クリスマスソングを聞くようになったら、自分への振り返りの時間を。
いよいよ、年末に向けてのラストスパートです。
やり残したことは、着手だけでもしておきたいものです。
そして、確定申告をされる方は、早々と申告できるよう、今から準備しておくと、比較的スムーズに終わらせます。
過去のことは、さっさと片付けちゃいましょう。
そして、新しい年に思いっきり、新年のスタートができるよう、今から助走つけておきたいものです。
今年の振り返りをすれば、来年の年末はより良い形に迎えることができるかもしれません。
会計事務所の職員時代、お客様の確定申告を行うとき、効率的に進められるよう下準備に時間をかけていました。
ご自身で、確定申告をされる方向けに、どのような着眼点を持って、帳票類と向かい合っていたか、まとめてみます。
どの事務所も、考え方はそれぞれです。税法上のことは、ご自身で税務署等に確認していただけるとありがたいです。私のやり方は、単なる一例として参考になれば幸いです。
必要な帳票と捨てる帳票の区分
とにかく、お客様に対して、手当たり次第捨てずに持ってきていただくようお願いしていました。
デスク脇に、空の紙袋を用意し、まずはビリビリと不必要なものを切り捨てます。(後でシュレッダーをして個人情報は忘れずに。)
いらないものは、封筒、鏡文書、広告などのお知らせの類です。
確定申告で必要なのは、法律で決められているものだけです。「領収書」「請求書」「証明書」「申告書」というように、帳票の頭に「書」と書かれたものは、必要書類です。
「見積書」「明細書」は、税金計算で直接利用することは、あまりありませんが、中には、法的根拠を証明するために必要になってくるものもあるので、念のため保存書類に入れておきます。
自分に対するものと他人に対するものの区分
次に、大まかに二つのグループに分けていきます。
自分のために支払ったもの
主に、保険料控除証明書、ふるさと納税寄附金控除証明書、医療費領収書(医療費控除)、法律で認められている災害等で困ったために支出したものなどです。
養っている家族が存在しているだけで、控除対象となるもの、つまり扶養控除や配偶者控除と言われるは、控除できるかどうか、判別が必要になります。それには、お子さんのアルバイト先や、奥様のパート先などが発行している「源泉徴収票」が必要なので、手元に残しておくようにします。
もらったり、経費として支払ったりしたもの
入ってくるお金がある方は、勤務先から源泉徴収票が発行されます。また、副業やフリーランスとして働いていた方は、入金と経費の証拠帳票を揃えます。通帳に直に入金先や支払先をメモっておくこともいいでしょう。
今は、銀行振込や電子取引で、紙の帳票(レシートなど)がない場合も増えてきました。その場合は、PDFファイルや、領収明細となるメールを一つのフォルダにまとめておくと良いです。
ブロッキング・クリッピング
最後に、ブロッキングを行います。
これが、会計事務所職員が短時間で、処理していく肝になっています。
雑然とバラバラになった領収書を一枚一枚拾い上げて、考え込みながら集計するのは、いくら時間があっても成果につながりません。
① 日付チェック
2021年分の領収書の中に、2020年のものがあると、経費にできない場合があります。基本、除くことが良いでしょう。
② 科目ごとにクリッピング
特に細々としたものは、駐車場料金や高速道路通行の領収書でした。今では、ETCなどで、明細で管理されるようになったので、随分と楽になりました。しかし、駐車場料金の領収書は、まだ現金決済のところが多く、小さな領収書がパラパラと飛んでいってしまいます。
細かくて、量の多い領収書からまとめていきます。
あとは、飲食の領収書が多いかと思います。カード決済しているため、カード明細があれば、経費にできると思われるかもしれませんが、カード明細は、あくまで明細にすぎないので、そこに領収書をまとめてクリッピングしておくことをおすすめしています。
ここまで、準備できれば、あとは、自分でやりやすい形で集計し、確定申告書や収支決算書に転記していくのみです。
以前担当させていただたお客様は、毎年、元旦に確定申告のための帳簿を付けていた方がいらっしゃいました。
例年、日にちを決めて、早々にまとめられている姿に、感嘆した記憶があります。
そして、新年早々、オンラインセミナーを開催することにいたします。
元会計事務所職員が伝える確定申告前準備のための「領収書整理術セミナー」です。興味のある方、ぜひご参加いただければ。