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なぜバックオフィス効率化を他人任せにしてはいけないのか

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会計事務所勤務時代の話です。

どうやら、月に1回、会計事務所から出される試算表は、簡単に出ると思われていました。

つまり、会計事務所=自動月次試算表生成機なのです。

今は、記帳代行する会社もあり、資料を渡せばきれいに帳簿の形にしてくれます。

バックオフィスも、もしかしたら、自動でなんでもできると思っていませんか。

この自分が感知しないことが、いかに怖いことなのか。

これから、順に追って解説してまいります。

自販機の中に、人がいるって本当だった!

目次

苦手なんかじゃない、知ろうとしないだけ

実は、試算表をみて、貸借対照表をチェックする社長さんは、不思議と事業が安定していたように思えます。

でも、こちらから一生懸命説明しても、「はいはい。それより私の話を聞いてくれ」と、会計報告をそこそこにしてしまったり、損益計算書しか見ない会社は、不思議と苦労が多かったです。

どの会社でも、次のように言います。

「うちは、大企業と違って規模が小さいから」

でも、規模が違うから、自分でも理解できるのか、細かく見なくても大丈夫と言えるのか、この違いが分かれ道のようでした。

当時、私は、経理代行のお仕事をするとき、経理業務がブラックボックスにならないように、ひたすら情報開示をするようにしました。

そして、なぜ、経理が大切なのか。簿記を理解できれば、枝葉の分析方法を勉強する必要がないことも、切々とお話しをしてきました。

でも、そこまでしなくても良いし、経理は社長の仕事ではないという意見が強く、どうしてもことの真意が伝わらなかったのが常でした。

あと、会計事務所と会社での、業務の範囲が不明瞭なのも原因でしょうか。

これは、会計事務所の仕事!と思う会社側。

本来、これは会社がやることだけど、できないからウチがやっていると思う会計事務所。

この行き違いが強いのもあります。

おそらく、長年存在し続ける問題でした。でも、これからAI時代がくるわけで、社長の苦手意識が、少しでも改善できる可能性が見えてきました。

知ろうと思えば、AIがフォローしてくれます。

これからは、そこに気づけた経営者だけが見える、真実の姿があるのです。

苦手なことは、これからAIが助けてくれる。

そう思えば、知ることもできるようになります。

決算仕訳の怖さも知ってほしい。

そこのフォローができることが、私が目指す経理業務改善なのです。

これからは、社長の知識欲を満たすバックオフィスを

では、具体的にどうしていけばいいのか。

いくつかリストアップしてみます。

まずは勉強。

簿記3級は勉強しておきたいものです。

なぜ、決算になると決算仕訳がでてくるのか。

このからくりを知らない社長は、たくさんいます。

でも、損益計算書には見えにくいのが、決算仕訳です。そのからくりをわかりやすく見えるのが、貸借対照表です。

まずは、利益の計算で、キャッシュが動かない収入と支出があることを理解します。

これは、最終利益がどのくらいあるのかを、会計事務所の担当者に言われなくても、即知ることができれば、それだけ、判断も早くなり、正確になり、打つ手も広がります。

専門家に正しい質問ができるようになる

勉強すると、次の道がみえてきます。

つまり、自分が何を知っており、何が知らないのか、今いる位置がわかってきます。

ここまでくれば、顧問税理士の先生を単なる月次試算表を作って申告する人から、専門家として利用できるようになります。

士業の先生たちは、想像を絶する勉強量で、資格試験を勝ち抜いてきた方々です。

その立場から見える景色は、社長から見えないのですが、質問することで、共有することが可能になります。

すると、不思議と次の段階に、安全に拡大していくことが可能です。

顧問の士業の先生方を、専門家集団として関与していただき、守ってもらう。

ここまできて初めて、経営者は経営の質を上げることができます。

バックオフィス構成員から正しい情報を得るしくみ作り

社長が自らバックオフィスを切り盛りするのは、現実的ではありません。

でも、それでも、社長が責任持ってバックオフィスに関わることで、得られる情報量が全然変わってきます。

実は、経営のほころびは、経理から生まれます。

社内の不正経理は、経営者がバックオフィスに関心ないところで生まれています。

社外の問題は、お金の流れ方ですぐにわかります。

経理で言えば、売掛金入金の遅れです。

1日でも遅くなれば、即連絡できるのは、その情報をリアルタイムで、経理から上がってくる仕組みのおかげです。

また、数字だけではなく、経理担当者の感性で、焦げ付きの匂いを感知することもあります。

ちょっとした違和感があれば、即社長に伝えなきゃという風紀があれば、自分の会社をいち早く守ることができます。

この信頼関係を作る意味でも、バックオフィスに積極的に関わり、ここが船でいえば操船所なんだと宣言することで、経理担当者のモチベーションは、あがります。

下手すれば、自分から勉強し、スキルアップに勤しむ理想的な経理担当者を育てることができるのです。

営業よりも、実は効率よく利益を上げるのがバックオフィス

会社が安定的に長く続くには、売上を上げることより、利益率を上げます。

どんなに、売上高をあげても、経費がかさんでいれば、赤字になります。

もし、自分の会社を強くしたいのであれば、都合悪くても、正しい情報を得て、どんどん改善させていきたい!という強い本能を大切にしていただきたいです。

それを可能にするには、まずは経理を始め、自分たちの仕事の結果を集計する部門を人任せにしないことなのです。

人に任せてしまうと、帳票を作るという表面的な仕事しかしなくなります。

そこで、間違った仕訳をされてしまっても、あとの祭りなのです。

よく、こんな話を聞きます。

「前の会計事務所の人が、変な処理しちゃったんだよね。」

人任せにしてしまったことに、後悔する社長は何人もみてきました。

今は気づかなくても、後から「あのとき、気づいていれば……」と、過去の自分に苛立ちを持つ日がきっとくるわけです。

会社経営は、本当に大変で、いくら時間があっても足りないくらいタスクが多いです。

でも、一度ガッツリ、バックオフィスを社長自ら立ち上げれば、徐々にタスクが回りだして、楽になってきます。

安心して、ラクする。

このためにも、最初の段階でしっかりと基礎を固めてまいりましょう。

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=編集後記=

【昨日のできごと】
ひたすら、自宅で地域のNPO法人のお仕事を。
あれこれと、やりだしたら時間が溶けていきました。

 

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この記事を書いた人

個人事業主・中小企業教務効率コンサルタント。Notionアンバサダー。「一緒に未来を見る伴走者」として小さな会社や個人事業主の方をフォロー|職種を超えて参加できるバックオフィス構築|オールインワンアプリ「Notion」を使った経理ノウハウなどのオンラインセミナーを開催|ほぼ毎日更新ブログ「経理戦略会議」管理人。メルマガ50代からのひとり仕事を毎日配信。

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