※重要文化財 笠森観音堂 By iPhone 12 mini
個人事業主の仕事では、屈強な岩盤に、柱を建てる技術が必要です。
そして、その仕事が好きでいることで、花が開くと信じています。
古代宮大工の技術「石場建て」
私は、古代の木造建物が好きです。
京都の薬師寺五重塔を始め、今に残る古代宮大工の仕事に、大いにリスペクトしています。
とくに、この「石場建て」は、未来永劫立ち続けるための伝統構法に、
人間が残す神秘の力を感じます。
この笠森観音堂は、四方が舞台造りの「四方構造」で、日本唯一の建築物です。
近年の修繕されたあとはありますが、この複雑怪奇な隆起した岩盤に建立されています。
どうやら本堂本体は、安土桃山時代に再建されたようですが、それでも長らく建ち続け、今もなお現役で本堂内部まで参拝できることに、奇跡としか言えません。
※笠森観音本堂の土台部分 近年に修繕されたあとがあります。
今の技法なら、個性的な岩盤を平らに削り出し、コンクリートで固めて建ててしまうでしょう。
しかし、この伝統構法は、自然そのままを建物の強度に活かしています。
集団の中にいたら、均一にされてしまう個性が、逆に自然のままだからこそ強くなるのです。
個人事業主の仕事とは、自己プロデュースした建築と同じ
岩盤が、その人の個性だとしたら、柱は基礎知識であり、
その上の社殿は、仕事の成果に当てはめることができます。
まずは、この「石場建て」のように、岩という個性の形に沿って、柱の底を立体に削っていきます。
この彫りは、目で確認しながら彫ることができません。職人の技術で、ピッタリに削り出します。
岩の個性が強ければ強いほど、その上に建つ柱の強度は増すのです。
これを、ひとり仕事に当てはめてみると、共通する事がたくさんあります。
私の場合、経理と税務が柱の部分に当たります。
税理士資格はないので、申告を請け負うこともアドバイスすることも一切しません。
それでも、経理の仕事は、税務の上に成り立っていることは事実なのです。
しかし、ただ、「経理ができる」「税務を知っている」だけでは、私の個性に合いません。
土台に密着できるよう、削り出しをしてこそ、私の仕事を支える柱になるのです。
そして、柱の上に建立する建物を、組み上げるのは、私にとって「好き」という思いが必要です。
ただ、技術や知識があるだけでは駄目です。
ただ、無骨な個性があるだけでも駄目です。
個性と技術をガッチリ組み合わせる柱を彫り出すことをして、始めてその人の個性が活かせるのです。
この「石場建て」を見るたび、私は「よし。私だってできるんだ!」と勇気をもらい続けています。
人がやらないことを続けるには
個性を活かした土台に柱を組み上げ、最後に社殿を組み上げていきます。
もう、ここまで来たら、「アナと雪の女王」のエルサの氷の城のように、「好き」という気持ちで、作り続け、修繕しながら建物として活かし続けるようになります。
実は、昨今落ち込むことがありました。
私は、一緒に笠森観音に来てくれた娘に、境内の茶屋で買った抹茶アイスかき氷を突きながら、「人がやらないことをやり切った人が求められるんだよね。」とボヤきました。
そうしたら、鮮やかな返しをしたのです。
「それは、『好き』があって、人がやらないことを熱中してこそじゃない?」
本当にこれです。
この笠森観音は、世界に一つしかないもので、古来の人々が作り続けながら、維持されています。
それも、「好き」なのか「信仰心」なのか、私にはわかりませんが、
思いを持って、守り続けた観音様なのです。
「好き」を仕事にするリスクも言われています。
仕事にしたら、嫌いになるのではと。
しかし、「好き」な気持ちで、人がやらないことを続けることで、
たくさんの人に価値を提供できるのではないでしょうか。
今日は、いろんな意味で、自分を見直すことができました。
個人事業主として、ひとり仕事を選んだ方へ。
自分の個性を削って均一にしないでください。
削るのは、柱の底の方です。ピタッと合わせるまで、丁寧に削ってください。
そうすれば、未来永劫の価値を組み上げられるようになります。
互いに、精進いたしましょう。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
50代からのひとり仕事を楽しむ
ひとり仕事の格言、ブログ・You Tube更新を配信。
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