、人任せにしないで、社長の手で育てていただきたいものです。

 

=編集後記=

【昨日のできごと】

自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。

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今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。

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この記事を書いた人

個人事業主・中小企業教務効率コンサルタント。Notionアンバサダー。「一緒に未来を見る伴走者」として小さな会社や個人事業主の方をフォロー|職種を超えて参加できるバックオフィス構築|オールインワンアプリ「Notion」を使った経理ノウハウなどのオンラインセミナーを開催|ほぼ毎日更新ブログ「経理戦略会議」管理人。メルマガ50代からのひとり仕事を毎日配信。

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