業務改善に経理担当者が向いている理由。
それは、
お金の流れを知っている=社内の実情を誰よりも知っている
でしょうか。
実際に、手を動かして捌くことで、いろんな情報を触れるようになります。
今日は、そんな経理担当者が自分の仕事である経理の業務改善に、気を付けてほしいと思うことをまとめてみました。
AIや自動化ツールに頼る前に、ファイルを捨てよう
大事なことなので、最初に言います。
AIや自動化ツールに手を出す前に、
パソコンやフォルダにあるファイル、捨てちゃいましょう。
実は、経理の仕事を支配しているのは、Excelで作られたファイルたちです。
このファイル、毎月作っているけど、必要かどうかはあまり考えていません。
前任者がやっていたから、そのまま引き継いでいることがほとんどです。
でも、蓋を開けてみたら、実は、そんなファイルが不要だったりすることが多いです。
または、それほど小難しく作らなくても、経営者にはわかりやすいこともあります。
業務改善する前に、まずは、今作成しているファイルの簡素化、または不要かどうか、検討しましょう。
そして、物足りないと思うくらい、仕事を減らしましょう。
今のまま、AIを導入しても、結果は変わりません。ただ、経理担当者の残業時間が増えるのみ。
であれば、仕事そのものを、削りましょう。
どことどう、省略可能かは、経理担当者が知っています。
お金の流れをチームのコミュニケーションツールととらえよ
経理フローには、強度が必要です。
でも、軽量化は欠かせません。
鉄骨は最大の強度が必要だけど、極力軽量化を図ってランニングコストを抑えたいのと、理屈は同じです。
でも、この軽量化のための掘削作業。
どこをどう削ればいいのか。全体を知らない人が行うと、強度が弱くなって崩れてしまう危険があります。
ここで、全体像と、法令的な遵守ラインを知っている経理担当者が、その判断を担うのに理が叶っているのです。
女性芸人の小松さんによるインタビュー動画。現財務大臣の片山さつきさんの言葉に、胸を打つものがありました。
「在学中に外務省に受かったけど、卒業したかったから、受け直して財務省に入った。やはり、お金の流れを知って、全体を知りたかったのよ」
そうなのです。
経理担当者の最大なる特権は、この「全体を知る」なのです。
意外と、経営者でこの視点を持つ人は少ないです。
現場や取引先のことはよくわかるけど、自分たちの作った帳票が最終的にどう計算されて、集約されていくのか。
その過程を知っているのは、経理担当者しかいません。
実際に、会計事務所の人間は、その経理担当者から挙げられた情報でしか、知り得ず、現場のことは直接経営者にヒアリングすることしかできません。

実は、この視点。
経理担当者は、あえて説明することはありません。
無自覚に、当たり前のこととして捉えているケース。
説明しても、理解してもらえていないと感じる虚無感からのケース。
普段の仕事柄、ただ細かい業務をしている人と、レッテルを貼られてしまうと、この貴重な視点による情報を活かすことがなくなってしまいます。
もったいないです。
ゆえに、私は、業務改善には、経理担当者の視点を取り入れるべく、任命してほしいと考えています。
経理担当者よ、現場に足を運ぼう
とはいえ、通常業務に追われる経理担当者に、業務改善やってほしいと任用したら、怪訝な顔をして、お断りされるのがオチです。
ここで、私は、業務改善を推進したい経営者と、日常業務を守りたい経理担当者との溝を埋めるべくアクションプランを作ってみました。
<経理担当者が取り組むこと>
とにかく、現場を肌で感じてきてほしい。
そこには、業務改善のネタがゴロゴロ転がっています。
- 売上が生まれる場所(店舗や現場)、経費(経営者の行動)として溶けていく場所に足を運べ。
- 在庫のある業態であれば、在庫倉庫へ自分の目でチェックせよ。
- 経営者が知りたいリソースを厳選せよ。
- 背伸びをする必要はないが、世の中のAIレベルはチェックしておく。
<経営者が取り組むこと>
あくまで、チーム内の体制を整えるためのアクションです。
経営者は、経理担当者が発言する真意を理解することから、業務改善が始まります。
- 経理担当者の見解をまず、聞き出せるよう質問する。
- マーケティングなど、外向きの理論は一旦隅に置いておく。
- 経理担当者と、ゴールの位置を合わせる。
これらを整えてから、経営判断するようにします。
とくに、3番目の改善後のあり方を、同じ景色を見ることが大切です。
よく、見られる失敗が、この共通理解をしないまま、進めた業務改善によるものでした。
ここまで読んでいただき、これはムリだよと思われたかもしれません。
そもそも、現場から帳票の墓場(行政等へのアウトプット)までを理解しているスーパー経理担当者はいません。
また、それを理解できる経営者も少ないです。
でも、スタートは力不足だったかもしれないけど、改善を進める過程で、それぞれ大きく変わることだってあり得るのです。
その第一歩として、まずは経理担当者が現場に赴くところから。
そして、その時間を作り出せるよう、経営者の協力を。
最後に大事なことなので、もう一度言います。
作っているファイル、一旦捨てて、簡素化させちゃいましょう。
AIや自動化ツールは、最後の手段です。
=編集後記=
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