※前に進むべきか、手前で曲がるべきか。岐路に佇む。at アンデルセン公園
新規開拓、新規事業、または創業。
新しいことを始める際、できる限りのリサーチを行い、事業として成り立つかどうか、事業計画を立てます。
しかし、必ずしもすべて上手くいくとは限りません。
絶対当たるはずなのに。
あれだけ宣伝したから、見込み客に浸透しているはずなのに。
色々と文句を言いたい所ですが、ここはグッと堪えて、冷静になる必要があります。
そのツールとして、経理で積み上げた数字が、大きな指針となるのです。
会社理念と現実の差異
新しい事業を起こす人は、並々ならぬ情熱と夢を持っていることが多いです。
「きっと、必要とする人がいる」
「これは絶対に当たるはず」
また、会社を興している場合、会社理念を掲げていると思います。
しかし、どんなに立派な理念を掲げたとしても、利益に繋がなければ意味はありません。
利益がでないということは、それらは需要がない、ということなのです。
経理は経営の鏡である
もし、赤字続きの事業であれば、その原因を経理から追求することができます。
原価率、粗利が適正か。
人件費など、固定費が圧迫されていないか。
単価が安すぎていないか。
すべての答えがここにあります。
もし、家賃が圧迫しているなら、立地から再考する必要があります。
いま、この事業の弱点は何か。
すべて、経理から知ることができます。
理念が先か、数字が先か
理念を語り、賛同を得たとしても、そこにお金の流れがなければ、本当の意味で賛同を得たとは言えません。
しかし、先に儲けることに注視していれば、単なる価格競争に飲み込まれるなどのリスクが出てきます。
そこに、事業を興した人の品位も問われるところです。
理念が先であれば、ある程度の運転資金が確保されている必要があります。
数字が先であれば、どれだけ内部留保が貯ればいいのか、目標値をはっきりと設定させる必要があります。
事業をしながら、軌道修正するにも、数字を信じればいいのです。
しかし、どの経営者も、理念を諦めることを渋ったり、せっかく初期投資したお金を捨てるのがもったいないと、ズルズルと決断を遅らせるケースが散見します。
撤退するデットラインを、経理によって積み上げた数字から、設定する。
つまり、予め事業を始めるときから、撤退を見据えておきます。
理念を守るために、一旦退陣する。
無理して続けても、お金に限りがあります。せっかくの理念も、果たすことさえできなくなります。
デッドラインに行くまでに、手立てを講じるが、その手数も決めておく。
もし、集客が伸びないなら、広告宣伝費を投入するでしょう。しかし、必ずしも効果がでるとは限りません。お金を投じる前に、ただでテストする方法がないか、よく勉強しておく必要があります。
このように、経営と経理は切っても切れない関係にあります。
事業を始める際、ぜひ、数字の読み方を勉強しておくことを、オススメいたします。