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Notionの成功から読み解く、これからの会計ソフトに必要なこと

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先日、群馬県片品村からの帰り道、同県川場村に立ち寄りました。

道の駅に休憩がてら、物産品を買うためです。

店舗入ってすぐに、不思議な自動販売機がありました。

よく見たら、ふるさと納税自販機だったのです。

目次

意外とめんどくさいふるさと納税を簡単にするしくみ

ふるさと納税をするには、パソコンを立ち上げて特設サイトに入るか、あるいはアプリでやるかいくつか方法があります。

いずれにせよ、ITガジェットを使わないとできないもので、パソコンに慣れていない人にとってハードルの高い納税方法とも言えます。

ところが、この自動販売機。

実際に土地を訪れて、いいなと思った瞬間に、誰もが納税までできるこのしくみは、非常に画期的で、一目で感動すらしました。

私が、この地を訪れたとき、季節外れの大雪が降り、道路の除雪のために、村の名前を背負った大型除雪機が深夜に右往左往していました。

一台、何千万円もする大型の機械。燃料だけでも莫大な費用。

仕事柄、頭で算出してしまい、なにかしら気持ちを表したくなりました。

そんなときに、目の前にふるさと納税自販機があれば、ポチッと購入したくなります。

なんと、購入後は領収書はもちろん、返礼品まで即日で持ち帰ることができるこのシステムになっています。

ネットに慣れていない人にとって、これほど助かるものはありません。

今どき、ITやDX、AIに尻込みしまうと世の中の流れに取り残されてしまいます。

でも、ログインIDやパスワードを覚えられない人でも、簡単に手続きできるのは、これこそ、納税チャンスの平等なのです。

なぜ、会計ソフトは使いにくいのか

同じ納税なのに、国税である所得税や消費税となると、突如敷居が高くなるのは、どうなるのでしょうか。

今絶賛取り込み中の確定申告でお世話になっている会計ソフトは、果たして納税者であり、利用する人に寄り添っているかどうか、非常に疑問です。

このふるさと納税自販機の代わりになっているのが、会計ソフト+申告書作成ツール+電子申告です。

このコミコミを引き受けているのが、会計事務所という人海戦術で確定申告をやっているところがあります。

でも、これらは、納税者にとって寄り添っているのだろうか。非常に不安です。

今までは、会計ソフトを扱うのに、簿記の知識が欠かせません。

そのため、専門家が使うツールとして会計ソフトがデザインされています。

でも、最近は知識がなくても、事業所得の決算書や申告もできるソフトが広まりつつあります。

そのため、実際に仕上がった決算書(特に貸借対照表)を見ると、数字がデタラメで、もちろん損益計算書の数字も間違えており、正しい利益計算ができないものが量産されてます。

そして、会計事務所にとって使いづらい会計ソフトで、かつ、簿記や経理を知らない人でも使いやすいという触れ込みで広まっているため、誰にも良いことがない会計ソフトになってしまっているケースもよく見ます。

なぜ、そうなってしまったのか。

それは、会計ソフトは簿記のしくみで作るべし、という揺るぎない原則と、間違えるリスクを極力排除するため、原理を知らない人にとってわかりにくいものになっているのです。

誰にも寄り添いづらいソフト。それが会計ソフトなのです。

裏で激しく動くコードを一切見せず、誰もが自由に使えるツール

Xで、Notion創業者であるIvanのインタビュー動画について、投稿がありました。

ここで、Notionを立ち上げたときの考えや思いを、Ivanが話しています。

その中で、面白い例え話がありました。

「ブロッコリーを砂糖でまぶす」

これは、外から見たら、甘いものをまとったものだけど、中身はブロッコリーだったというものです。

つまり、これは、中で、複雑なしくみで動いているのを見せず、コードを書けない人でもシステム構築ができることを、「砂糖でまぶしたブロッコリー」という言葉に置き換えています。

Notionを使ってみるとよくわかります。

だれもがクリックひとつで、システムを組み上げることができるけど、裏では信じられないくらいの複雑なコードが走り回っているのを一切見せていません。

また、好き勝手にブロックを変更させても、ツール全体が破綻することが絶対にないのです。

これが、世界で多くの人が利用しているツールなのです。

それと比べてみて、会計ソフトは、非常に使いづらいです。

理由は、この専門的コード(簿記の知識)を知らないと操作できないからです。

特に、消費税コードときたら、消費税法を理解していないと該当するものは何か、まったくわかりません。

自分のための帳簿づくりのはずが、自分だけでは帳簿を作れない、

これが、会計ソフトの現状なのです。

 

さて、冒頭に紹介したふるさと納税自販機。

これは、法律に基づいた処理を、自販機によって誰もが再現できるように作られたしくみです。

裏では、

  1. 金額設定
  2. 納税者の個人情報取得
  3. カード決済による納税
  4. 確定申告に必要な領収書の発行
  5. その場で返礼品をお渡しして完了するためのレシート発行
  6. これらの情報を回線によって役場に集約

こういったフローが自販機の中で繰り広げられています。

専門過ぎて、一般の人にはわかりにくいものは、ある程度ブラックボックス化しないと使ってもらえません。

でも、完璧な成果物が作れない上、ブラックボックス化だけ進んでしまっている会計ソフトは、誰もが同じように正しい成果物を作れるソフトにしないと、せっかくの美しさが損なわれてしまっています。

Notionが、このバックヤードに当たるものを徹底的に隠し、一切データが壊れないしくみを作ったことで、利用者が爆発的に増えました。

ぜひ会計ソフトにも展開してほしいと願わずにいられません。

全員が知らなくてもいい技術的なことは、徹底して隠す。

でも、全員が実際にやっているワークフローは見える化に。

このメリハリこそ、これからのシステムの考え方になると思っています。

 

こちらが、今回のブログを書くにあたって視聴した動画です。

YouTubeで日本語訳で見ることができます。思い悩む私達にとって、ヒントとなる言葉がたくさん出てくるので、ぜひ、見ていただければ。

=編集後記=

【昨日のできごと】
自宅に戻り、まったりと仕事をしました。

かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。

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この記事を書いた人

個人事業主・中小企業教務効率コンサルタント。Notionアンバサダー。「一緒に未来を見る伴走者」として小さな会社や個人事業主の方をフォロー|職種を超えて参加できるバックオフィス構築|オールインワンアプリ「Notion」を使った経理ノウハウなどのオンラインセミナーを開催|ほぼ毎日更新ブログ「経理戦略会議」管理人。メルマガ50代からのひとり仕事を毎日配信。

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