会計事務所の仕事は、正直言って人気がありません。
「根暗」「税法好き」「融通効かない」などなど。
これらの逆を行く私には、到底務まらない仕事と思いきや、実は非常に楽しい職場でもありました。
私が思う、「良かった点」「イマイチだった点」から着想し、会計事務所出身の私が、これから何をしていくのかをお話しします。
やっぱり厳しい会計の世界
- ひたすら伝票や領収書を入力する。
- 決算仕訳を入れて、確定申告書を作る。
- 新しい税制改正があれば、研究する。
- 月に一回、客先に行って会計監査をする。
- そのときに、経理担当者や社長と、今月の数字について打ち合わせをする。
主な仕事は、こんな感じです。
そして、職員たちが仕上げた確定申告書を最終チェックして、サインをするのが、税理士である仕事でもあります。
また、客先に直接出向いて、税務の相談に乗るのも、税理士の仕事です。
普段の月次監査では、事務所の担当者が訪問します。
そして、会計事務所職員が一番テンションあがる(人に寄りますが)のが、税務調査でしょう。税法の解釈の違いから、調査官に交渉することもあります。
これが、会計事務所です。
お客様の財産を守る仕事でもあるので、非常に厳しいところもあります。
- 仕訳、消費税コードを間違える。
- 確定申告書の別表4と5の入力箇所を間違える。
(法人税。最終的に所得金額が定まる箇所です) - 法人税、所得税を知らないと、怒られる。
(これらを知らないと、申告書も作れません) - 所長先生の色で、働く環境が大きく違う。
- お客さんによって、データの精度が大きく変わる。
私が一番大変だったのは、仕事の進め方に、事務所ごとの流儀があったことです。
一つは、とても自由に仕事をさせてくれる事務所、もう一つは、お客様に対して回答するメールでさえ、所長にもCCで送らなければならない事務所も。
このように、仕事内容は、ほぼ変わりないのですが、事務所によって、カラーが異なるため、大変な面もあります。
会計事務所のよさ
この申告書作成までに至る過程は、とても大変ですが、月次監査で、直接お客様とお話しする仕事は、とても有意義でした。
売上が順調、逆に厳しいなど、状況によってお話しするテンションが変わることもあります。
しかし、困っている時こそ、苦境を脱する方法を、会計の見地からお話しすることができます。
おかげで、少しずつ経理が整備されていく姿を見ることができ、この仕事で本当によかったなと思えるようになっていきました。
会計事務所の良さは、たった一人で、いろんなケースを知るということです。
一つの会社だけでは知り得なかった、世界を見ることができます。まるで、一俳優がいろんな役を演じて、いろんな人生を生きることができるのと同じなのかもしれません。
会計事務所職員のその後の人生は?
会計事務所を自前で構えるには、税理士資格が必要です。
では、税理士ではない会計事務所職員のその後は、どのような道をたどるのでしょうか。
- 税理士試験を受けて、税理士になる。
- お客さんだった会社の経理担当者になる。
- 会計の世界から、足を洗う。
おおよそ、この3パターンに見られます。
あとは、中小企業診断士の資格を取得し、創業支援などの計画書作成の仕事を請けるケースもあります。
しかし、私のケースは、一般的といわれるケースのどれにも含まれていません。
私は、フリーランスで、月次巡回をする仕事を目指しています。
会計事務所でいうと、「記帳指導」「経理業務の提案」といったことです。
また、やられている方もいらっしゃいますが、発信までされている方はごく少数です。
資格を取得すれば、売上も得やすくなるでしょう。
しかし、私は書類作成の仕事ではなく、経理から会社の状況を類推し、日次や月次の仕事が効率化を目指しています。
書類作成が主体である資格の取得は、今の所、考えていません。
あともう一つ、私の人生の中で、一番有意義だった仕事は、「インストラクティブ」つまり、ものを教える仕事でした。
小さい子の水泳指導から、インストラクター養成学校でProになろうとする学生への指導。そして、経理を初めて行うお客様に対しての記帳指導など。
お客様ができることが増えるごとに、表情が明るくなる様子を見ていると、本当に嬉しいのです。
仕事の環境を整えるのが、業務改善です。お金をかけずに自分たちの力で環境を整えることを知ると、お客様たちの自信に繋がります。
そのサービスとして、記帳指導やセミナーでのレクチャーをさせていただいています。
また、経営者にとって、一番大事なのが、人的環境です。
社長の奥様、経理担当者、ビジネスを取り巻く環境。この3点を充実させていけば、社長の仕事も、安心して成長していきます。
今後は、「経理担当者」「社長の奥様」といった方々のサポートサービスも始める予定です(2023年1月から)
このように、会計事務所経験者の活用場所を広げて、一人でも多くの方々にスキルを提供したいと考えています。
それが、経営されている方、その方を取り巻く人に、役立てればなお嬉しいですし、私の後に、会計事務所出身者の可能性が広がる未来ができたら、なお嬉しいものです。
現在は、雇用の形でしか、これらの仕事ができないと思われています。
しかし、今後は個人がフリーランス、ひとり仕事として活躍できることを認知していただけるよう、自分軸をそこに定めて参ります。
応援の程、お願いいたします。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
=おすすめのサービス=
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