かつて、仕事のミスは自分だけの責任でした。
でも、これからの仕事のミスは、デジタル化にするときの大きなヒントになります。
もし、ミスが多いなら、それは構造の問題であり、デジタル化で解決できる可能性があるのです。
仕事のミスは、環境と経験からくるものがほとんど
仕事でミスをすると、できないことに悔しく思ったり、自信を失う気持ちに苛まれることがあります。
でも、今振り返ってみると、それは、経験値や情報量、仕事環境やその場の人間関係によって左右されることがわかります。
いい上司がいるところと、そうではないところの違いがわかってくると、ミスの発生率も変わってくることも知るようになります。
つまり、仕事のミスとは、単なる失敗ではなく、たまたま引き起こされる境遇にいたということなのです。
ミスから得られることは、そのあと、自分がどうしていけばいいのか、やることタスクを見つけることです。
言い方によっては、改善策とも言われ、自分ひとりの努力でなんとかしようします。
でも、それだけでは不十分で、本来は、自分とそれを取り巻く環境もいっしょに改善しなければ、仕事のミスをクリアすることはできません。
ミスの改善策は、ミスを引き寄せてしまった人と、それを取り巻く環境をコントロールできる管理者の両者で取り組むことを指し示しているはずなのです。
AI時代の帳簿チェックの意味
例えば、会計データの照合作業で、間違いが見つけられず、間違えた数字のまま試算表が社内に出回ったとします。
いつもなら、簿記の知識と技量が足りないという理由で、チェック者ひとりの責任を負わされていました。
その改善策として、チームでのタブルチェックを施すなど、チェック業務がどんどん増えていったものです。
でも、今は、AIが仕訳チェックするようになり、確認工数を減らしても、数字間違いのリスクが減らせるようになります。
実際には、AIに学習させるためのチェックは続くので、そう簡単に効率化になるわけではありませんが……。
でも、正しい仕訳データで会計ソフトにインポートするためには、元のデータがちゃんと整備されていないと、余計にチェック工数が増えてしまいます。
これなら、慣れた人が手入力したほうが、早くて間違いがないという結論に至ってしまいます。
人が入力したほうがいい場合、それは入力しながら人間の判断が必要なときです。
- 元のデータに、必要な情報が入っていない。
- 元データの科目名と、会計ソフトの科目名が微妙に表記が違っている。
- 複数の帳票を組み合わせて、一つの伝票に仕訳を収めるような入力方法。
- 電卓の検算をしないと、数字が合っていない帳票だったりする。
- 鉛筆をなめて調整された金額が表示されている帳票。
- 手書きの出納帳……。
こうなると、経理の仕事は、2重3重のチェック作業が量産されていくのです。
人の手が入らない仕組みを作る=デジタル化
人の判断する余地があればあるほど、ミスはでます。
デジタル化を成功させるには、この人間の判断が入る隙を、とことん排除するところから始めます。
つまり、情報が生まれたときから、デジタルデータであるべきで、デジタルのまま最後まで情報がいきわたるようにするのです。
一箇所でも、紙データになってしまえば、これは実現できなくなります。
人間の手でチェックできることが、正しいとされる時代は、とうにおわっています。
また、人間以外の機械にも言えることです。
いろんなツールを渡り歩き、通過するたびにデータが加工されるような仕組みを作ってしまうと、これもミスが生じやすくなる土壌になります。
人間のミスなら、間違える場所も見当がつくので、まだ傷が浅いでしょう。
でも、いろんな自作プログラムを通過させたデータは、どこが間違えているのか探すだけでも、難儀なタスクが増えていきます。
システムのチェックと、帳簿上の修正作業というダブルパンチで、仕事が量産されます。
生まれたままのデジタルデータを、いかに会計ソフトにスルッとインポートできるか。
この動線を考えるのが、これからの経理の仕事になっていきます。
そうすれば、人の経験値の差で、誤差が生じることもなくなり、
仕事環境も良くなっていくでしょう。
デジタル化とは、生まれなくても良いミスをなくす改善策として、捉えてみてはいかがでしょうか。
=編集後記=
【昨日のできごと】
自宅で、オンライン業務をしながら、その合間はオフ。
じっくりと休みました。
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今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
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