「Saas中毒」
おそらく、私の社会人人生のほとんどが、これに翻弄されていたに違いない。
この言葉は、Make with Notion Showcase Tokyo(企業向け)と
Make with Notion Japan Community Event 2024の2つのイベントで、
Notionから発信された言葉の中の一つです。
私が身を置く業界に置き換えたら、まさに、私が悩んできたことが、それにドンピシャリでした。
もし、この問題が解決したら、どんな世界線が待っているのだろうか。
想像してみました。

会計ソフト↔Excel↔人から、自由に組めるツールにまとめいたい。
Excelファイル捜索係発動 見つけるまでの長い道のり
私の業界は、ルールが厳しい業務をします。
絶対に間違えてはならないのが当たり前で、人から間違いの指摘を受けたら駄目の烙印が押される世界です。
慣れない人にとって、これは気配り、注意力が底なし沼のように見えました。
そして、慣れるために、そこに全エネルギーを投入します。
私は、これがどうしても嫌でした。
これを解決するために、いろんなローカル・ルールが定められます。
そして、それに慣れている人が優秀で、慣れない人は無能とレッテルが貼られました。
そして、「成長したな」と評価される人は、このルールにいち早く慣れた人だけでした。
でも、これこそ、「Saas中毒」の症状の一つだと、今、改めて気付かされたのです。
複数のツールに分解された情報を、正しくかき集めるところから、仕事が始まります。
今思えば、なんと無駄な時間だったか。ゾッとします。
実際、私の業界には、こんなSaas中毒があります。
Excel、会計ソフト。それも、お客さんごとの違ったソフトを使用します。freee、弥生、勘定奉行、JDL……、てんでバラバラです。
そして、税務申告用ソフト、国税や地方税に申告するためのソフト、売上請求書を作るためのソフト、事務所タスク管理のためのソフト……。
数にして、20個はあったかもしれません。
実際に、業界ではこれらを統括した仕組みも存在しています。
しかし、料金が高く、小さな事務所の場合、使い分けることで予算を抑える工夫をしています。
結局、Saas中毒が蔓延しているのです。
かつては、オフコン一つ、一人のエンジニアで運用していた
私が経理を初めて覚えた頃、時代はWindowsが発売される前でした。
当時は、オフィスコンピューターが主流で、一台のシステムで、すべてを統括しておりました。
会計ソフト、顧客管理、スポーツクラブの入館退館管理、学校の学生管理、成績管理、ホテルの宿泊者管理、施設の予約など……。
一つの団体で、様々な業種があったので、それらをひとりの優秀なエンジニアが組み上げ、一台のオフィスコンピューターで運用していました。
でも、ムリがあったはず。
どこかの部署で操作を誤ると、全館業務がストップし、エンジニアが駆けつけて修正を加えていくという、ループになっておりました。
当時のパソコンの性能を思うと、しょうがないのです。
これを解決するため、機能が専用のツールに分解されていき、一つのパソコンの中に、無数のソフトがインストールされていきました。
パソコンでできることが増え、ソフトの種類も増加していきます。
そして、今、パソコンにインストールしていたソフトが、インターネット上のクラウドサービスに代わり、Saas(Software as a Serviceの略)が増え、状況がより複雑になっていきました。
スター・トレックオリジナルシリーズのコンピューター
昔のSF物語は、当時思い描いていた理想の未来の世界が繰り広げられています。
日本なら、戦艦大和。アメリカでは、有名なスタートレック。イギリスなら、サンダーバードでしょうか。
当時描かれていたコンピューターは、とても斬新でした。
特に、スター・トレック。
「コンピューター」と言えば、起動し、要件を聞いてくれます。
すべて、音声入力で、計算速度も瞬足でした。
今思うと、AIも搭載され、少々むずかしい答えでも、解析して回答していたはずです。
このSFドラマが最初に作られたのは、1966年でした。
この頃から1970年代は、コンピューターも黎明期で、これらを実現させようとしていた人たちは、コンピューターに次のような思いを馳せていました。
「すべての人にとって、ソフトウエアが自由に私達の知性、考えを拡張することができる」
つまり、どんな人でも、鉛筆で文字を書いて文章をつくるように、ソフトウエアを使いこなし、本来の能力を発揮できる世界を待ち望んでいたのです。
でも、実際は、逆行し、ソフトウエアを利用するとき、強い緊張感を強いるようになっていきました。
ここでの、出来不出来の評価は、本当のその人の能力を評価したとは言えません。
今、会計・経理の業界では、色濃くSaas中毒が存在しています。
本来、会計事務所や経理部門は、その中だけで完結する仕事ではないはずです。
- 現場や、顧問先というリアルにお金が動く場所
- お金を動きを記録、税金計算をする場所
- お金が動いたあとの結果を評価する経営者やステークホルダーと言われる人々
関係する人、場所がすべて連携して動いているのです。
これらを総括、連携した場所があり、構成メンバーによって自由にレイアウトを変えられることができれば、このSaas中毒は解消すると思うのです。
これは、数字だけの話ではありません。
人が集まって、情報共有することも、これに含まれます。
数字は、必ず根拠があります。それらの情報を総括的に集約できる場所があれば、
これも、Saas中毒から解脱できるのではないでしょうか。
私は、実は、大企業よりも、フットワークの軽い中小企業こそ、このSaas中毒問題の解決方法が見つかりやすいと考えています。
理由は、規模が小さいからこそ、どこよりも早く、自分たちでできることが多いからです。
まずは、経営者の方に、挑んでいただきたい。
勝てる経営を望むなら、極力身内のストレスを無くすことです。
その第一歩が、このSaas中毒の解消なら、できることはたくさんあります。
これを解消しようと作られたツール、Notionなら、可能性があります。
まずは、小さなステップから世界を変えてまいりましょう。
参考 Make with Notion Japan Community Event 2024
=編集後記=
【昨日のできごと】
家族で、片品村武尊山のスキー場へ。
20年ぶりに履くスキー板が、いつのまにか進化していたので、時代の移ろいにびっくりしています。
かずこのお気に入り
日常の中で見つけたお気に入りを、NotionページにUPしています。
今、 町中華のかた焼きそばにハマっています。
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