娘の発表会が終わりました。
今回の発表会は、感染対策をやりながら人を集めるという難儀なことをする必要がありました。
本来なら、中止にするところを教室の先生が時間短縮しながらも続けるという難儀なミッションをこなす必要がありました。
会社組織のように、トップダウンや業務命令として人を動かせる場合、感染対策をさせてチェックしていくことは比較的容易いです。
しかし、父母会のように、さまざまな価値観を持っている人が集まっている組織の場合、業務命令で浸透させることは難しいです。
なぜなら、命令だと全員が納得できず、かえって収集つかなくなってしまうからです。
では、どうやったらそれをクリアできるのでしょうか。
実際にやってみたことを整理してみます。
広げるなら、徹底的に広げる
父母会のような、任意で集まる集団には、まずは「情報開示」が大切です。
それも、一部のリーダーだけではなく、明確な情報を1人足りとも逃さないことです。
そこで、私はみんなが利用して慣れている「LINE」と、新しく「Notion」を導入しました。
最初は、役員のみでワークルームを立ち上げ、検討課題をどんどんNotionにあげていきます。そして、各係が立ち上がったら、係ごとのベージを作成し、父母全員それぞれの係担当している者を、ページシェアしていきました。
「LINE」は、先生からのインフォメーションや、集金のお願いなどを連絡し、「Notion」では、係の業務内容について確認してもらうようにしました。
感染対策については、一人ひとり認識が違っており、どこまで厳しく対策すればいいのか、価値観がちがっています。
これだけは、役員代表である私が、決定事項としてまずは役員のグループLINEに通達を出す勢いで押していきました。
不協和音が出るのは想定済み。
人によっては、そこまではやる必要ないと、意見もでますが、逐次報道される感染者増加のニュースで、それは立ち消えしていきました。
広げたら、徹底的に細かく
ここでは、些細なことを、どんどん各係ページでの検討課題にあげて行きます。
そして、誰が決めるのか、いつまで決めるのか、最終決定は何か、と追記していきます。
Notionのよさは、URLやファイルを添付しておくことができます。
会場の見取り図など、ホームページで公開されている情報を添付しておくこともできます。
これにより、誰一人、「知らなかった」とならない環境を作ることができました。
そして、感染対策も、どう行動すればいいのかを、細かくブレイクダウンしていきます。
まずは、代表者が動くこと。
子どもたちに感染対策のプレゼン用パワーポイントを作成し、先生からも説明していただくと同時に、全体練習の前に再度、役員から子どもたちと他の父兄にも説明します。
自らマイ消毒液を腰からぶら下げ、わざとらしく自分の手指消毒する姿を見せます。
そうしていくと、他の方々も自分から工夫するようになっていきました。
あと、「実は学校の養護教諭で・・・」と名乗り出る人が出てきます。
そうしたら、感染者が出たときの保健所の対応を教えていただけました。それに基づいて、対策内容を充実させていきます。
まるで、税務調査対策と同じです。
広げたら、きれいに畳む
発表会を終えたら、即日にGoogleフォームを立ち上げて、係ごとに感想を入力してもらいます。
締切は遅くとも3日以内です。長く設定したら、良い記憶しか残りません。
「鉄は熱いうちに打て」という理念で、容赦なく短く設定します。
各係の反省を各ページにCSVで出力してまとめたものを、添付しておきます。
そして、一番大事な作業。
Notionのアドミニストレータを変更します。次期役員候補に管理を譲ります。
そして、各係のページも次期リーダーのシェアを残して置きます。
これをしないで、いつまでも私が抱えていると、せっかくのデータが次回活用できなくなります。
係ごとにある備品を次のリーダーが持ち帰り、そして、データも同じように管理することで、次回の発表会もスムーズに運用できるようになります。
問題は、このNotionを使いこなせる人が次期役員にいるかどうかです。
おそらく、2年たてば、国の政策によりペーパーレス化が進み、ワーキングマザーたちも違和感なく利用できる人が増えているでしょう。
今回のNotionを導入してよかったのは、感染対策や、準備期間がなく合って打ち合わせできない中、随時新しい情報を共有できたことだと思います。
口で全体に説明しなくても、黙って持ち場に移動し、逐次書かれていることに従ってミッションをクリアすることができたのです。
リーダーが変更点を入力し、メンバーがそれをスマホで確認して動く。
これほど、効率のよい情報伝達方法は、ないでしょう。
毎日クラウド会計に仕訳や銀行データをインポートして、社長や役員が逐次データを覗くことで、どこよりも早い月次決算ができ、経営判断が下せるという理屈と全く同じです。
ペーパーレス化の意味は、ただ紙の無駄遣いを防ぐだけではありません。
些細な情報を、いち早くどこまでも、共有することができる。
これが、本当の意味の「ペーパーレス化」なのです。