Notionの世界は、パラダイスである。
このことを痛烈に感じることがありました。
新しい会計制度の説明資料を見て、あまりにも多い紙の枚数で目眩がしてしまったのです。
そして、新しく作る財務諸表の一部が、想像を絶する細かい数字を入力するようになり、ついつい、これでNotionならどう解決するか、思いを巡らせてしまいました。

新しく施行された新会計基準の説明資料 久しぶりに束の紙を手にしました
まだまだ世の中は、紙文化である
久しぶりに、前職の仕事をするために勉強会に参加しました。
渡された資料が、紙で50枚ほどです。
今まですべてNotionを中心にした仕事環境で過ごしてきた私は、かつてこの紙の山の中で仕事していたことを思い出しました。
すでに現実逃避になっています。
かつての私なら、いかに歯を食いしばり、ちょっとでも間違いがないように、何回も見直しをして、また、一瞬一瞬入力する数字がずれないよう意識をしていかなければ……と、ガチガチになっていたはずです。
しかし、今はNotionを通じてITやDXの力でラクすることを覚えたので、決算業務の作業工程をどうしようかと、思いを巡らせる自分にびっくりしました。
ここのところ、Notionの中で仕事をしてきているので、気が付かなかったのですが、世間はまだ、紙が中心であることに気付かされました。
私は経理関連の仕事をしているので、特に感じているのですが、これからの会計ソフトはほぼクラウドで動くようになります。
そういう意味で、事務業務の中で経理・会計はデジタル化に一番近いことも再認識したしだいです。
まだ、Wordで報告書を作成する文化がしっかりと残っている現実に、どのように立ち向かうか、作戦を練ってみることにしました。
同じデータを使ってビューを展開するなら絶対自動化
このたび、公益法人会計基準に大幅な制度改正が行われました。
この改正内容については、このブログで詳しく語ると字数が足りなくなります。今日は財務諸表の中で、一番テキストが多い帳票をデジタル化できるか考えてみます。
今回の改正は、いくつかの論点があります。そのうちのひとつに、今まで法人と行政だけでやり取りしていた情報を、外部に公表することで透明性を高めることを目的にしたものがあります。
そのために、決算書は簡素化し、そのかわり行政に提出していた報告書の一部を注記表に記載することになりました。イメージとしてExcelだけでできたことが、Wordに逆戻ししたイメージでいます。
たとえば、かつては貸借対照表に表示させていた特別な資金の増減を、すべてカットし注記表に記載するようになります。
下が新しくなった貸借対照表です。普通の企業会計の帳票とほぼ変わらなくなりました。
正味財産という名称が、純資産に変わっています。
一般企業の肝は株ですが、公益法人の肝は、財産です。この財産を、株と同様の扱いにしたことで、誰もが見ても理解しやすい帳票になりました。

貸借対照表の例 公益法人会計基準の運用指針 令和6年12月 内閣府公益認定等委員会より
よって、公益法人特有の事情というものが、この貸借対照表からカットされることになります。
それを担保したのが注記表です。
ここに、公益法人特有の処理をされたもの、法律に則った区分の経理を、注記に表示することになったのです。

注記表の例 公益法人会計基準の運用指針 令和6年12月 内閣府公益認定等委員会より
見ておわかりでしょうか。
貸借対照表は、データ数値の集計です。テキストは勘定科目など最低限のものしかありません。
しかし、注記表のほとんどは、日本語の作文が必要です。
このWordの世界に、Excel表が挿入されるという違和感しかありません。
そして、一旦作成された活動計算書(企業会計の損益計算書に該当するもの)は、細かい情報を注記表に記載することになっています。

公益法人会計基準の運用指針 令和6年12月 内閣府公益認定等委員会より
かつて、注記表はExcelファイルで作成していました。
そして、作表は少なく、セル結合しながら手打ちで数字を入れていくことがまだ許されていました。
しかし、新しい会計基準になると、テキストの量も増え、表も増え、すこぶる作りにくいものになってしまったのです。
これらは、令和7年4月から始まる事業年度の決算から適用されますので、来年の決算は仕事量が増えてしまうことが簡単に予想できます。
かつての私だったら、粛々とExcelファイルを作り変えることにしていたと思います。
でも、今の私は、この注記表をみて、これこそNotionではないかとひらめいたわけです。
Notionは、様々なブロックをページ内に配置していくことで、ExcelやWordにできない多様な組み合わせができるツールです。

Notionのブロックは、一覧から選んでクリックすることで利用できます。
この注記表をNotionで作成すれば、簡単に仕上げることが可能になるのです。
実際のNotionページをご覧いただければ、データベースとテキストが同居しているページが簡単にできることをご理解いただけるかと。

テキスト文章とデータベースの同居したページ作成が可能なNotionの例
まとめると、以下のとおりになります。
- 日本語の作文と、データテーブルの配置がクリックひとつで可能
- 会計データをそれぞれの箇所でリンクドビューで表示
- それぞれのリンクドビューでは、フィルタリングやプロパティ表示を変えて求められた数値を表示する
すでに、公益法人会計システムを提供する大手のソフトは、会計データからこれらを集計する機能を搭載するようです。
ただ、高額なソフトを利用できない場合、これらを手動でExcelファイルを作成するしかありません。
Notionなら、注記表作成で真価を発揮できる可能性があるのです。
これらのことは、来年の決算での話なので、今このページを作っていません。
でも、いきなりExcelで作るより、Notionでテストするくらいならやってみたいと思えました。
これで、モチベーションがアップしました。
もう財務諸表はクラウドアップの時代になってほしい
Notionで作れるなら、いっそのこと、すべての財務諸表をクラウドで作成するようにしてほしいと願ってしまいました。
基本、財務諸表は、各団体が独自で作成するものです。
でも、これだけ複雑化した資料を作るのは、我慢する方法を知っている専門家しかできません。
日本に数多くある団体が、効率よく決算をするなら、会計データをサイトに読み込ませ、注記表を含めた財務諸表を作成できたら、作り手も、チェックする行政も、閲覧する国民も利便性があるはずです。
今、ちょうど確定申告ラストスパートである時期で、国税庁の確定申告作成コーナーの存在に触れているせいかもしれません。
この公益法人関連のデータ入力のUIが進歩できたら、どの団体も経理レベルがあがるだろうなと。
そんな夢みたいなことを思ってしまった今回の改正。
Notionで集計できたら、ひっそりと関係各所にお披露目してみます。
超ニッチなものなので、ひっそりと……。
=編集後記=
【昨日のできごと】
娘の引っ越し準備、一緒に過ごすのがあと2日間しかないので、小さな思いでづくりとして、一緒にIKEAに行くなど、家族との時間を多くしております。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
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