決算書を見て、次なる判断をするとき、どの帳票をご覧いただいていますか。
損益計算書が一番見やすいので、今年の売上と残った利益、そして納税額を確認することが多いかと思います。
しかし、それでは、せっかくの決算書を見通す機会があるのに、勿体無いことです。
今日は、財務諸表(貸借対照表、損益計算書、収支計算書)ごとに、どのような思考になるのか、
チェックしてみます。
損益計算書を見たとき判断できること
損益計算書は、事業年度における売上と経費、差し引きされた利益に納税額がいくらあるか、
記したものです。
「損益脳」で判断できることは、今の仕事がうまくいっているかどうか、です。
※ブログ管理者著書「戦える経理術」より
この損益計算書で、わかることは、一年間の仕事の質です。
どれだけ稼いだか、原価率が適正か(割のいい、ちょうど良い仕事だったか)
年単位で、仕事の振り返りをするには、とても良い帳票です。
しかし、これは、あくまでも、「仕事の質」です。
お金があるなしは、ここでは判別することができません。
この「損益計算書」の税引き後損益の金額は、実際にキャッシュが残っているのかどうか、
わからないので、ここだけ見て、安心しないようにしていただきたいです。
収支計算書(キャッシュフロー計算書)をみてわかること
かつて、収支計算書というものがありました。
今で言うキャッシュフロー計算書に近いものがありますが、現在、ほぼ使われていません。
※公益法人会計基準 昭和60年基準 古いため、今では使用を求められていません。
しかし、入ってきたお金と、出ていったお金を集計しているものなので、
手元にある運転資金がどれだけ残っているのか、知ることができます。
どちらかというと、決算の時に報告に使用するよりは、
毎月、運転資金の増減を確認するには、最適な帳票です。
この「収支脳」でわかることは、今お金がどれくらい残っているか、いつ大きなお金が動くか、知ることができます。
貸借対照表は、過去からの手紙であり未来への道標である
この、「貸借対照表脳」でできることは、会社の過去と未来を見通す力です。
※ブログ管理人著作「戦える経理術」より
実は、経営者にとって、一番見たくないものになります。
なぜなら、過去に受けた傷も、全て顕になって表示されているからです。
よって、単年度の評価ができる「損益計算書」ばかり見てしまい、未来のことまで、カンに頼って判断しがちです。
しかし、どんなに未来に新しいことを始めたいと思っても、気づかないところで、かつて処理しておかなければならないものが、残っていたり、負債が大きく膨らんでいたり、異常値が現れやすいのも、
この「貸借対照表」なのです。
純資産の部に現れている「お金を返済したあと、残っているお金がいくらなのか。」
を、年数重ねて、大きくしていくために、今、何をすべきなのか。
自分の立ち姿を、姿見でしっかりと見るように、貸借対照表を読むことをやってみていただければと思います。
自分の姿を自分で見る気恥ずかしさは、私もわかります。
しかし、自分の良し悪しを、客観的にみて初めて、正しい経営判断ができるのではないでしょうか。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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