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その経営理念は本当に望んでいるものですか

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道の先にあるものしか、目標になり得ないのかもしれません。

 

経営セミナーに参加すると、講師の話を聞いて、自分の価値が物凄く高まったように感じることがありませんか。

 

これには、理由があります。

 

セミナーを受けたあと、ある種の興奮状態になっており、講師に対して自分を投影して、冷静な判断ができなくなっているからです。
ライブの帰りの高揚感や、ヤクザ映画を見た後、皆肩を揺らして出てくる話などがそれにあたります。

憧れに対しての同一化といったところでしょうか。
熱狂的なファンになる過程と同じことが、セミナーにも生じているのでしょう。

 

経営セミナーは、非常に勉強になることは確かですが、その後の取り扱い方に注意をする必要があります。

目次

なかなか達成できない経営理念

 

経営管理において、経営計画を建てることは必須です。

しかし、大抵の職場において、この経営理念が形骸化していることがあります。

創業者がいた頃は、しっかりと根づいていたはずなのに、経営者が交代したら、形骸化するケースがよく見られます。

また、先のような周りからの刺激によって憧れを抱いて作られた経営理念は、絵に書いた餅のように、お飾りになってしまうこともよく見られます。

 

理由は、はっきりしています。

 

① 創業時から変わらずにある経営理念

創業者の経営理念は、創業者が望む世界観を表しており、2代目以降(同族に限らない)にとっての経営理念は、業務をする仕事、日常の習慣が指針となっているからです。

つまり、創業者の理念は、心の内から湧き出る願望、これから自身がやりたい仕事の象徴であり、2代目以降の経営理念は、今までのやり方や習慣、社風の象徴になっているのです。

もし、創業者からの経営理念を変えずに、会社経営をしているならば、変化を求めない、自分たちの足元だけを照らしたものになっている可能性があります。

 

② 憧れから作った経営理念

また、かっこいい経営者に憧れて、言葉の響きに惹かれて作った経営理念も、学に飾られた絵状態になるリスクがあります。

夢をもつことは、決して悪いことではありません。

しかし、その理念を目標にすることと、ファンになることを混同してしまいます。自身がやるべきことが、目に入らなくなるのです。

大好きなタレントの生き方に感化され、自分自身の生き方をブラッシュアップできる大きな効果もありますが、単なる追っかけファンになって依存してしまう危険性もはらんでおり、薬で言えば、効果があるが副作用も強いもののような現象が起こりうるのです。

 

達成できないのに訳がある

 

経営理念を元に、作られた計画や予算が達成でき、売上に貢献していることが、経営理念が達成できているとみなします。

しかし、簡単に問屋は卸さないのが、通常です。

 

ここで、なぜ達成できないかを分析する必要があります。

この分析を正しく行えないため、経営理念から組み立て直す必要があることに気づかないことが多いように思えます。

もし、売上が足りないのであれば、売上を上げるために工夫するのですが、安直に広告費を投入し、先程の経営セミナーに参加するなど、回り道してしまうのです。

マーケティングの手法を改めることで、改善できるのであれば、やり方が違っていただけで、経営理念の方向性は間違えていなかったとも言えます。

 

しかし、何をやっても、改善できないとあれば、そもそも、経営理念が正しかったのかを見直す必要が出てくるのです。

 

戦う場所に適していたか、需要がなかったではないか、自分たちの気づきが足りていないからではないか。

このように、内省するように分析する必要があるのですが、大抵外部要因に原因を求めがちになり、自分たちの足元が揺らいでいたことに気づかないことが往々にしてあるのです。

人間誰しも、自分を悪く言うのは難しいものです。

 

しかし、外部要因だけに原因を見つけようとしていては、自分たちが知らないことに気づかず、傷がどんどん広がってしまいます。

山道が正しければ、一歩一歩足元を固めて行けばいいのですが、そもそも目指す道を間違えていたら、予定通りに、上手くいかないのは当たり前なのです。

 

このように、上手く行かない原因が、そもそも目指す方向性、道を間違えていることが起因になっていると、心して取り組む必要があります。

 

達成できない理念は、やめといたほうがいいのか

 

ここで、軌道修正をする作業に入るわけですが、自分で自分の足りないことを見つける作業は、とても難儀であり時間もかかります。

まずは、退陣して、作戦を練り直すのですが、小手先の作戦ではなく、元々の経営理念を見直す方が、確実に道を正すことができます。

 

ここで、さきほどの2パターンの経営理念を思い出しましょう。

 

創業者から変えずに、惰性できてしまっていないか。

憧れていたけど、それは、本当に身の丈にあった目標だったか。

よく見つめ直します。

 

自分の理想を捨てるのは、とても勇気がいります。新たに経営理念を探す旅に出てしまっては、余計に迷うリスクがあります。

しかし、ここで一旦白紙に戻す作業を行わないと、本当に自分に合った目標に気づくことができなくなります。

上手く目標に達成できないのは、神様からくれたサインだと思っておきましょう。

間違えた目標に意固地になっていないか、自分を見つめ直す時だと思って、冷静な振り返りをしていきましょう。

 

ただし、今までの自分を変えたい、成長させたいなど、今できないけど、いずれは達成させたいと強く願うのであれば、思っている以上の努力、プライドを捨てて勉強し直す覚悟が必要です。

 

目標が達成できないとき、決断する時です。

軌道修正して、身の丈にあった目標にするのか。

未知の世界に飛び込んで、もがく覚悟があるのか。

決断をしましょう。

 

もし、成長を望むのであれば、正しい知識や習慣化を促してくれる存在を見つけるようにしましょう。

そんな時、経理の仕組みを考え直すのは、新しい習慣を身につけるのに、最適なツールです。

 

自分の本音と向き合って、正しい経営理念を導き出せるよう願っています。

 

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この記事を書いた人

個人事業主・中小企業教務効率コンサルタント。Notionアンバサダー。「一緒に未来を見る伴走者」として小さな会社や個人事業主の方をフォロー|職種を超えて参加できるバックオフィス構築|オールインワンアプリ「Notion」を使った経理ノウハウなどのオンラインセミナーを開催|ほぼ毎日更新ブログ「経理戦略会議」管理人。メルマガ50代からのひとり仕事を毎日配信。

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