春になると、東京上野駅にはストリートピアノが設置されます。
去年は、腕に自信のある小学生が、難曲を披露し拍手喝采が送られていました。
今年は、なぜか物寂しいです。
もしかしたら、ストリートピアノを弾くためには、相当な練習を積まないといけないと思う方が増えたのでしょうか。

上野駅公園口に入ってのコンコースに設置されたピアノ。
弾き出して途中で止めたピアノ演奏
私はピアノが好きです。
小さい頃から音楽が大好きで、演奏することで音に身も心も委ねる感触がたまりませんでした。
とはいえ、練習が大嫌いでよく、ピアノの先生に怒られていた記憶もあります。
学校の音楽室のピアノを弾いていた記憶があったので、町中でストリートピアノが置いてあると必ず弾いています。

2021年 銀座ヤマハ1階にて

2022年 京都駅にて
この頃は、右手の怪我からまだ時間が経過しておらず、弾ける曲が1曲しかありませんでした。
それでもピアノを弾く意義はあります。
それは、練習してきた者として演奏はできるときにすると信じているのもありますが、
一番の理由は、人前で弾くことで自分自身がどんな状態なのかを推し量るためです。
スラスラと運指ができれば、まだまだ私は大丈夫です。
でも、途中で弾けなくなったり、音を間違えるようになれば、それはピアノ成分がたりなくなっていることがわかります。
家にあるピアノで練習をして、チャージしておかないと……。
そんな思いでおりましたが、先日、ストリートピアノを弾く際、家で練習してくるようにと注意喚起された場所があるという話をネットで見かけました。
私も、注意される立場だと気づき、もう外で弾くことはしないほうがいいのでは?
そう感じざるを得なくなったのです。
アウトプットには練習が必要ですか
人前で弾く以上、練習はしなければならない。
私は、この「ならない」にどうも引っかかってしょうがありません。
私は、先程書いたように、練習が嫌いです。
でも、ピアノの発表会があるときは、猛練習をこなしていました。
人前で弾くということは、聴く人の耳にいれる音に責任を持つということなのです。
ピアノから離れて、例えば、YouTubeやブログなどの発信に置き換えてみましょう。
- コンテンツがしっかりしていないから出さない。
- 動画編集技術がないからやらない。
- 話下手だし、声もみっともないからやらない。
- 確かに、見る方に対してコンテンツの質が悪ければ、
……。あげたら、きりがありません。
人前でアウトプットをしない理由は、なんだってついちゃいます。
下手したら、ストリートピアノに出されたクレームのように、「やらないでください」と言われたら、もう、一生立ち直れません。
しかし、考え方を変えたら、実はわたしたちは十分に練習を積み重ねてきているのでは?
そう思える場面もあるのです。
子どもを育て上げた、仕事を全うした、毎日働き続けてきた、職場の後輩を助けた、上司と喧嘩した、家族を笑顔にしてきた、逆に心配かけたこともあった……。
いろんな人生経験を積んできています。
これって、もうすでに人生の中で練習を鬼のようにこなしてきたのではないか?
生きているだけで、練習は終わっているのではないか?
そう思うと、あとはただ慣れだけの話になるのです。
練習できた分だけ披露すればいい
私は、ストリートピアノで弾くとき、自信があるところまでで切り上げてしまっています。
無理して弾くと、ミスタッチが多すぎて聴くに耐えないからです。
実は、不完全な状態で人前に立つことに大きな意味があるのではないでしょうか。
弾けるつもりだったけど、いざ弾いてみたら全然弾けない現実を突き突きつけられます。
そして、足りない部分を補って、また人前に出ます。
この繰り返しで、人は上達するのです。
できない状態だからやめるのではなく、どこができて何が足りないのか調査する、
そのために、人前にアウトプットを続けるのです。
ある意味、ストリートピアノはいいものです。
聴く人は、その場を立ち去るのか、立って聴き続けるのか、自由に選べます。
ネットも同じです。
コンテンツに力がなければ、ただ視聴数が上がらないだけです。
そんなことを思い描いていたら、一組の男女がストリートピアノに興味を示していました。
ピアノっていいですね。
楽器だと奏法がわからないから手を出しにくいけど、鍵盤なら小学校で馴染があります。
すると、身体が覚えているから、自然と手がでます。
文字を書く、文章を書く、話す。
これは、誰もができます。
始めは身体から出ていくものに慣れず、びっくりしてしまいますが、やり続けていたら、身体にすぐ馴染んでいきます。
気にせずに始めちゃえ!!
これが、私からお伝えできることです。
=編集後記=
【昨日のできごと】
1日中外出。とある場所で新しいプロジェクトの分析など。
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