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AIが音楽を作る時代に、なぜ私たちは生演奏に涙するのか

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春になると、東京上野駅にストリートピアノが置かれています。

腕に自信のある人が、ゲキムズのショパンエチュードを弾きあげる光景は、圧巻です。

でも、今日の上野駅では、弾く人はちょうどいませんでした。

なので、ちょっとだけ、ピアノを触ってみました。

でも、例年と違って、打鍵感がおかしいのです。

まるで自分が弾いていないような。

一体この違和感は、どこから来ているのでしょうか。

目次

電子ピアノの寂しさ

例年、上野駅のストリートピアノは、アップライトピアノでした。

去年のストリートピアノ

ところが、今年は一見グランドピアノに見えて、電子ピアノが置かれていたのです。

今年のストリートピアノ

誰も弾いていません。

寒さで、たまたま人が居なかっただけかもしれませんが、あまりにもピアノが寂しそうだったので、弾いてみました。

やはり、アップライトピアノと、電子ピアノは違います。

同じピアノのようで、全く別の楽器です。

色んな人がまずは触る鍵盤から変な電子振動が伝わってきて、違和感しかありません。

こうなったら、電子ついでにAIで自動演奏してもらえばいいじゃん?と思いつき、ちょっと寂しい思いをしたのはここだけの話ということで。

去年までのアップライトピアノは、音が広がって駅構内が華やかになっておりました。

でも、この電子ピアノ、音量が固定されており、音が広がることなくただ鳴っているだけのスピーカーが搭載されたものになっておりました。

音が広く拡張される、いわゆる「音響」も生楽器の楽しさが堪能できないのは、テンション下がります。

しれっと一曲弾いて、さっさと立ち去った私でした。

人間が頑張らなくても音楽ができる時代

昔から、ピアノには自動演奏装置が開発されており、ロールピアノというものがあります。

100年前から、すでに大御所演奏家のナレッジを後世に残す術がありました。

理屈は、オルゴールと一緒です。

穴の空いた紙ロールを流すことで、空気圧によって鍵盤が打鍵されて曲を奏でます。

私も実際に聴いたことがありますが、ただ、音が鳴っている状態で、曲に乗せられた感情や音色までは再現が難しかったようです。

その後、紙ロールからMIDIというデジタル信号に置き換わり、電子ピアノに搭載されているのは、周知のとおりです。

そして今、AI音楽生成ツールが誰もが利用できます。

無料お試しで、「ストリートピアノの曲」と指示しただけで、出来上がったのがこちら。

苦労しなくても、音楽を作れる様になった今、文化的活動なのか、テクノロジーを使ったしょうもないお遊びなのか、わからなくなってきています。

人間の文化的活動は、地道な努力の先にある

ピアノで音楽を奏でるようになるには、相当な努力が必要でした。

幼少期から練習を重ね、地道に練習を重ねていく過程の動画をみて、なぜか涙が込み上げてきます。

楽器演奏は、奏者の生き様がもろに現れます。

このショート動画のように、幼少期から練習を重ね、うまく上達できない悔しさを抱え、最終的にショパンコンクールへ挑む過程が、まさに文化そのものではないでしょうか。

聴衆は、この選ばれた努力の根源が奏でる曲を聴くことで、音の波を通じて感情が揺さぶられます。

この言葉ではない奏者と聴衆とのコミュニケーションこそ、文化なのです。

 

はたして、ここにAIはどう関わっていくのでしょうか。

今の生成AIは、ネット内にある多くの人が受け入れてきた形を真似している状態です。

このAIがひとつの文化として人の心に触れる日がくるのでしょうか。

生身の人間に、興味を持たず、ただただ完成された文化モドキが溢れる時代になるのでしょうか。

電子ピアノになった上野駅ストリートピアノで、バッハ平均律第1巻1番プレリュードを弾きながら、そんな未来を思い描いた休日でした。

=編集後記=

【昨日のPodcast】

#53 ボイストレーニングを始めました

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この記事を書いた人

個人事業主・中小企業教務効率コンサルタント。Notionアンバサダー。「一緒に未来を見る伴走者」として小さな会社や個人事業主の方をフォロー|職種を超えて参加できるバックオフィス構築|オールインワンアプリ「Notion」を使った経理ノウハウなどのオンラインセミナーを開催|ほぼ毎日更新ブログ「経理戦略会議」管理人。メルマガ50代からのひとり仕事を毎日配信。

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