「ないた赤鬼」は、手紙の凄さをテーマにした話です。
小学校の教科書に載っていた有名な童話で、確か、友達の無償の愛をテーマにしているとされていました。
でも、私は、この童話から手紙の凄さを教わったように思います。
ブログという、文字数の多いツールを使い続けているわけも、実は、この赤鬼から青鬼に書いた手紙が、心にずっと残っていたからなのです。
「泣いた赤鬼」のストーリー
ある人間の村近くに、赤鬼と青鬼が住んでいました。
赤鬼は、人間と仲良しになりたかったけど、鬼だったため、人が寄り付きませんでした。
そこで、青鬼がある提案をします。
「俺が、思いっきり人間に嫌われることをする。そこに、君が人間を助けるんだ。思いっきり僕のことを痛めつけて退散させるんだ。そうすれば、人は、君を信用するようになる」
赤鬼は、最初は、大好きな青鬼を痛めつけることに抵抗します。
でも、この作戦を実行することになり、無事、赤鬼は少しずつ人から信頼を得るようになりました。
こうして、赤鬼は、村の人に受け入れられて、楽しく暮らすことができるようになったのです。
ある日、青鬼の家にあそびに行きます。
すでに、家の中が空っぽで、誰もいません。よく見ると戸口に赤鬼に宛てた手紙は貼り付けられていました。
「赤鬼くん。君はぼくと遊んでいると、せっかくの村の人からの信頼がなくなってしまう。ぼくは、君と一緒にいてはいけないんだ。これからは、旅をしながら生きていくよ。赤鬼くんは、村の人と末永く楽しく暮らすんだよ」
これを読んだ赤鬼は、取り返しのつかないことをしたことに気づき、泣いてしまいました。
青鬼の機転は、効力がありつつ、たった二人の鬼の関係を失ってしまうものだったのです。
青鬼は、赤鬼に直接口頭で言わず、黙って手紙という文語体で、自分の気持や考えを伝えたのです。
離れた相手に、気持ちをダイレクトに伝えるツールは、実は、手紙なのではないかと思うのです。
手紙を書かなくなった時代
芸術でいうと、口語体は音楽で、文語体は絵画かもしれません。
口語体は、時間とともに少しずつ変化していきます。
聴いた相手の記憶も、どんどん変化していきます。
しかし、文語体は、発信した本人の言葉が、そのまま残されているのです。
この視点から見ても、文章で伝えることが、一番相手に届けられるのだと考えるのです。
しかし、文章を書く作業は、大きな手間が生じます。
そのため、短文で伝えるツールが主流になってきました。
LINEやTwitterも、すべて短いセンテンスでやり取りできるようになっています。
手紙を書くことは、大抵の人は億劫なこととして、今では、長文を書くことを避けるようになってきました。
わたしも、小学生の頃は、よく手紙を書いて、お友達とやりとりしていましたが、最近の子供達は、ほとんどLINEでのやり取りでコミュニケーションをとってきます。
この効率的なやりとりは、短い時間で多くの情報量を伝えるには、有効です。
でも、この青鬼の気持ちを赤鬼に伝えるとなるなら、LINEでは「重い」ものになってしまいます。
今の時代、子どもたちは、気持ちをちゃんと伝え合えることができているのだろうかと、老婆心ながら心配になります。
手紙の力を見直す
私が、文章を書くことにこだわってきたのは、この童話を読んだときの赤鬼の手紙の存在でした。
話すことも、仕事をする上で大切な技術です。
でも、知識も、知恵も、気持ちも、すべて伝えられるのが、テキストによる発信だと信じています。
そして、どんなに離れていても、気持ちをダイレクトに伝えるツールは、実は、手紙なのではないかと思うのです。
感謝の気持ち、面と向かって言えなかったこと、誤解を解きたいこと。
このようなときは、長文で手紙を書くケースが今でもあります。
実は、わたしも手紙で感謝の気持ちを伝えたい相手がいます。
でも、便箋がないとか、書いても住所もわからないから送れないとか、何かと理由つけて、書いていません。
ブログを書き続けることを選んだのは、きっと、この「ないた赤鬼」が私の心に残っていたからかもしれません。
遠くのどなたかに、私の気持ちが伝わればいいなと。
今の時代は、テキストの長文も短文も、動画でも、様々な伝達ツールがあります。
そして、ひとり仕事をする者として、商品を通じて気持ちを伝達することもできます。
これらをひっくるめて「発信する」ことなのです。
伝えたい価値があり、それを知ってほしいと願うのであれば、
いろんな方法で、伝えることをあきらめないでほしいと思います。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
=おすすめのサービス=
◉「まずは相談」それぞれの困りごとにアドバイスいたします。
◉自分の力でクリアされたい方向け
◉公益法人運営サポート
公益法人運営サポートサイト↓